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(C)2019映画「フォルトゥナの瞳」製作委員会

『フォルトゥナの瞳』特集

レビュー:過酷にして幸福。三木孝浩、渾身の1作

第4回

19/2/8(金)

地に足のついた演出だ。

三木孝浩監督は、そのフィルモグラフィの大半が爽やかな作品であることから、「キラキラ」と形容されることが多い(観客ではなく、映画業界人たちが率先してこのありきたりな形容詞を多用していることが問題だと思う)が、そのことは彼の技量のごく一部である。たしかに、自然光の扱い方が突出しており、登場人物たちのかけがえのない生を肯定する術には彼独自のものがある。人と人とのあいだに派生する光景を輝かしいものにする名手であることは間違いない。だが、そうしたこと以前に、三木監督はキャラクターの陰影をまるごと抱きしめ、掘り下げることができる才覚を有している。『フォルトゥナの瞳』は、そんな三木監督流の演出が全面展開された「本領発揮」、渾身の1作だ。

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