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NEWS、「U R not alone」に凝縮された足跡と未来 配信ライブでのパフォーマンスは決意の表れに

リアルサウンド

20/6/27(土) 12:00

 2020年6月19日、NEWSが3人になりました。

(関連:NEWSというアイドルが築いてきたもの 手越祐也の脱退を時代の転換期を生きる視点から考える

 その前日、退所の公式発表がされる前の状況で、僕は3人のNEWSによる『Johnny’s Happy LIVE with You』の配信を観ていました。

 心にひっかかるものがなかったわけではありません。深々と礼をする姿、鬼気迫る歌声、遠くを見つめる目。悲観的な状況とは言え、嫌な予感を言葉にするのは、彼らを信じていないように感じられて、できませんでした。何より、4年に渡ってNEWSとファンが作り上げてきたシリーズの集大成となるライブツアー『NEWS LIVE TOUR 2020 STORY』が完結するまでは、4人のNEWS以外に考えられない。ありえない。そう思っていました。

 しかし実際には、そのありえないことはすでに起きていて、3人はその事実を抱えたままステージに立っていました。思い返すと今でも、胸の奥が得体の知れない何かに無造作に握り潰されるような、そんな気持ちになります。

 4人のNEWSが歌う曲は、不思議と心に明かりを灯すものばかりでした。心躍る気持ちや前を向く意志をNEWSの歌に感じたのは、彼らがこれまでアイドルとして歩んできた紆余曲折と相まって、絶大な説得力を持っていたからです。

 中でも『Johnny’s Happy LIVE with You』のラストで歌われた「U R not alone」は、元々アルバム『NEVERLAND』に収録された曲の1つでしたが、ライブで合唱するたびにNEWSとファンを1つにしてきた、4人のNEWSを知るすべての人にとって特別な曲となりました。やがてテレビでも、4人のNEWSにとって旗印のような曲として披露されるようになり、この曲がNEWSをあまり知らない人にも評価される様子を見ては、僕もファンとしてとても誇らしい気持ちになりました。3月21日放送の『緊急生放送!FNS音楽特別番組 春は必ず来る』(フジテレビ系)では、この日ライブツアー『STORY』初日が開催されるはずだった静岡エコパスタジアムの前で「U R not alone」を歌う4人に、NEWSのファンに対する溢れる愛情を感じました。

 8年前、4人のNEWSが新たな産声を上げて以来、楽しさも、嬉しさも、悔しさも、1つ1つ4人で上書きするように活動をしてきました。その足跡と、そして未来が、この「U R not alone」には凝縮されていました。歌詞、メロディ、4人が歌う姿、そしてファンの声、この曲を取り巻く全てが、NEWSは4人とファンで成立していることを、何よりも如実に示していました。

 3人で歌う「U R not alone」を聴いていたあの日、僕は間違いなく、4人のNEWSを待っていました。あの瞬間、あのパート、本来あるべきだった切り裂くような歌声を、3人はマイクを通して歌わず、何かを待つように空けていました。僕たちはその空白を、4人のNEWSを思いながら、心の中で、あるいは声を出して、埋めていたでしょう。ステージ上にいたのは3人だけだったかもしれません。しかし今思えばあれは、少なくとも僕の心の中では、おそらく最後の4人による「U R not alone」でした。

 そしてその後に続く言葉を、3人のNEWSは直前までの自分に投げかけます。

〈力を貸してくれないか〉

 その瞬間、NEWSは3人になったのだ、後から見返して僕はそう感じました。それはとても悲しく、苦しく、辛い現実ですが、それでも3人は自らを鼓舞し〈笑えるようにやり抜くぞ〉と決意したのだ、僕はそう解釈しました。

 あのときの遠い眼差しも、空に放った投げキスも、深々とした礼も、3人でNEWSを守る決意の表れだったのでしょう。そして、その決意を貫くにはファンの力が必要だと、「U R not alone」は訴えていたのかもしれません。本音はこんなことを思いたくありませんでしたが、あの日3人が歌った「U R not alone」に意味があるとするならば、「ひとりじゃない」、その言葉こそ3人がNEWSを維持するために最も必要なことじゃないか、そう思うのです。

 4人のNEWSが歌う姿に、幾度となく心を動かされました。それは、4人のNEWSが、歌に込められた意味を圧倒的に信じて歌っていたからです。その4人がこれまで歌で示した信念は、3人になった今でも、決して揺るがない真実です。多くの人は未だ戸惑い、悲しみに暮れているかもしれません。3人もおそらく、痛いほどわかっているでしょう。今は、無理に頑張る必要なんて、きっとありません。ただ、もし時間が経つ中で、それでも彼らの選択を受け入れられるならば、あの日3人が歌った「U R not alone」を思い出して、あの日までの3人と一緒に力を貸してあげて欲しい、貸してあげたい、そう思ってやみません。(ジャニヲタおじさん)

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