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稲葉友の「話はかわるけど」

ぼくの×名前は×ズッキーニ

毎週連載

第117回

21/3/31(水)

舞台「ぼくの名前はズッキーニ」を無事終えた稲葉さん。閉幕を迎えての気持ちを綴ります。

舞台「ぼくの名前はズッキーニ」が3/21をもって無事に閉幕しました。改めて、各地で足を運んでくださった皆様と劇場には来られなかったけど気に掛けてくださった皆様、ありがとうございました。

昨今の状況下で無事に稽古から本番までの二ヶ月間をやり抜けたことに達成感を感じつつ、俳優部とお客様が芝居に集中出来るよう感染対策など徹底してくださった多くのスタッフさんたちへの感謝の念が今まで以上に強い。

今回の演出、脚本、さらには出演もされていたノゾエ征爾さんとは昨年の「母を逃がす」という作品でご一緒する予定だった。正確には一週間ほどの稽古はしたがそのころ緊急事態宣言が出て公演は中止になった。とにかくそのリベンジをしたいという思いが強く、ご縁があり今回の出演に繋がった。

あらすじなどは検索してもらえれば出てくるので、観劇できなかった方はそちらで読んでいただけると助かります。簡潔に書くと児童養護施設で暮らす子どもたちとそこに関わる大人たちの物語で、僕は施設でリーダー格の男の子シモン(6歳)を演じた。

「6歳を演じるってどうなん?」的な質問をよくされたのでそれについて書いていく。最初は「6歳の子どもの役」というところをすごく考えていた気がする。どうしたら子どもにみえるかとか、子どもがしそうな行動はどんなことがあるかとか。

いろいろ考えている内に「大人が子どもを演じるんだから無理に寄せようとしなくていいのでは?」という所に至った。本当に子どもを求めるならその年齢の子にやってもらう方がいい、そうでないということは、大人が子どもを演じるということに意味や効果があるだろうなと。なので稽古に入る前あたりで「子どもらしく」を探すのはやめた。

二十歳を超えてから高校生を演じたときにも思ったのだが、その年齢を本当の人生で通り過ぎたからこそ出来る表現があるのだと思う。そして自分の場合は隠しているだけで子どもな部分を大人になってもまだまだ多く抱えている。なのでむしろ普段生きていて蓋をしたりブレーキをかけている部分を取っ払っていく作業をやっていった。

6歳であるという説明も台詞の中でされてるし!というのもあった。それに上乗せして子どもであることを説明するのではなく、観てくださる人がそれぞれで想像を膨らませて補完してもらえると信じていた部分もある。

6歳の子どもは自分のことを6歳の子どもだと自覚して生きてないだろうしね。なので自分はひたすらにシモンという男の子の出自とその周りの人と向き合いました。

現場は素敵な出会いと演劇体験に溢れていた。コロナ禍での舞台も初めてで飲みに行けなくてもそれはそれで絆は深まるんだなと思ったり。飲みにいけないとか体調管理気をつけるぞとか、ストレスだとしても同じ期間共有する人がいるのは救いになったし仲間意識が高まる要素になるんだなとプラスの部分も見つけられた。

大阪で迎えた大千穐楽のカーテンコールで座長の辰巳雄大くんが時期が来たらまたやりたいですというようなことを言ってくれたのにグッときた。親指立てることしか出来なかったけど。同じメンバーでの舞台の再演に参加したことがないのでどういう流れで実現するのか分からないけれど、もしそんなありがたい機会が頂けたらまた全力で挑みたいと思う。

改めて公演に関わった全ての皆様へ感謝であります。またお会い出来るよう前へ上へ進みながら続けていきます。それでは、また来週。3月終わり。

次回の更新は4月7日(水)です。お楽しみに!

プロフィール

稲葉友(いなばゆう)

1993年1月12日生まれ、神奈川県出身。
2010年、ドラマ『クローン ベイビー』(TBS)で俳優デビュー後、ドラマ、映画、舞台と幅広く活動。
主な出演作に、ドラマ『仮面ライダードライブ』(‘14~’15 EX)、『MARS~ただ、君を愛してる~』(’16 NTV)、『ひぐらしのなく頃に』(’16 BSスカパー!)、『レンタル救世主』(’16 NTV)、『将棋めし』(’17 CX)、映画『ワンダフルワールドエンド』(’15)、『HiGH&LOW』シリーズ、『N.Y.マックスマン』(’18)、『私の人生なのに』(’18)、舞台『すべての四月のために』(’17)、映画『春待つ僕ら』(’19)『この道』(’19)など。
J-WAVE『ALL GOOD FRIDAY』(毎週金曜11:30~16:00生放送)ではレギュラーパーソナリティ―を務める。

撮影/奥田耕平、取材/藤坂美樹、構成/中尾巴、ヘアメイク/速水昭仁、スタイリング/添田和宏
衣装協力/カーディガン各37,000、Tシャツ¥24,000、パンツ¥67,000、シューズ¥23,000/すべてアポクリファ(サカス PR TEL:03-6447-2762)
ネックレス¥27,000、リング¥22,000/ともにシンゴクズノ(シアン PR TEL:03-6662-5525)
その他スタイリスト私物
※すべて税抜き価格

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