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海外映画取材といえばこの人! 渡辺麻紀が見た聞いた! ハリウッド アノ人のホントの顔

ガル・ガドット

連載

第45回

20/12/22(火)

── 今回はワンダーウーマンを演じて大ブレイクしたガル・ガドットをお願いします。先日、単独主演作の第2弾目『ワンダーウーマン 1984』が公開されました。

渡辺 私は1作目より面白かったですね。前作より上映時間は長かったけれど、その長さを感じなかった。事件や舞台がバラエティに富み、ヴィランをじっくり描いていたせいもあるかもしれません。

── ヴィランと言うとクリステン・ウィグが演じるチーターですか?

渡辺 いや、蓋を開けるとチーターは添え物で、ペドロ・パスカル演じるマックス・ロードという石油屋のオヤジがメインだった。彼の言い分も描いているので長くなったのかもしれない。

『ワンダーウーマン 1984』より、ペドロ・パスカル演じるマックス・ロードという石油屋のオヤジ。

── なるほど。予告編を見ると、ガル・ガドットは、今回もとてもきれいですね。インタビューしたのも『ワンダーウーマン』のときですか?

渡辺 そうなんです。前作と今回の2回だけです。美しいのに親しみやすい感じでしたね。

単独でのインタビューのときは、「日本が大好きなので、来日するのがとても楽しみ! 私の娘はまだ幼いのにお刺身が大好物で、醤油もつけずにペロっと食べちゃう。私は断然、お寿司だけどね」とニコニコしてましたが、結局、一度も来たことがない。本当に好きなのかは、よく分かりませんね。

── なるほど。

渡辺 当時のインタビューでは「ワンダーウーマン役をもらえなかったら、もう女優をあきらめていたかもしれない」と言っていました。彼女を抜擢したのはザック(・スナイダー)なので、「彼に対しては愛情と敬意でいっぱい。ザックはずっと私を信じてくれて、こんな大きなチャンスをくれたの。そういう人は彼が初めてだった」としみじみ言っていました。ザックが褒められると、ファンの私は嬉しいですけどね(笑)。

2007年にTVドラマで女優デビューする前は、2004年度のミス・イスラエルとして活動(右)。まだ初々しいです。

── 最初にワンダーウーマンとして登場したのはどの映画でしたっけ。

渡辺 『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』(16)です。彼女が登場すると音楽が変わるんだけど、彼女のテーマ曲みたいなこの音楽がかっこよかったんですよ。

ガルさんはこのときのことを、「何も考えないようにしたの。いろいろ考えていたら恐ろしくなるから。私のワンダーウーマンをみんなが気に入ってくれるのかは、私が決めることじゃない。だから、私にできるのは精一杯やるだけよね。その結果として、みんなが“カッコ良かった”と言ってくれたから、本当に嬉しかった。そういう人たちに、彼女の単独主演作は“もっとカッコいいわよ!”と言ってあげたいの」と言っていました。

ちなみに、ザックが彼女を選んだ理由は「とても度胸があったから」だそうです。

『ワイルドスピード』シリーズのジゼル役で注目され、『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』でワンダーウーマンに抜擢されたガル。このときすでに『ワンダーウーマン』1作目も撮影中。

本人にそれを告げると、とても意外そうで「ベン(・アフレック/バットマン役)とのカメラテストのことかしら。あのとき、オーディションを受ける女優たちはそれぞれが別のトレーラーの中に入れられていて、顔を合わせないようにされていた。私は待っている時間がとても長く感じて夫に電話したの。すると彼が、“ビヨンセの音楽をかけて踊ってごらん”って。なるほどと思って、大音量で音楽を鳴らしクレイジーに踊ったのよ。すると、すごくリラックスしてカメラテストを受けることができたの。もしかしたらザックはそのときのことを言っているのかもしれないけど、踊っていなければ、今ここにいなかったかもしれないわね(笑)」って。

── そういうオーディション、本当に大変そうですね。

渡辺 ガルはこのワンダーウーマンを演じるのは必然だったんじゃないかとも思っているようでした。というのも、それまでの経験がワンダーウーマンに向かっているかのような感じだったからのようです。

── というと?

渡辺 たとえば彼女、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)のネビュラ役(最終的にはカレン・ギランが演じた)のオーディションを受ける予定だったのに、最初の子供を妊娠してやめたと言ってました。

「ということは、もしネビュラを演じることになっていたら、ワンダーウーマンはなかったわけですね?」と言うと「そう、すべてのことは、理由があって起こるのよ」とにんまりと笑い、さらに「私は、ワンダーウーマンを演じるのが運命だったと思うのよ。だって『マン・オブ・スティール』(13)の悪役(ファオラ=ウル)のオーディションを受けるように言われたのだけれど、このときも妊娠していた時期だったからダメだったの。もし、これらの役を演じていたら、絶対にワンダーウーマンはできなかった。だから、やっぱり運命だと思ってしまうのよ」。

2016年サンディエゴでのコミコンで、“運命”であるワンダーウーマンポーズを披露。ノリノリです!

── 確かに2回続いてとなると運命論者になってしまうかもしれませんね。

渡辺 確か、そのインタビューのときもお腹が大きかったような記憶があります。

── 旦那さんは芸能関係なんですか?

渡辺 いや、彼女の出身国イスラエルのビジネスマンみたいです。テルアビブに兄弟でホテルを持っていて、それを2500万ドルで売却したというニュースもありました。ガルのこれからの企画には、旦那さんがプロデューサー的に関わっているくらいなので、映画事業にもどんどん進出するつもりなんだと思いますよ。ふたりそろってヤリ手なのかもしれない。

── それに、とても仲が良さそうですね。

渡辺 理解のある旦那さんなんじゃないですかね。『ワンダーウーマン』のインタビューって、仕方ないんですが、フェミニズムっぽくなっちゃうんですよ。ガルの発言もその手が多くなってしまう。だから、旦那さんも理解がないと大変なんじゃないかと思っちゃうわけです。

夫のヤロン・ヴァルサノとは2008年に結婚。この写真は2013年に娘さんを連れてLAで仲良くショッピングする様子。

── ワンダーウーマンって、フェミニストにとっては大きな存在のようですよね。

渡辺 みたいですね。大きなアイコンのひとりなのかもしれない。私も1作目のとき、ある雑誌に「フェミニズム臭がなくて良かった」と書いたんですが、それがプチ炎上していたと知人に言われましたから。

で、その後監督のパティ・ジェンキンスにそのことを聞いたんですよ。「フェミニズム色がないように思ったんですが、その辺は意識したんですか」みたいに。すると彼女の答えは「それは誉め言葉よ。私はそういう色が出ないようにしたから。スーパーヒーローは世界を救うのがひとつのテーマだから、ワンダーウーマンもそうじゃなきゃいけない。これを女性映画にしてしまうと、ワンダーウーマンのヒロイズムを損なうことになってしまう。フェミニズムのメッセージ性に沈まないようにしたのよ」でしたね。

『ワンダーウーマン 1984』でもカッコいい黄金の甲冑姿に!

監督のジェンキンスもガルさんも、インタビューするとかなりのフェミニストっぽいんですが、映画にはそれをダイレクトに出してない。それはすごくクレバーだと思いますね。

今度の最新作も、分析すればいろいろとフェミニズムっぽい色が浮かんでくるのかもしれないけど、観ている間はそれほど感じない。大作映画の作り方としては、とても大人だと思いました。

そもそも、ガルのワンダーウーマンはダリヤの花のようにゴージャスなんですよ。今回は、80年代のバブリーなファッションに身を包んでいるから、余計に美しい。そうやって女性である部分を思う存分楽しみつつも、男性以上に強いからかっこいいんです。そういうところにも、ジェンキンスやガルの想いが込められているんだと思いますよ。

※次回は1/12(火)に掲載予定です。

文:渡辺麻紀
Photo:AFLO
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics



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