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風男塾・愛刃健水が駆け抜けた幸せな3398日「皆さんの心の中に俺はイヤと言うほど生き続ける」

ナタリー

21/3/31(水) 11:45

風男塾

風男塾が3月24日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でワンマンライブ「風男塾LIVE 2021 ~Together.Forever…~」を開催。この公演をもって、メンバーの愛刃健水がグループを卒業した。

ライブは、健水が風男塾に在籍していた約10年間、計“3398日”を振り返るインタビュー映像でスタートした。この日の公演を「楽しみ」と語る彼の姿が映るスクリーン幕が切って落とされると、ステージに立っていたのは黒一色の衣装に身を包んだ風男塾メンバー。彼らは1曲目に「風一揆」を選び、雄々しい振る舞いで会場のボルテージを一気に引き上げる。

健水がハイトーンボーカルで魅せる「夢幻のプロキオン」、7人がハットを小道具にして華麗に舞った歌謡曲調の「野良猫マリア」と、序盤にクールな楽曲を続けて観客を魅了した風男塾。カジュアルなシャツとパンツの衣装に着替えたのちには“風男塾ブチ上げメドレー”と題したメドレーコーナーに突入し、彼らは「草食ライオン」「人生わははっ!」「最高シャウト」「チェンメン天国」といったアッパーな7曲をノンストップで披露。広いステージを駆け巡り、エネルギッシュな歌とダンスで会場を熱く盛り上げてみせる。「チェンメン天国」では健水以外のメンバーがベッドやテーブル、指輪といった小道具を次々とステージ上にセッティング。健水は用意されたシチュエーションに合わせ、「今夜は好きなだけ甘えろや」「最後に1つだけ。俺と結婚してください!」と次々に決めゼリフを放ってファンを熱狂させた。

転換タイムには、風男塾を卒業した健水の先輩や同期メンバーからのメッセージがスクリーンに映し出された。そののち、1人でステージに再登場した健水が届けたのは、瀬斗光黄と組んでいたユニット・W▲PRINCE(▲はスペードマーク)の「もう君以外...」。スポットライトを浴びる健水の横にはもう1筋の光が差し、健水はその光を愛しげに見つめながら歌声を響かせた。また、続けて健水は神那橙摩、偉舞喜雅とともに、自身が所属していたグループ内ユニット・コンサ・ドゥ・ワニーナおよびコンサ・ドゥ・ワニーナワニーナの楽曲も「コンワニメドレー」と題して披露。「Fighting Man」ではバックダンサーを率いた力強いダンスパフォーマンスでオーディエンスを圧倒し「ぜひ2人にはこれからも歌い続けてほしい!」とリクエストしていた。

ユニット曲コーナーを終えると、健水は現メンバーでもっとも付き合いの長い紅竜真咲をステージに呼び込む。真咲に「真咲がおらんかったら今俺はおらんと思う。それくらい支えてくれた。ありがとう」と伝えた健水の言葉でステージ上にはしんみりとしたムードが広がったが、そんな空気を吹き飛ばすように、2人は真咲が選曲したという「センパイの彼女」をコミカルに披露。そしてミドルバラード「僕らの歩く道」を向かい合いながら歌い上げ、最後に健水は真咲の頭をポンポンと叩いていた。

最新アルバムに収録された健水の卒業ソング「青春」でライブは後半へ。メンバーがこの曲をさわやかに歌い上げたのち、「同じ時代に生まれた若者たち」では真咲が「まだずっとずっと一緒にいたいよな? だから今この最高の瞬間を、愛刃健水くんの生き様を、胸に刻めー!」と思い切り叫んだ。マイクを握る手に力を込め、熱い歌声を響かせた健水は「心で叫べ!」とファンに呼びかけ、彼の言葉を受けた観客は健水のイメージカラーである水色の光を灯したペンライトを激しく揺らす。「証-soul mate-」では7人それぞれが肩を組んだり握手を交わしたりしながら、希望に満ちたパワフルな歌声を響かせていた。

ラストスパートを前に、メンバーは健水に向けてメッセージを送った。6人を代表して手紙を読み上げた真咲は涙ながらに健水との思い出を振り返り「みんなが大好きな風男塾をつないでくれてありがとうございました。今日まで愛刃健水を生きるって決めてくれてありがとうございました。俺は健水くんのこと、半分もわからないかもしれないけど……100%わかるのは、健水くんは愛にあふれて最高にいい男だということです! どうかこの先もずっとずっと笑顔でいてください。約10年間、本当にお疲れ様でした」と思いを伝えた。

真咲が読み上げる手紙の最後、6人は「健水くん、ずっとずっと大好きです!」と声を合わせて健水に抱き付いた。健水は「今日『風一揆』が始まったときから『この7人でよかった』って思ってた。みんな(風男塾に)入ってきてくれてありがとう。付いてきてくれてありがとう。俺もずっと大好きです!」と返し、手紙を受け取る。そして「この曲は7人で歌いたかったんです」と言って「七色の鳥」をタイトルコールした。

健水の「いっぱいの気持ちを込めて歌います!」という言葉とともに届けられた本編最後の曲は「雨ときどき晴れのち虹」。7人の真ん中に立った健水は大サビで芯の通った力強いソロを聴かせ、右手を右から左へ大きく動かして宙に虹を架けてみせた。

観客が熱い拍手でアンコールを求めると、健水は1人でステージに戻り、ソロ曲「忘れ雪」を優しく歌い上げた。曲を終えた途端に彼は我慢していた涙を瞳いっぱいにあふれさせ「10年間、一生懸命やってきました。俺はここにいていいのかな?と思ったときもありました。それでも応援してくれるファンの皆さんの言葉や横にいてくれるメンバーのおかげで、ここまで突っ走ることができました。みんなとこうやって過ごせて、ものすごく幸せでした! 」と言葉に力を込める。そして「これからも皆さんの心の中に俺はイヤと言うほど生き続けると思います。俺はこれまで、何度も最高を更新してきました。ここからの人生は、俺のために皆さんが最高を更新していってください。一緒に幸せになりましょう!」と思い切り叫んだ。

愛刃健水の風男塾での3398日を締めくくった楽曲は「下を向いて帰ろう」。これからの風男塾を託した後輩6人と思い切りステージを楽しんだ健水は、自身の卒業ライブに笑顔で幕を下ろす。メンバーと横1列になって肩を組み、名残惜しそうに曲を終えた健水。「ここからがスタートです。みんながんばっていこうね!」と6人、そしてファンに呼びかけた彼は何度も何度も客席に手を振り、オフマイクで「幸せでした、ありがとうございました!」と叫んでステージをあとにした。

風男塾「風男塾LIVE 2021 ~Together.Forever…~」2021年3月24日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) セットリスト

01. 風一揆
02. 夢幻のプロキオン
03. 野良猫マリア
04. Ballad of the Phantom
05. 草食ライオン~勝つんだ!~人生わははっ!~ミュージック~最高シャウト!~新たなる幕開けのための幕開けによる狂詩曲~キミがいればオレたちも笑顔∞~ ~チェンメン天国
06. もう君以外…
07. Move~Sensation~Fighting Man
08. センパイの彼女~僕らの歩く道
09. 青春
10. 同じ時代に生まれた若者たち
11. BE HERO
12. 証-soul mate-
13. 七色の鳥
14. 雨ときどき晴れのち虹
<アンコール>
15. 忘れ雪
17. 下を向いて帰ろう

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