大海原のソングライン
20/7/27(月)
環境ビデオのようでもあり、音楽と映像による文明論でもあり、さまざまな見方のできる映画。
地球の表面は陸地よりも海のほうが広い。どうしても陸地中心に考えてしまうが、海によって世界はつながっている。まず、そのことを確認することから始まる。
そして、文字の発明の前に、言葉はあったわけだから、「歌」で情報伝達していたことも、ちょっと考えればわかる。文章を暗記するのは難しいが、メロディに乗せ、リズムをつければ、覚えやすい。
この2つを実証していくのがこの映画。しかし、理論的に語るのではなく、論より証拠といわんばかりに、次々と歌が流れていく。
ワールドミュージックに興味のある人なら、さまざまな音楽での発見もあるし、太平洋に面している国々や民族についての、図鑑的な面白さもある。
そして、点と点が線になり、さらには面になっていくことの面白さ。
この映画から、何を読み取るかは、見る人しだい。
美しい映像と音楽に身を任せるだけというのも、この映画の正しい見方だと思う。
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