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堤幸彦監督、『望み』での岡田健史の演技を絶賛 「誰にも代えられない存在感を持っている」

リアルサウンド

20/9/28(月) 0:21

 映画『望み』完成披露舞台挨拶が9月27日に東京・神楽座で行われ、堤真一、石田ゆり子、岡田健史、堤幸彦監督が登壇した。

岡田健史、本当に堤真一が“お父ちゃん”、石田ゆり子が“お母ちゃん”だったらを明かす

 本作は、雫井脩介原作の同名小説を映画化したサスペンス・エンターテインメント。建築家の石川一登(堤真一)は、妻・貴代美(石田ゆり子)や子どもたちと幸せに暮らしていた。ところが高校生の息子・規士(岡田健史)が無断外泊をした夜、同級生の殺害事件が発生。それきり連絡が途絶えてしまった息子の事件関与が疑われていく中、もう一人殺されているという噂が流れる。愛する息子は犯人か、それとももう1人の被害者か。家族の望みが交錯する。

 冒頭で石田は「およそ全部のシーンが辛い映画です」と挨拶。岡田は深々と一礼し、「石田さんがおっしゃられたように、この映画はすべてにおいて暗くて、辛いことが……まぁその原因は僕(が演じる役)なんですけど、きっとこの時代にこの作品を出す意味がある」と呼びかけた。

 監督は、初タッグとなる堤の芝居を「一言一言に物凄い熱量をかけていただいた。考え抜いた芝居」と絶賛。また岡田について「若い俳優の中でもかけがえない、誰にも代えられない存在感を持っている」と語り、「“残り香”といいますか、振り向いて母を観ながら、目線で何かを残していくところは注目していただきたい。彼の未来を決する作品になっているんじゃないか」と力を込めた。

 そんななか堤は、最初に台本を読んだ際に「お断りしようと思った。難しすぎると思って」と衝撃の事実を告白。撮影に入ってからも「肉体と気持ちが乖離していくような役だったので、本当に辛かった」と語り、現場で少しでも楽しく過ごすために、撮影外では「ベラベラ喋っていた」と振り返った。そんな堤について石田は「ず~っと薪ストーブの話をしていた」と暴露。会場に笑いが起こる中、「私も薪ストーブがほしい」と笑顔を見せた。

 また岡田は「今までの作品とはぜんぜん違うアプローチになったので、この作品、この役と出会えたことが嬉しい」と真摯にコメント。「監督がほとんど僕のことを肯定してくれたおかげで、最後まで規士をのびのびと生きることができた」と語ると、監督も「ありがたいですね」と感慨深げだった。

 ここでMCから「堤と石田が本当の夫婦だったら、互いに何を望むか?」との質問が。堤は「なんにもないです」と言いながらも、「たぶん一日に2、3回はおもしろをやってくれると思う。とんちんかんなところがあるので、それを期待して」とコメント。石田は「なんにもないなんて嘘、嘘!」と声をあげ、「よく撮影中に『ほんっとうに、手順を覚えない人だね』と言われていたので」と訴える。すると堤は「『こんな人いるんだぁ』って思ってるだけ」とサラリと返答。堤が、石田の忘れっぷりについて「天然記念物みたい」と話すと、石田も「やばいなと自分で思う」と反省しきりだった。

 一方の石田は、「堤さんは、本当に楽しそうにいつも薪ストーブの話をされていて。だからもう薪ストーブの話をしないでいただきたいっていうのが私の願いです」と反撃。しかし、すぐに「冗談です」と軌道修正し、「私が何をやっても、どんとこいと受け止めてくれる。好きなようにやらせていただて感謝しています」とにっこり。堤は「こんな夫婦はいないです」と笑い飛ばした。

 続く岡田は「2人が両親だったら何を望む?」との問いに「堤さんがお父ちゃんだったら、薪ストーブで隙なく家を暖めてほしい」とリクエスト。すると堤は「暖まるのよ」と興奮気味で、「ピザも作ってあげるから。薪のところで!」と、その後も薪ストーブの素晴らしさについて熱弁していた。

 また「石田さんがお母ちゃんだったら、眠れない夜にクラシックギターを弾きながら、僕を眠らせてほしい」とおねだり。石田は「なんてことでしょう」と驚き、「こんな息子がいたら、やりますよ毎日」と快諾。岡田は「石田さんのクラシックギターに、堤さんの薪ストーブの暖かみを感じながら……絶対に眠れると思います!」と嬉しそうだった。

 「今の願い」を聞かれた堤は、「(子どもに会えるから)早く家に帰りたい」、石田は「海外に普通に行けたり、海外の人が日本に来られる日が早く来ないかな」と話し、岡田も「コロナの終息」と回答。「世界中の誰しもが、家族のありがたみを突きつけられたと思う。そういう時代に、『望み』という家族のストーリーを出す意味があると思うので、少しでも世の中の救いになる作品になってくれたら」と続けると、堤監督は「すごく真面目な人なんだね」と感心していた。

 最後に堤は「いろんな視点で観られる映画だと思います。それぞれの視点で観ていただければ」、石田は「1秒の間にみんなの気持ちが詰まっていて、あっという間に見終わってしまうと思います」、岡田は「この作品を観終わった後に、ご両親やお子さん、家族を思い出して、家族を愛でる時間を設けてくれることを望みます」、堤監督は「この映画のどこかに、ご覧になるみなさんが所属していると思います。そのくらい心に刺さりたいと思って作りました」と挨拶し、イベントを締めくくった。

■公開情報
『望み』
10月9日(金)全国ロードショー
出演:堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶、加藤雅也、市毛良枝、松田翔太、竜雷太
監督:堤幸彦
原作:雫井脩介(角川文庫刊)
脚本:奥寺佐渡子
音楽:山内達哉
主題歌:森山直太朗「落日」(UNIVERSAL MUSIC)
配給:KADOKAWA
(c)2020「望み」製作委員会
公式サイト:nozomi-movie.jp

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