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摩天楼オペラが語る、シーンへの向き合い方「僕らは僕らの音楽で世の中に訴えていければいい」

リアルサウンド

14/7/22(火) 12:30

140722_matenrou_a.jpg結成から8年を迎える摩天楼オペラ。

 摩天楼オペラが、7月23日に6thシングル『隣に座る太陽』をリリースする。疾走感のあるロックサウンドにメッセージ性の強い歌詞が乗った本作は、摩天楼オペラらしい仕上がりでありながら、新たな一面も感じさせる作品となっている。結成から8年目を迎える摩天楼オペラは、同作をいかにして作り上げたのか。そして、現在の音楽シーンに対して彼らはどのように向き合っているのか。10月18日には日比谷野外音楽堂でのワンマンライブも決定している彼らに、シングルに込めた思いから現在の活動スタンスまで、じっくりと話を訊いた。

「今までの摩天楼オペラらしさもありながら、新しい試みもしている」(苑)

――7月23日にリリースされる『隣に座る太陽』ですが、ちょっと変わったタイトルですよね。どういう意味を込めているのでしょうか?

苑:「希望」って、普通に生活していると、なかなかそれに気付かないと思うんですよ。でも、それはちゃんと自分の周りを見渡してみたら、すぐ隣にあるものなんだよ、という意味を込めてこのタイトルにしました。まずシングルで出すということを決めてから作った曲なので、“疾走感のあるロック”というシングルっぽさを念頭に置いて作っていますね。今までの摩天楼オペラらしさもありながら、そこにジャジーなコード進行みたいな、これまでやってこなかった試みも入れています。

燿:バンドが今年で8年目なんですけど、そこそこ長く続けてるとスキルも上がってくるので、芯はブレずに新しいものをどんどん提示したりとか、そういったところも作品に反映していくべきだと思うんですよね。今、自分たちができることを全部詰め込んで、その中から一番良いものをどんどん更新していかないといけない。いってみれば、ラーメン屋に近いと思うんですよ(笑)。

――ラーメン屋?

燿:僕、ラーメンが好きなんですけど、ラーメンってすごいシンプルじゃないですか。シンプルだけど、美味しい店は絶対、味のマイナーチェンジを繰り返してるはずなんです。ラーメン屋ってリピーターが多いですし、同じ味だと絶対飽きると思うんですね。だから「昔ながらの変わらない味」とか言いつつも、少しずつ改良されてるはずだろうと。それと一緒で。

――なるほど(笑)。表題曲もカップリングの「メインキャストは考える」の歌詞も深いというか、“生きること”についての歌詞だと思いました。作詞を担当されている苑さんは普段からこういうことを考えていらっしゃるのですか?

苑:普段からこういうことばっかり考えているわけではないです(笑)。でも、やっぱり歌詞を書く時は自分と向き合っているので、そこで「昔こう思ったな」みたいな感じで、内面で考えてることが出てくるというか。

――ほかのメンバーは今回のシングル曲に対し、どんな風にアプローチしていますか。

彩雨:曲を作った時期が結構前で2012年、メンバーに聴かせたのが2013年の頭かな。一工夫した曲にしようと思って、今回は同じ一つの音の塊がいろんなところに散りばめられているようなものを作りたくて、シンセのアレンジとボーカルのメロディーは結構シンクロさせていたりします。

悠:“初期衝動”というテーマがあったので、シンプルなんだけど、いつもはこういう系統の曲は8分音符で叩くんですけど、フィルをいつもの二倍の早さで叩いたりして初期衝動を詰め込みました。昔からウチの曲を聞いてくれてる人は「ちょっと今までありそうでなかった曲だな」って感じてくれると思います。

燿:今回のレコーディングでベース本体が変わりまして、新しいベースになったんですよ。音も変わっているので、今までのベースだとこういうフレーズ入れても聴こえないだろうなって部分も綺麗に聴こえてくる良いベースになったので、そういうところを考えて作ったところはあります。

Anzi:「メインキャストは考える」の間奏をキーボードソロにするというのは僕のこだわりですね。元々ギターソロを想定して彩雨は曲を作ってたみたいなんですけど、鍵盤にしてくれと提案したんです。去年から9月のアルバムに向けて曲のストックをして、色んなプリプロを聴いている段階で、「俺いっぱいギターソロ弾いてるな」と思ったんですよね(笑)。ウチのバンドはツインギターではなく、キーボードがいるので、同じウワモノ楽器として、相方のキーボードにもリードとってもらう曲が何曲もあっていいんじゃないかなと前から思っていて。たまたま今回色んな曲のストックの中で、バランスを考えた時に、この曲は鍵盤の方が世界観的にあっているんじゃないかなと思ったんです。

「僕らは僕らの音楽で世の中に訴えていければいい」(彩雨)

――摩天楼オペラは今年で8年目とのことですが、今のロックシーンはヴィジュアル系も含め、全体的に力が弱くなっているようにも感じます。このシーンの停滞感の理由はなんだと思いますか。

彩雨:根本的な話なんですけど、ロックが流行らないのは社会に不満がないからかもしれない(笑)。社会情勢が不安定なことに、もはや慣れちゃってるのかなって。

――その一方でアイドルの楽曲もロック色が強かったり、パンクなパフォーマンスが人気のグループもいますよね。

彩雨:アイドルの子たちは、しっかりとエンターテイメントをやって人気があるわけだし、今の時代の人がそっちの方を求めているのなら、それはそれで良いと思います。でも、だからといって時代に迎合することが全てではないと思いますし、僕らは僕らの音楽で世の中に訴えていければいいのかなって考えています。

燿:僕、そういう話すると長くなっちゃうんですけど、結論から言わせてもらうと、結局はカッコいいものだけが残っていくのかなと。今は単純にCDを買う人が減っているわけですよね。ヴィジュアル系が停滞していると言っても、そもそも全体の絶対数が多かったわけではない。90年代のバンドの曲は今聴いてもカッコいいですけど、そこから続いてきているものなので、たぶんシーンは飽和状態にあるのだと思います。ただ、お客さんの耳も肥えてきていると思うので、その中でちゃんと良い曲を作れば、残っていけるんじゃないかと。

悠:音楽を聴くツールは多くなりましたし、今はCDを買わなくても聴けたりするじゃないですか。そういう状況の中でも「欲しい」と思ってもらわないといけないということは、常々わかっています。ただ最近、ゴールデンボンバーが「シングルに特典を付けない」という試みをするって言ってたじゃないですか。僕らも前は、数種類形態でCDを売っていたんですけど、ある時それをやめたんですね。それによって傍から見える順位は当時より落ちてるんですけど、僕はそれで良いと思っていて。さっき彩雨も言ったように、僕らは僕らなりの音楽をやっていけばいいのかなと。

Anzi:今はセールスの枚数にこだわること自体が違うんじゃないかな、と思っています。一人に何枚も買ってもらっても結局その人の手に複数あるから、新しいお客さんが増えているわけではないじゃないですか。そこを「たくさんの人に聴いてもらってる」と錯覚してはいけないと思いますし、そこの数字が見えないってことはやはり良くないと思うんです。もちろん一形態売りでも、ショップイベントや特典もありますから、それで何枚か買う方もいらっしゃいますけど、やっぱり複数形態でリリースするよりはリアルな数字が見えてくる。リアルな数字を知って、“より良くしなきゃいけない”というモチベーションに繋げていきたいんですよね。

悠:徐々にですけど、僕達も動員数がちょっと上がってきて、今回、日比谷野外音楽堂でできるようになったので、僕達の活動はそれでいいんじゃないかと。だから、他の人がどうするかなんてことは正直わからないし、どうすれば音楽シーン全体が盛り上がるかもよくわからない。だけど僕達が盛り上がれば、プラス1くらいにはなるのかなと思いますね。

「摩天楼オペラは、夜空が似合うバンドなんじゃないかな」(Anzi)

――秋には全国ツアーが始まりますし、ファイナルはバンド初となる10月18日の日比谷野外音楽堂ですね。野外も初ですか?

苑:イベントなどを入れると厳密には初じゃないんですけど、今回の規模の野外ワンマンライブは初めてです。今まで自分がやりたかったことのひとつで、これまで「月の下で歌いたいな」ってずっと言ってたので、本当に嬉しいですね。お客さんと大合唱ができるのも楽しみです。

――バンド名も「摩天楼」ですしね。

Anzi:やっぱりこういうバンド名なので、夜空が似合うバンドなんじゃないかな。夜空でやったらどんな気持いい景色、光景になるのかというのを楽しみにしています。たぶん自分が一番楽しみにしているかもしれないですね(笑)。

悠:個人的に日比谷野外音楽堂には、思い入れがあるんです。一番最初はhideさんの「Ja,Zoo」のツアーで、もうすでにhideさんはいなかったんですけど、映像でhideさんが歌っているのをみて、「すごいな、こんなことできるんだ」と感激しました。二回目はスピッツを観た時ですね。シングルではポップな印象が強いんですけど、すごいロックなライブだったんですよ。その時にここで演りたいっていう夢が出来ました。それが20歳の時なので、12年越しで夢を叶えられるというのは感慨深いです。あと、毎年「オクトーバーフェスト」っていうドイツビールの祭典で日比谷公園に行ってるので、そういう意味でも思い入れがあります(笑)。

燿:これまでと違った景色を見せることができると思います。あと野音は周りにすごく会社のビルが多いじゃないですか、仕事がある人達がどれ位足を止めてくれるのかっていうのはちょっと気になりますね。

苑:ウチの曲ってお客さんが合唱してくれる曲も多いので、そういうところで会場の周りにいる人達にも「おっ」って思ってほしいと勝手に思っています。野音は空間が広く使えるという利点もあるし、一瞬一瞬に記憶に残るライブにしたいですね。
(取材・文=藤谷千明)

■リリース情報
『隣に座る太陽』
発売:7月23日
価格:CD+DVD ¥1,204(税抜)
【収録内容】
<CD>
1.隣に座る太陽 
2.メインキャストは考える 
<DVD>
「隣に座る太陽」MUSIC VIDEO

■ライブ情報
摩天楼オペラ 2014年秋ツアー開催決定!

9月17日(水) TSUTAYA O-EAST
OPEN 18:15/START 19:00
(info)DISK GARAGE 050-5533-0888
9月19日(金) 金沢AZ
OPEN 18:30/START 19:00
(info)キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
9月20日(土) 新潟 Live Hall GOLDEN PIGS RED STAGE
OPEN 17:30/START 18:00
(info)キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
9月23日(火) 札幌 KRAPS HALL
OPEN 17:30/START 18:00
(info)WESS 011-614-9999
9月25日(木) 青森 QUARTER
OPEN 18:30/START 19:00
(info)ニュース・プロモーション 022-266-7555
9月27日(木) 盛岡 Club Change WAVE
OPEN 17:30/START 18:00
(info)ニュース・プロモーション 022-266-7555
9月28日(日) 仙台 darwin
OPEN 17:00/START 18:00
(info)ニュース・プロモーション 022-266-7555
9月30日(火) 大阪 BIGCAT
OPEN 18:15/START 19:00
(info) キョードーインフォメーション 06-7732-8888
10月2日(木) 広島ナミキジャンクション
OPEN 18:30/START 19:00
(info)夢番地広島 082-249-3571
10月4日(土) 熊本 B.9 V2
OPEN 17:30/START 18:00
(info)BEA 092-712-4221
10月5日(日) 福岡DRUM Be-1
OPEN 17:30/START 18:00
(info)BEA 092-712-4221
10月7日(火) 松山サロンキティ
OPEN 17:30/START 18:00
(info)DUKE松山 089-947-3535
10月9日(木) 神戸 VARIT.
OPEN 18:30/START 18:00
(info)キョードーインフォメーション 06-7732-8888
10月11日(土) 京都 磔磔
OPEN 18:30/START 18:00
(info)キョードーインフォメーション 06-7732-8888
10月13日(月) 名古屋 BOTTOM LINE
OPEN 17:15/START 18:00
(info)ズームエンタープライズ 052-290-0909
10月18日(土) 日比谷野外大音楽堂
OPEN 17:15/START 18:00
(info)DISK GARAGE 050-5533-0888

【チケット料金】
オールスタンディング 前売¥4,500・当日¥5,000(税込・ドリンク代別)
※野音公演のみ全席座席指定
※野音公演のみFC先行チケット購入者対象の特製プレゼント付(来場時)
※FC先行チケットのみピクチャーチケット(ライブハウス公演/野音公演の2パターンあり)
※3歳以上はチケット必要

【一般発売日】
8月9日(土)

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