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稲垣&草なぎ&香取、Webの世界で磨きがかかった人間的魅力 地上波テレビでの活躍にも期待

リアルサウンド

19/7/22(月) 6:00

 SMAPが解散したのは、2016年12月31日のことだった。1988年の結成から約30年間、私たちに寄り添い、励まし、笑顔を届けてくれた国民的アイドルグループの幕引き。様々な憶測が飛び交い、誰も想像していない形での解散劇に、ファンはもちろんのこと、多くの人が困惑していたのを思い出す。

(参考:稲垣吾郎、ラジオで外山惠理と久々の再会 『ゴロウ・デラックス』終了後も受け継がれる精神) 

 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾は、ジャニーズ事務所を去り、2017年9月には「新しい地図」をスタート。彼らなりに気持ちに区切りをつけて、歩み出そうとする3人を応援しようと、多くのファンもNAKAMAとなって声援を送った。駆けつけたNAKAMAのなかには、共演したことのあるタレントもいれば、一緒に作品を生み出してきたスタッフ、そして長年CMをオファーしてきた企業の姿も。

 これまで慎重な姿勢を見せていたWebの世界に飛び込み、SNSを積極的に活用していった3人。ファンとのダイレクトなコミュニケーションを楽しんだり、インターネットテレビ『72時間本音テレビ』(Abema TV)では、かつてのメンバー・森且行との感動の再会も果たすことができた。

 もっと自由に、もっとのびのびと、彼らが活動できるようになるのではないか。そんな希望を感じた一方で、私たちは大きな違和感を抱くようになる。それは地上波のレギュラー番組が立て続けに終了し、あっという間に彼らの冠番組は一つもなくなってしまったことだ。さらに、3人の活動がテレビで取り上げられることも極端に減った。

 “これが芸能界にある暗黙のルールなのか……“そんなふうに感じた人も少なくなかったはず。彼らも「ゼロになる覚悟だった」「僕ら持ち歌がないので」と語っていたことを思うと、こうした状況になることはある程度予想していたのだろう。だが、やはり多くの人はモヤモヤしていたはずだ。そこに“行き過ぎた忖度“があるのではないか、と。

 7月17日、公正取引委員会がジャニーズ事務所に対し、3人を出演させないようテレビ局に圧力をかけた疑いがあるという報道が駆け巡った。ジャニーズ事務所の公式サイトでは、「弊社がテレビ局に圧力などをかけた事実はなく、公正取引委員会からも独占禁止法違反行為があったとして行政処分や警告を受けたものでもありません。とはいえ、このような当局からの調査を受けたことは重く受け止め、今後は誤解を受けないように留意したいと思います」とコメントを出している。(参照:2019年7月17日報道に関するご報告)

 “圧力“というのは、“かけた“どうかのラインを引くのが非常に難しい。私たちの日常生活においても、誰かが明確に指示しているわけではないのに、気づいたときには“そうしないとならない空気“のようなものができあがっていることが、往々にしてある。そして“変だな“と思いながらも、誰も異論を唱えることなく、いつの間にか「そういうもの」として慣習化してしまうことも。

 だが、時代は常に変化している。最初は良かれと思ったルールも、定期的に見直していったほうがいい。様々な意見を聞き入れ、客観的に見つめ直して本当に必要な慣わしならば、多くの人が納得して残っていくし、そうでなければ一度なくしてみるという選択もできる。その柔軟な調整作業こそ「行き過ぎ」を防止する唯一の方法。今回の報道は、長きに渡って築かれた慣習を見直すことの重要性を、改めて気づかせてくれたように思う。

 さて、大切なのはここからだ。圧力の有無よりも、3人がまた地上波テレビに戻ってくる日が来るかどうかなのだ。

 『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)で、毎月7.2時間もの生放送を続けている3人のスタミナ、対応力は半端ではない。他にも、今やゲストにSNSの使い方をレクチャーするほどマスターしていること。役者の面でも、コンスタントに映画や舞台に出演していること。新進気鋭のアーティストとタッグを組んでオリジナルの楽曲が増えていること。パラサポのスペシャルサポーターとして2020年のパラリンピックを応援し続けていることなど、彼らの活躍ぶりを振り返るだけでも、大きな特番が組める勢いだ。

 もしかしたら、彼らを久しぶりにテレビで見る人は驚くのではないか。稲垣がイラチ(イライラしやすい性格)なのをオープンにして、笑いを誘う黄金パターンを手にしていることに。草なぎが「ユーチューバー草なぎ」として自由な言動に拍車がかかっていることに。香取が国内外で個展を開くアーティストとしても大きく成長していることに。

 確かに言えることは、Web、舞台、映画、イベント……と、新しい地図で培われた経験は、より彼らの人間的魅力を増しているということ。さらに磨かれた3人の表現力が、再び地上波テレビで多くの人に届くことを期待してやまない。(佐藤結衣)

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