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いま、最高の一本に出会える

三好春奈(HaKU)、Hisayo、かわいしのぶ……センスが光る女性ベーシスト6選

リアルサウンド

14/4/14(月) 8:00

 人気、実力を兼ね備えたガールズバンドが増えている。SCANDAL、ねごと、赤い公園など、音楽性はもちろん、お洒落で可愛さのスタイルも様々だ。そして同様に、男性中心のメンバーの中に女性プレイヤーというバンド編成を目にすることも多くなった。中でもBase Ball Bearや凛として時雨、サカナクションなど、女性ベーシストの活躍が今のJ-ROCKシーンで目立っている。

 ギターよりも大きく、弦も太いベースは一般的な女性的なイメージとは掛け離れている印象もある。だからこそ、逆にそれを弾きこなす女性の姿はより魅力的だ。美しさと可愛さ、そして何よりもプレイとセンス、そんな今注目しておきたい才色兼備な女性ベーシストをピックアップしてみたい。

歌って舞う可憐なベース 三好春奈(HaKU)

HaKU「ショウガイレンサ」Live PV

 長い髪を振り乱しながら前後左右に舞い、跳ねる。これだけ動いてもリズムも手元もぶれることはない。

 シンセサイザーや同期などのデジタル機器を一切使用せず、全て人力で作り出すダンサブルなナンバーの数々。それを象徴する彩り豊かなエフェクティブでテクニカルなギターが印象的なバンドであるが、四つ打ちに合わせた強靭なボトムと、変則的なアンサンブルに絡みついていくベース。聴けば聴くほど、ギターに負けない複雑なベースラインであることが解る。

 辻村有記(Vo, Gt)の中性的なハイトーンボイスと絶妙に折り重なる透明感のあるサイドボーカルもこのバンドの魅力である。

頼れる姐さん Hisayo(tokyo pinsalocks)

tokyo pinsalocks “LU-LA hallelujah” Music Video

 スラっとした容姿に低めに構えたベース、その凛とした立ち姿が非常に絵になるベーシストだ。元々はラウドロックバンドであったが、バンド編成の変化に伴い、カルチャー、ファッションを取り入れた独自のニューウェーヴ路線を展開し、海外での評価も高い。

 “攻め”のスタイルが多い日本人ロックベーシストの中で、重心低めの図太さと独特の“うねり”を持ったベースである。GHEEE、a flood of circleという男臭いギターロックバンドのベーシストとしても活動中であるが、その貫録のあるグルーヴはどのバンドにおいても絶大な存在感を放っている。

a flood of circle/The Beautiful Monkeys(Long Ver.)

女らしくも男らしい 清(きよし)

森重樹一 – 一人の世界に 【FULL】

 野獣のような豪快スラップを始めとするアグレッシブなプレイと咲き乱れる濃艶なステージング、男勝りの力強さとしなやかな女らしさを持ち合わせた圧倒的な存在感は一度見たら忘れられない衝撃だ。日本屈指のロックンロールシンガー、森重樹一(ZIGGY)の隣で弾く様はグラマラスなロックにさらなる艶やかな色彩を加える、無くてはならない存在になっている。

 自身のバンド、INSIDE MEや、Sakura(ZIGZO/ex.L’Arc-en-Ciel)、aie(the god and death stars)と共に結成したTHE MADCAP LAUGHSで活動すると同時に、ALvino、林田建治など多くのサポート/セッションで活躍。また、ギタークラフト学校の講師という経歴を持ち、楽器店でのセミナーをはじめ、機材に関するメカニカルな知識も定評がある。

元グラドルの凄腕ベース F チョッパー KOGA(Gacharic Spin)

Gacharic Spin 『僕だけのシンデレラ』 F チョッパー KOGA short ver.

 激しいステージング、畳み掛けるようなスラップの応酬にも関わらず、終始にこやかなアイドルスマイルには時に狂気すら感じてしまう。どんなに激しく動いても決して崩れることのない右手のフォームはロックベーシストとは思えないほどに美しい。そんな華やかで安定感のあるスラップ奏法は、教則DVDなどでの活動にも及び、元グラビアアイドルという異例な出自とともに話題に上ることの多いベーシストである。

 そんな単身でのテクニカルなプレイが取り上げられることの多い彼女だが、ベーシストとしての真髄はやはり、自身がリーダーを務めるバンド、Gacharic Spin(ガチャリックスピン)でのプレイだろう。個人プレイに走らず、あくまで楽曲を重視している。派手なスラップも適材適所、楽曲における絶妙なメリハリを生み、メロウな指弾きから高速ピック弾きも得意とするオールマイティな実力派ベーシストだ。

ウンザウンザの癇癪大娘 アサヒキャナコ(バックドロップシンデレラ)

バックドロップシンデレラ/市長復活〜さいたま市ヨリ与野市ヲ解放セヨ〜

 「ウンザウンザ」という独自ポップスを切り開く奇想天外なバンド、キャラも見た目も濃いメンバーの中にいるクールビューティー。バンドの一筋縄ではいかない破天荒な音楽性とは不釣合い?なカッコ良さは、ビジュアル面でのアクセントになると同時に、このバンドのごちゃまぜ具合を象徴する存在でもある。

 安定感と余裕のあるリズム、間の取り方も絶妙でしなやかさのある伸びのあるプレイ。バンドの奇抜さとは裏腹に、どこかクラシック・ロックの香りを感じるスタイル。往年のロックスターたちのトリビュート「LEGEND OF ROCK」でお馴染み、ジミ・ヘンドリックスのベスト・オブ・トリビューター、JIMISENのサポートなどを務める経歴を持つ。

笑顔の超狂猿ミクスチャー かわいしのぶ(SUPER JUNKY MONKEY)

Songs Are Our Universe 1/4 – SUPER JUNKY MONKEY

 最後に紹介するのは、瞬く星のごとく燦然たる存在感を見せ付け、消えていってしまった、伝説のガールズバンドを支えたベーシスト。ベースのほうが大きく見えてしまう小柄な身体と満面の笑顔、そこから繰り出される日本人離れしたファンキーなグルーヴとスラップに誰もが驚いたものだ。

 バンドの活動休止後はサポート/セッションベーシストとして活躍。その幅は真心ブラザーズ、倖田來未、The FLARE(SUGIZO)からChar、EGO-WRAPPIN’など、ロックのみならず、ジャズ、ブルースまでこなすオールラウンドである。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のオープニングテーマ、「暦の上ではディセンバー」「潮騒のメモリー」などで聴ける絶妙なベースも彼女の演奏だ。

パンチの効いたオウケストラ / “Which would you like beef or chicken?”Live

 また、回文師や漫画家・楳図かずおのグワシダンサーズとして、ベース以外のユーモアな才能を多方面で発揮している。

 手が小さいからベースには向いてない? そんな声もたまに耳にする。女性向けと言われるボディの小さいモデルやネックのスケールが短いベースも存在する。だが、女性ベーシストたちの活躍を見れば、体格などの身体的なハンディキャップなどはないと言っても良いだろう。むしろ、決して男性では真似ることの出来ない女性ならではの感性やセンスは大きな武器であり、魅力となるのだ。

 目立ちたがりのフロントマン、やんちゃなギタリストの傍らでボトムを支えるという部分は、バンドにおける母性なのかもしれない。

■冬将軍
音楽専門学校での新人開発、音楽事務所で制作ディレクター、A&R、マネジメント、レーベル運営などを経る。ブログtwitter

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