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超特急、DISH//、SUPER★DRAGONら集結 『EBiDAN THE LIVE』DAY 2レポ

リアルサウンド

19/9/2(月) 15:00

 8月28日・29日にわたって幕張メッセ国際展示場9・10ホールで開催され、2日間で約2万人を動員した『EBiDAN THE LIVE 2019~Summer Party~』。若手男性アーティスト集団“EBiDAN”の祭典として毎年行なわれている同ライブイベント。先陣を切ってデビューした超特急やDISH//の背中を追うように年々新グループが増えつつある今、同イベントがどんな意味を持つ場なのかを改めて考えさせられる2日間だった。本稿では8月29日のDAY 2を中心に、イベントを振り返りたい。

(関連:超特急がBlu-ray3作で振り返る、ライブや番組で見せたグループの姿「いろんな思いも詰まってる」

 この日のオープニングアクトとして登場したのは、EBiDANの次世代ユニットや研究生によるバトル企画「CHALLENGE STAGE ~壁の向こうへ~」を勝ち抜いたEBiDAN OSAKAのユニット・AMEZARIと、全国のEBiDAN研究生からの選抜メンバーである咲太朗、笹原遼雅、弓木大和、紀田直哉、小原滉平によるBATTLE BOYS(4th STAGE 全国選抜:同イベントでお披露目)だった。そして研究生メンバー43名によるオープニングパフォーマンスののち、本編がスタート。原因は自分にある。、ONE N’ ONLY、さくらしめじ、SUPER★DRAGON、M!LK、PRIZMAX、DISH//、超特急の計8組総勢48名がフラッグを掲げ入場した。ここで披露されたのが、新たなEBiDAN全体曲「New day! New wave!」だ。同曲は超特急・タカシが歌いだしを担うスケール感のあるミディアムナンバーだが、グループでは最年少の彼がメインアクトのグループたちを率いて花道を歩く姿を、感慨深く見守っていた8号車(超特急ファンの愛称)も多いのではないだろうか。

 コロシアム風のステージセットでスタートした“BATTLE ROUND”のトップバッターはM!LK。俳優としても注目を集める佐野勇斗や板垣瑞生を擁し、昨年の同イベントで新体制の7人組として始動した彼ら。「新学期アラカルト」など人気曲をメドレーで披露していたが、15歳とは思えない歌唱力を誇る宮世琉弥、クールビューティー的存在感で惹きつける山中柔太朗、底抜けに明るい笑顔で歌い踊る曽野舜太と、新メンバーの個性もしっかりフィーチャーしたステージングに大きな歓声が上がった。グループいちの盛り上げ役・勇斗が「EBiDAN大好きだぜー!!!」と叫ぶなど、のっけから会場を大いに沸かせていた。

 そしてEBiDAN唯一のフォークデュオ・さくらしめじがステージへ。アコギを手に田中雅功と髙田彪我の2人だけで約1万人を惹きつける、その歌唱力とステージ度胸には毎年新鮮に驚かされる。2人と“きのこりあん”(さくらしめじファンの愛称)の関係性を表しているかのような新曲「同じ雲の下」では、キャリアを重ね深みを増したハーモニーに大きな拍手が送られた。

 今年の同イベントの台風の目の1つといえるのが、EBiSSHとさとり少年団の合同ユニット・ONE N’ ONLYだ。“抑圧への抵抗”をリリックや振付でも表現するアグレッシブな新曲「Category」(10月16日発売)、挑発的な“バットダンス”がフックとなる「Dark Knight」を畳み掛けるように展開。どちらかといえばソフトなパフォーマンスを見せるグループが多いEBiDANの中でも、ラップやダンスで核を担うHAYATOをはじめとした個性の強さは異色で、EBiSSH、さとり少年団としての活動時にはない魅力を開花させつつあるのも興味深い。

 続けて衝撃の改名発表でも注目を集めた、BATTLE STREET改め、原因は自分にある。が登場。洗練されたジャジーなサウンドと手錠でつながれたようなポージングのダンスも印象的な「原因は自分にある。」などで会場を揺らした。BATTLE BOYS時代から高い人気を誇るメンバーが集っているが、杢代和人や小泉光咲らの意味ありげな表情がスクリーンに抜かれるたびに黄色い悲鳴が巻き起こる“げんじぶ”は、新世代EBiDANの勢いを印象付け強烈なインパクトを残していたようにも思う。

 BATTLE ROUNDの最後に登場したのはPRIZMAX。メンバー7人の新体制となって初めてのこのイベントでは、森崎ウィンの情感たっぷりのソロ歌唱にはじまり、新メンバーの小川史記を含む各パフォーマーのソロを盛り込んだ「Light The Night」などで熱量MAXのステージングを展開。新体制用にリアレンジされた「Mysterious Eyes」では、新ボーカリストのケビン、森英寿もフィーチャーされ、そのポテンシャルの高さを見せつけた。

 そしてこのイベントの目玉といえるのが、各グループのメンバーが入り乱れる“SHUFFLE STAGE”。自身の所属グループでは歌う機会が少ないパフォーマーの歌やラップを聴けるなど、意外な魅力を発見できる場でもある。2日目にはまず瑞生役のSUPER★DRAGON・田中洸希、勇斗役の超特急・ユーキらによる“S!LK”が、M!LKの「My Treasure」を披露。普段はパフォーマーを務めるPRIZMAX・島田翼(柔太朗役)といった面々や、自身のユニットとはイメージの異なる吉田仁人役のSUPER★DRAGON・池田彪馬や琉弥役の原因は自分にある。・桜木雅哉の歌声にも大歓声が上がっていた。“鉄道ヲタ”で知られるSUPER★DRAGON・伊藤壮吾(舜太役)は「この度はS!LKをご利用くださいまして誠にありがとうございます」と車掌パフォーマンスできっちり笑いを獲得。塩﨑太智(だいち)役が“だいち”つながりのDISH//・泉大智だったことにも会場のあちこちから笑いがこぼれていた。

 続いて北村匠海役のM!LK・琉弥、矢部昌暉役の原因は自分にある。・長野凌大らによる“MESH//”は、DISH//の初期の名曲「I Can Hear」を披露。10歳近く年下の面々を率いる橘柊生役の超特急・タクヤがガンガンに暴れつつラップしたり、大智役のSUPER★DRAGON・松村和哉とダンスバトルを展開する姿もまた新鮮だった。ちなみに1日目に超特急の「Kiss Me Baby」をパフォーマンスしたシャッフルユニット“萌特急”には柊生がタクヤ役で参加しており、もともと仲良しコンビである2人のポジションチェンジにも会場が大いに沸いていた。

 イベント後半戦の“FINAL JUMP”一発目にはDISH//が登場し、自らのレパートリーの中でも知名度抜群な「僕たちがやりました」などをタイトな演奏で披露。先日富士急ハイランドコニファーフォレストでのライブを盛況に終わらせた彼らだが、この日も大バコを巧みに掌握し「NOT FLUNKY」(配信シングル)などでは新曲にもかかわらずしっかりと会場を盛り上げていたのも印象的だった。匠海の「EBiDANってマジで最高だよな?」の煽りに無数のペンライトが挙がり、ラストの「勝手にMY SOUL」終盤の畳みかけ方には彼らのライブバンドとしての蓄積を感じさせられた。

 2組目のSUPER★DRAGONは、各メンバーがプロデュースを手掛けた楽曲を収録した実験的な最新アルバム『3rd Identity』からのナンバーなどを披露。各メンバーが歌やラップ、ダンスのスキルをどんどん上げており、彪馬が歌いだしを担当する「Don’t Let Me Down」、和哉のラップなどが際立つエキゾチックな「La Vida Loca」など、随所で各メンバーをフィーチャーしたパフォーマンスを展開。MCでは「落ち着いて見えるでしょ? 実はすっごくこの舞台に立てて嬉しいぞ!」(飯島颯)などと賑やかしつつも、音楽面の進化を含めグループが急成長を遂げていることを実感させるようなステージだった。

 大トリの超特急は、タカシのハイトーンがさえわたり、曲中のポージングが絵画を思わせるスタイリッシュ感の「Fashion」でライブをスタート。メドレーでは、先ごろ閉幕したツアー『EUPHORIA ~Breakthrough, The Six Brave Stars~』のテーマ曲でもある大人なファンキーチューン「Hey Hey Hey」をいきなりメインダンサーたちのソロからスタートさせるなど、DISH//とはまた異なる貫禄を感じさせるステージングで幕張メッセを完全掌握。ラストスパートの「超えてアバンチュール」では客席のペンライトの動きに加え、「みんな、頭を振れーーー!!!」というユーキのシャウトで一斉にスタートしたヘドバンがなんとも壮観だった。

 全員集合のエンディングでDISH//・匠海は「会場が大きくなっていくたびにしみじみ感慨深く思う。もっと大きいところでできるよう頑張っていきたい」とコメント。過去に発表された全体曲がメドレーで披露され、「Believe Yourself」では、ダンスボーカルグループは各グループでの息の合ったダンスパフォーマンス、DISH//とさくらしめじはインスト演奏と見せ場が続き、キュートな振付の人気曲「恋心」でフィナーレを迎えた。これで終わりかと思いきや、匠海の「皿特急(DISH//と超特急)で超久々にトランプのババ抜きをやったんですが、最下位の人がここで一発芸をやって締めます!」という爆弾発言に、歓声が上がった。最下位だった超特急・タカシの“ヘリコプターかと思いきやドナルド・ダック”という持ちネタに、皿特急の面々が笑い転げつつステージを去り、イベントは幕を閉じた。そんなアットホーム感もまたこのイベントの魅力といえる。

 デビュー組だけで14組・総勢81名と大所帯になりつつあるEBiDANだが、各グループのカラーが異なり、グループによってはステージや楽曲のセルフプロデュースで新たな個性を模索するなど年々その形は変化を見せている。原因は自分にある。のように超特急やDISH//に憧れた世代がデビューを果たすなど新世代の台頭もあり、来年の同イベントで一体何が起こるのか、早くも楽しみだ。(古知屋ジュン)

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