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新しい地図、YOSHIKI、ドリカム、西島隆弘……アーティスト間で広がる医療機関への支援の輪

リアルサウンド

20/5/5(火) 6:00

 X JAPANのYOSHIKIが国立国際医療研究センターへ1,000万円の寄付を行った。新型コロナウイルスによって公演中止などの影響を受けたミュージシャン向けの支援として立ち上がった「COVID-19救済基金」や、自宅で食事を用意できない高齢者などへ食事を届けるサービス「St.Vincent Meals on Wheels」にも寄付を行なっているが、医療に対しての寄付を行なった。「今僕らが一番サポートしなければならないのは、こうしている間にも新型コロナウイルスの患者さんの治療に当たっている医療に従事する人達だと思います」とコメントも発表している(参考:中日スポーツ/東京中日スポーツ)。

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 浜崎あゆみも国立国際医療研究センターへ1,000万円の寄付を行なった。YOSHIKIに賛同したことがきっかけだとコメントを発表している。AAAの西島隆弘は「身内に医療従事者がおり、過酷な医療現場を身近に感じております」とし、同じく国立国際医療研究センターへ1000万円の寄付を行なった(参考:音楽ナタリー)。西川貴教は彼の出身地である滋賀県に新型コロナウイルスの感染症対策として300万円を寄付した。県に寄付したのは地元愛だけが理由ではなく、地域密着の寄付により細かな支援を目的としているのではと感じる。

 ファンと共に支援活動を行なっているアーティストもいる。稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の三人による新しい地図は、新型コロナウイルスを巡る支援団体として「LOVE POCKET FUND」(愛のポケット基金)という基金を立ち上げた。メンバーは基金に3000万円を寄付し、ファンにも寄付を呼びかけている。活動報告は基金の公式サイトで行っており、寄付額は5月3日時点で1億4千万円を超えている(参考:SANSPO.COM)。ももいろクローバーZは無料送金アプリ「pring(プリン)」を使用した寄付をファンに呼びかけ、グループとファンからの寄付を合わせた500万円を日本赤十字社に寄付した(参考:ORICON NEWS)。

 物資の寄付を行うアーティストもいる。先駆けて寄付を行なったのはGLAYだ。医療機関へ1000万円と5000枚のマスクを寄付した(参考:Billboard JAPAN)。水戸大使を務めているt-Aceは茨城県水戸市に1万枚のマスクを寄付している(参考:BARKS)。ジャニーズは事務所として防護服3万3千枚とマスク計50万枚の大規模な寄付を行なうと発表し、5月3日に嵐の相葉雅紀が成田空港・日本航空貨物ビルでジャニーズを代表して北京から輸送された防護服を受け取った。なお、ジャニーズの活動に賛同した日本航空は無償で輸送を行なった。アーティストの活動が外部企業も動かしたのだ。また有料映像サービス「Johnny’s net オンライン」の収益金などを使用し、さらに医療用ガウン5万枚と3層マスク23万枚を追加で寄付すると発表した(参考:SANSPO.COM)。

 グッズ販売の収益を寄付に当てるアーティストもいる。ブシロードが展開するメディアミックスプロジェクト『BanGDream!』は、洗濯できるオリジナルデザインの布製マスクをグッズとしてネット販売している。収益の一部は国立国際医療研究センターへ寄付される(参考:ブシロード EC SHOP)。モデルや俳優としても活動しているシンガーソングライターのYOSHIは、5月14日締切でチャリティTシャツとマスクを自身の公式サイトで販売している。売上は全額日本赤十字社に寄付される(参考:YOSHI 公式サイト)。

 音楽の力を使って慈善活動を行うアーティストもいる。ナオト・インティライミはTikTokと日本財団が共同でスタートさせた『Stay Home! チャリティLIVE』という支援ライブに出演した。45分間のオンラインライブを行い視聴者に寄付を呼びかけた(参考:SPICE)。

 日本赤十字社とユニバーサルミュージックが立ち上げた「#最前線にエールを何度でも」という医療従事者へのエールをSNSなどで呼びかけるプロジェクトには、メッセージソングとしてDREAMS COME TRUEの「何度でも」が使用されることになった(参考:DREAMS COME TRUE「何度でも」が医療従事者応援プロジェクトのメッセージソングに)。医療ドラマ『救命病棟24時』の主題歌であり医療とも関係があるが曲であり、東日本大震災直後にはラジオで頻繁に流され多くの人を勇気づけた楽曲だ。医療従事者を応援するにはベストな選曲に思う。

 多くのアーティストが自身の影響力や音楽の力で、医療団体や公共団体への支援を行なっている。音楽業界も苦境に立たされていて、自身も収入が絶たれたり収入が減っているアーティストも沢山いる。それでも慈善活動や寄付活動を行うのは、一刻も早く元の生活に戻るために行動したいという思いがあるからだろう。だからこそ最優先で医療への支援をしているのだ。ファンもアーティストの思いに賛同して、寄付やチャリティグッズの購入などで支援に参加できる。金銭的に支援ができずとも「#最前線にエールを何度でも」のプロジェクトに参加するなどして、医療従事者にエールを送ることで支援もできる。自身のできる範囲で構わないので、アーティストとともに支援活動をしてみてはどうだろうか。(むらたかもめ)

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