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池内風×和田憲明が立ち上げる家族の物語「手の平」開幕

ナタリー

ウォーキング・スタッフ プロデュース「手の平」より。(撮影:二石友希)

ウォーキング・スタッフ プロデュース「手の平」が、昨日10月23日に東京・新宿シアタートップスで開幕した。

「手の平」は、池内風が主宰するかわいいコンビニ店員飯田さんにより、2018年に上演された作品。ウォーキング・スタッフがプロデュースする今回の公演では、2019年の「虎は狐と井の中に(仮)」で池内とタッグを組んだ和田憲明が演出を担当する。キャストには石井愃一、岩本淳、本間剛、町田マリー、池内、永島敬三、岡田地平、宮下かな子が名を連ねた。

「手の平」の舞台は、とある田舎町の小さな商店街。そこで電気屋を営む山根秀明は、都市開発を目指す市のプロジェクトにより、立ち退きを命じられていた。厳しい表情で家を訪れた市の職員は、秀明の長男・涼で……。

和田は、自身と家族の複雑な関係を明かしつつ、「私にとって、『家族』や『家族愛』というものは苦手なテーマであります」としながらも、「そんな私がなぜこの作品を選んだのか。 つい、だから一度考えてみたいと思ってしまいました」と理由を語る。また、「作家の池内君は、ひねくれてはおりますが、とても家族を愛しております。でも創るのは私です。するとどんな『家族』の物語になるのか。そんな感じです」とコメントした。

公演は10月31日まで。なお本公演は、今年8月に再開された新宿シアタートップスのオープニングシリーズにラインナップされている。

和田憲明コメント

この作品は、少し前に、作家の池内風君が家族をテーマに書いた作品を、私が自分なりに創り直させてもらったものです。

ただ厄介なことに、私にとって、「家族」や「家族愛」というものは苦手なテーマであります。それがとてつもなく大事なことだと、ずっと思ってはいるのですが、実感が無いのです。20代の頃に母が亡くなってからは、私は関わる必要のある時以外はまったく家族と関わろうとしない、そして考えもしない人生を送ってきました。そして関わってみたいと思い始めた時には、父も、兄も、他界してしまいました。

そんな私がなぜこの作品を選んだのか。

つい、だから一度考えてみたいと思ってしまいました。ちなみに、作家の池内君は、ひねくれてはおりますが、とても家族を愛しております。でも創るのは私です。するとどんな「家族」の物語になるのか。そんな感じです。

願わくば、少し落ち着く方向に向かったとは言え、コロナ禍の中、足を運んでくださった皆様に楽しんでいただけるものになっていれば。そう思ってます。

ウォーキング・スタッフ プロデュース「手の平」

2021年10月23日(土)~31日(日)
東京都 新宿シアタートップス

脚本:池内風
演出:和田憲明
出演:石井愃一、岩本淳、本間剛、町田マリー、池内風、永島敬三、岡田地平、宮下かな子

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