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Rin音×asmiによる特別対談 「earth meal」制作エピソード、互いの最新曲の魅力など語る

リアルサウンド

20/12/7(月) 18:00

  福岡を拠点に活動するラッパーのRin音と、大阪を拠点に活動するシンガーソングライターのasmiが、それぞれ「クリスマス」をモチーフとした新曲をリリースする。

 Rin音の新曲「gift socks」は、最近一人暮らしを始めた彼が「家族への思い」をクリスマスのエピソードを交えながらリリックに落とし込んだクリスマスソング。〈Santa Claus’ funeral〉と歌い上げるサビの高揚感が印象的だ。一方asmiの新曲「memory」は、現在進行形の恋愛ソングにも、過去の恋愛エピソードを綴った思い出の曲にも聴こえるような、聴き手の想像力に委ねる不思議な歌詞世界に魅了される。描く景色は違えど、心地よい浮遊感は二人の楽曲に共通するものだ。

 そこで今回リアルサウンドでは、Rin音とasmiの対談をお届けする。それぞれの楽曲についてはもちろん、二人が親交を温めるきっかけとなった、Rin音の楽曲「earth meal feat. asmi」の制作エピソード、2020年のベストソングなど、様々なトピックについて話し合ってもらった。(黒田隆憲)

Rin音「根本的な考え方や感覚の部分が通じるものがあった」

――まずは、お二人の交流がどのように始まったのかを教えてもらえますか?

Rin音:最初はマネージャーさんから、「こういうアーティストがいるんだよね」と言ってasmiのデモ音源を送ってもらって。それを聴いて「すごくいい声だな」と思ったんです。歌詞の内容も素敵だったし、メロディも僕の好きな感じだったので、ぜひとも一緒に何かできたらいいなと思ったのがきっかけでしたね。

――つまり「earth meal」は、asmiさんの声ありきで制作したのですね。

Rin音:そうです。最初に大まかなストーリーを決めました。人類が宇宙へ移住する日に寝坊してしまい、宇宙船に乗り遅れた2人は地球で過ごすことになるんだけど、「誰もいない地球も案外いいんじゃない?」と思っている話。それをasmiと共有して、リリックはそれぞれ自分の歌うところを考えることにしました。

earth meal feat.asmi – Rin音(Official Music Video)

――Rin音さんからオファーがあった時、asmiさんはどう思いました?

asmi:私はもう、ずっと前からRin音くんのことは知っていたし、高校生の頃とか家でも通学中でもめちゃくちゃ聴いてたので、何だか今でも夢みたいな気持ちです(笑)。Rin音くんから「earth meal」のストーリーがLINEで送られてきたときは、すぐに歌詞のイメージが湧いてきて。それと同じくらいのタイミングで送っていただいたトラックを聴いたら、言葉がすんなり出てきた覚えがあります。

Rin音:結構、感覚的に作っていったんですけど、根本的な考え方や感覚の部分が通じるものがあったので、イメージ通りの仕上がりになりました。しかも、思った以上に個々の良さが出たというか。「こういうフィーチャリングのやり方もあるんだな」と、自分でも大きな発見がありました。

――ちなみに曲名の「earth meal」と「asmi」は韻を踏んでいるんですか?

Rin音:いや、そのつもりはなかったんですよ(笑)。曲名を決める時に、歌詞の内容に寄り添いつつも可愛いタイトルにしたくて。歌詞の中に、〈やはり今晩も君の料理は美味い〉って出てくるし、料理っていろんなイメージが浮かんでくるじゃないですか。「どんな料理なんだろう?」「この2人の男女はカップルなのかな?」みたいに。じゃあ、食べ物の名前を付けたらいいんじゃないかなと。

――確かに、「Sweet Melon」や「甘ったるいタルト」、「微睡むミカン」など、Rin音さんの曲には食べ物の名前がついたものが多いですよね。

Rin音:そうなんです。で、「宇宙食」があるなら「地球食」があってもいいなと思って、そこから「earth meal」を思いつきました。「earth meal feat. asmi」と書いてみて、字面だけではなんとも思わなかったんですけど、声に出してみたら「あれ?」って(笑)。

――そこで気づいたんですね(笑)。でも、すごい偶然です。

Rin音:生まれながらのライマーの血が騒いだのかもしれないですね。

asmi:あははは(笑)。

――PV撮影で印象に残っていることはありますか?

asmi:確か、撮影の時が「初めまして」でしたよね?

Rin音:そうそう。

asmi:Rin音くんはほんまに優しくて。私、人見知りとかするタイプかも知れないんですけど、そんなん関係ないみたいな感じで、常にふざけてました。その日のうちに、あっという間に仲良くなれた気がします。

Rin音:そこは先輩として、ね(笑)。

Rin音

Rin音「asmiのリリックは“景色”がはっきり見えてくる」

――そんなお二人が今回、それぞれ「クリスマス」をモチーフとした新曲をリリースすることになりましたが、asmiさんは、Rin音さんの「gift socks」を聴いてどう思いました?

asmi:めっちゃクリスマスソングで最高でした。やっぱりRin音くんはリリックも素敵やし、サビのメロディはいっつもキャッチーやし、すごいなと思いますほんまに。

Rin音:ありがとう。照れるなあ(笑)。

gift socks – Rin音 (Official Lyric Video)

――この曲はどのように作っていったのですか?

Rin音:トラックをTaro Ishidaさんにお願いするとき、「冬っぽい感じにしてほしい」とリクエストしました。そこにリリックを乗せたんですけど、結構「自分語り」というか。最近一人暮らしを始めて、そんな中で浮かんできた家族への思いを込めましたね。自分の幼少時代の経験と、一人暮らしをして気づいた気持ちみたいなものが入り混じっているので、そこから何を感じるかは聴いてくださった方にお任せしたいというか。何か温かいものを感じてもらえたら嬉しいです。

――サビの〈Santa Claus’ funeral〉(サンタクロースの葬儀)はどこから出てきたフレーズ?

Rin音:大人になると気付くことってあるじゃないですか。気づいたからこそ「大切にしたい思い」みたいな、そういうものを込めたつもりです。

――子供の頃はサンタクロースの存在を無邪気に信じていたけど、「真実」を知ったからこそ湧き上がる思いというか。

Rin音:はい。そこには両親の「優しい嘘」や「気遣い」があって、そのことを一人暮らしして改めて思い知りました。このサビの歌詞を書いている時が、自分で一番ジーンときましたね(笑)。一人暮らしをして、家の中のことを全て自分一人でやってみると本当に大変で。それで振り返ったら、毎日こんなに忙しいのに、クリスマスになると子供たちの「サンタへの願いごと」を叶えるために、さらに色々動いてくれていたんだよなあって。

――Rin音さんは、asmiさんの「memory」を聴いてどう思いました?

Rin音:素晴らしかったです。やっぱり声が本当にいいし、リリックの距離感とかもすごく共感するというか。〈今夜願い叶ってもいいですよ〉みたいな、ちょっと一歩引いた目線にグッときましたね。

asmi、Rin音

asmi:嬉しい(笑)。この曲は厳密には「クリスマスソング」ではなくて、「冬の曲」というイメージで作ったんですけど、Rin音くんと同じで歌詞の説明はあまりしたくないというか、聴いてくださった人たちの想像にお任せしたくて。タイトルは「memory」なのですが、〈嘘みたいに本当の話 思い出してもうすぐ終点です〉という歌詞で終わるまでは、そんなに「過去の思い出話」という感じでもなくて。なので、現在進行形の始まったばかりの恋の歌として聴いてもらってもいいし、それぞれの「冬の恋」に当てはめてもらえたらなと思っています。

memory

――〈恋というのはほんと残酷ね 大好きなあの曲死んでも聴けないわ〉という歌い出しは、失恋ソングとも受け取れますよね。

asmi:そうなんです。歌い出しと、最後の2行を読み比べると「あれ?」と思うかも知れない。そこはあえて狙ったところなので(笑)、いろんな取り方をしてもらえたら嬉しいです。

――そういう歌詞の書き方は今までありましたか?

asmi:言われてみれば、今までは割と具体的な表現が多かったかも知れないですね、そんなに自分で意識していたつもりはないんですけど。そういう意味では、今回の歌詞は新しい試みだと思います。それと、いつも自分の曲はギターの弾き語りで作っているんですけど、この曲はmaeshima soshiさんにトラックをいただいて、そこから歌詞とメロディを作っていきました。そういう意味でも「新しいasmi」を見せられたかなと思います。

――ギターを弾きながらメロディを作っていくのと、トラックにメロディを乗せていくのとでは、浮かんでくるメロディも違いますか?

asmi:違うと思います。個人的にはギターを弾きながらの方が曲も作りやすいんですけど、でも「earth meal」はトラックから作ったけどいいメロディが作れたなと思うし、「memory」のメロディも気に入っているので……両方楽しいですね(笑)。

Rin音:リリックを聴いているときに浮かんでくるイメージって、アーティストさんによって色々ありますけど、asmiのリリックは「景色」がはっきり見えてくるんですよね。しかも、トラックの雰囲気ともちゃんとマッチしている。

asmi:この曲はmaeshima soshiさんからいただいたトラックが冬っぽかったので、「冬の曲にしよう」と思って作りました。確かに、景色をイメージしながら歌詞を書くことは多いですね。それは自分の実体験だったり、妄想だったり、曲によっても違うんですけど、自分の心にビビッときた景色をそのまま言葉に置き換えたいと、いつも思っています。

――Rin音さんはどうですか?

Rin音:僕もasmiと同じで、リリックを書いている時にイメージしている景色をそのまま曲で見せられたらベストだなと思います。ただ、曲にしてみたら想像していたのとはまた違う景色が見えてくるのも楽しくて。

例えばアルバムをリリースして、しばらく経ってから聴き返してみると、書いた時とはまた別の景色が浮かぶこともあるんです。色をイメージしながら書く曲には、そういう楽しさもあると思うんですよね。

――きっと、聴き手がそれぞれイメージしている背景も少しずつ違っているかもしれないし。

Rin音:そうなんです。そういうのをお客さんから感想でもらえるのも嬉しいですね。

――ちなみに、2人にとっての「冬の思い出」とは?

Rin音:冬の中でクリスマスは大きなイベントじゃないですか。僕はサンタクロースを信じていた時期が長くて(笑)、クリスマスイブは「サンタの正体を見てやる」と思って絶対に寝ないよう意気込んでいても、結局寝てしまって気づいたら朝になってて、というのを毎年繰り返していたんですよね。しかも、前もって欲しいプレゼントを紙に書いておくと、すごく欲しかったゲームとかでもクリスマスの朝には必ず届いてたんです。

この年齢になって振り返ってみると、そのゲームを手に入れるために、親がどれだけ頑張ってくれたんだろう……? と。冬場のトイザらスの売り場なんて大変な混雑じゃないですか(笑)。そいうところまでわざわざ買いに行ってくれていたのかと思うと、親ってすげえなと改めて思います。

asmi:私もRin音くんと同じで、冬といえば「家族といる時間」を思い出しますね。大晦日は家族で蟹とか食べていたし(笑)、1月は私の、2月はお姉ちゃんの誕生日だったので、必ずケーキを用意してもらっていました。みんなでこたつに入ってミカンを食べて、気づいたら3時くらいまで居眠りしてしまったこととかも思い出しますね(笑)。

asmi、Rin音

――さて、もうすぐ2020年も終わりますが、今年はお二人とも環境が大きく変わった年だったんじゃないですか?

Rin音:だいぶ変わりましたね。自分の立ち位置も何段階か上がったし、その度に見える景色も変化していきました。でも、基本的なスタンスはあまり変えたくなくて、そこはすごく気を付けていました。そのおかげで、街を歩いていてもほとんど気が付かれないですね(笑)。学校と仕事の両立はめちゃくちゃ大変ですけど……。

asmi:私もRin音くんほどじゃないですけど、色々なことが大きく変わった1年でした。事務所に所属させていただけることになったり、東京でライブをする機会も増えたり。しかももうすぐ二十歳になるので、そういう意味でももっと大人にならないといけないなと思っています。

――ちなみに2020年、よく聴いた楽曲を3曲選ぶとしたら?

Rin音:3曲選ぶのは難しいなあ……(笑)。パッと思いつくのは、PUNPEEさんの「Wonder Wall feat. 5lack」です。僕は妹がいるんですけど、PUNPEEさんと5lackさんの「男兄弟ならではの関係性」みたいなものが羨ましいというか。聴いていてすごくあったかい気持ちになるんですよね。僕は5lackさんと、その周辺の人たちの作る音楽が大好きなんですけど、中でもkZmさんの「Fuck U Tokio I Love U! feat. 5lack」はずっと聴いていられますね。何回でもリピートできる。kZmさんは、この曲が入ったアルバム『DISTORTION』も素晴らしかったです。

 それからセイレム・イリースの「Mad at Disney」もすごく好きでした。上手くいかない恋愛について、ディズニーを皮肉りながら歌っているんですけど、これディズニーを好きじゃないと作れない曲だなと思ったんですよ。僕はディズニーが大好きなのでよく分かります(笑)。

asmi:私は、今年一番良かったのはさとうもかさんの「ラムネにシガレット」。聴いた時に本当にびっくりしました。「こんな曲ある?」って。ちょっとノスタルジックで、でも胸を締め付けられるような切なさがあって。aikoさんの「ハニーメモリー」も良かったですね。やっぱりaikoさんの書く恋愛ソングはすごい。大好きです。もう1曲は、nape’sの「romance」。サビの歌詞がすごく好きですし、世界観が唯一無二だなと思います。

――来年1月から始まるRin音さんのツアーに、asmiさんも出演することが決まっていますが、最後にそれぞれの意気込みを聞かせてください。

asmi:私は自分のステージを持たせてもらえる場所としては、これまでで一番広いところで演奏する機会となるので、逆にいつも通り自分らしくやれたら……じゃなかった、「やろう!」と思っています(笑)。

Rin音:ちゃんと「進化した」というところを見せたいですね。さっきも話したように、自分の中身や行動は変わらないし変えられないところもあるんですけど、音楽的な部分ではいろんなことに刺激を受けて、カッコよくなりたいですし強くなりたい。1月のツアーでは、自分の良さを全面的に出せるライブができたらいいなと思っています。

asmi、Rin音

■リリース情報
Rin音「gift socks」
配信はこちら

asmi「memory」
配信はこちら

■ライブ情報
『色々あって初ツアーがZeepになっちゃったツアー』
2021年1月22日(金) ZEPP FUKUOKA
2021年1月29日(金) ZEPP NAGOYA
2021年1月30日(土) ZEPP OSAKA BAYSIDE
2021年2月7日(日) ZEPP TOKYO

Rin音公式HP
asmi公式HP

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