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元欅坂46 長濱ねる、ポロシャツ&ビキニ姿の輝きは永遠にーー初めてづくしの1st写真集『ここから』を再読

リアルサウンド

20/7/30(木) 11:00

 元・欅坂46の長濱ねるが7月7日にドキュメンタリー番組『セブンルール』(カンテレ/フジテレビ系)にて芸能活動を再開。ファンからの歓喜の声が上がっている。

 2019年7月に欅坂46を卒業した長濱。その後の活動については一切明かされていなかったが、突如『セブンルール』で電撃復帰を果たした。今のところ、基本的にメディア出演は『セブンルール』の放送と番組YouTubeチャンネルのみ。グループ卒業後は通信大学に通い、のんびりと勉強をして過ごしていた頃に、いつも観ていた『セブンルール』出演のオファーを受け、仕事をやってみたいと思い、出演を決めたという。レギュラー陣にもすっかり溶け込み、出演者であるYOUからは早くも「妖精」「手垢が付いてない」と溺愛されている様子だ。

 『セブンルール』出演と同時にオフィシャルサイトとTwitter公式アカウントも開設。そのTwitterのヘッダーに収められているのが、長崎にある五島列島のひとつ、中通島の奈良尾港。五島列島は彼女が幼少期に生まれ育った故郷であり、1st写真集『ここから』のロケ地にもなった場所だ。

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■また注目され始めた写真集『ここから』

 2017年12月、長濱が欅坂46所属時に発売された『ここから』(講談社)は、当時坂道シリーズのソロ写真集として最多の初版12万部を記録。卒業発表後の2019年5月には12度目の重版、坂道シリーズのメンバーとして初めて、1st写真集の売り上げが20万部を突破した作品だ。さらに、今回の芸能活動再開で写真集が重版され、再び店頭に『ここから』が並び始めている。

 18歳の夏、五島列島で過ごした5日間。自身が希望した故郷・長崎での撮影で、長濱はリラックスした素の表情を見せている。日本三大夜景に数えられる稲佐山からの大パノラマから、フェリーに乗り中通島へ。まるで長濱に生まれ育った故郷を案内されているかのような気分になる。印象的なのは、あどけない笑顔を浮かべる長濱の表情。島で出会った子供達やお世話になった方との再会でハグをする感動的なショットなど、童心に帰った長濱がそこにはいる。

 一方で長濱は、当時、欅坂46としては初の水着撮影(渡辺梨加もほぼ同時期)にも挑戦している。プライベートでもちゃんと着たことのないというビキニでの撮影。恥じらいと無邪気が入り混じったような心情が、最初に行われた白のビキニでのショットには垣間見える。表紙にもなっている黒のポロシャツはその過程に至る前身の姿。黒のポロシャツと白のビキニのハーフは、アイドル写真集の中でもあまり見かけないコーディネートで、思わず目を奪われるインパクトがある。その証拠に今年5月、有吉弘行がパーソナリティを務めるラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)で、有吉が長濱の名を出したことがあった。坂道シリーズには疎いという有吉だが、アシスタントとして出演していたタイムマシーン3号の関太が黒のポロシャツを着ていたことから、長濱の名が上がったのだ。それほどに印象的な表紙だったということだろう。
 YOUが口にしているように、長濱の魅力は一目見ただけで分かるその純真さ、親近感、素朴でノスタルジーな雰囲気だ。そんな長濱に、温泉旅館というシチュエーションや制服姿などの衣装はとても似合っている。心許せる場所で感情も開放的になっていることが伝わってくるようだ。特に、タオル1枚で艶っぽい表情を浮かべた一連のカットは、18歳の彼女が子供と大人の狭間で揺れ動く時期を捉えた、今となっては貴重なショットである。

 現在、坂道シリーズの写真集と言えば、海外での撮影が主流となっている。全編日本での作品は数えるほどであるが、今読み返してみても『ここから』は名作であると感じる。それは、長崎の美観や自然溢れる五島列島の海の綺麗さが非日常を感じさせるほど際立っているからだろう。むしろ長濱のルーツを辿る、彼女でしか成立しない唯一無二の写真集となっている。ラストの夕景の中、花火を持ちアンニュイな表情で立つ長濱は、古き良き日本のイメージと彼女の純朴さが切なく入り混じった美しい1枚である。

 長濱は常に自分の居場所を探している。写真集の中でも、欅坂46からの卒業を決めたときも、芸能活動を再開した今も。「全てを変えてしまうのも一つの手段だと思います。今いる環境が全てに感じてしまうけど。外は広いのかもなー。」(『ここから』「あとがき」より)。長濱ねる、21歳。彼女にはまだまだエバーグリーンな未来が広がっている。もう一度、ここから。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。

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