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YuNiが語る、バーチャルシンガーを貫いて得た音楽活動の充実「Vと現実の架け橋になりたい」

リアルサウンド

19/4/23(火) 16:00

 2018年に活動をはじめて以降、透き通るような歌声と豊かな表現力で人気を集めてきたバーチャルシンガー・YuNi。彼女が1stアルバム『clear/CoLoR』を完成させた。

参考:“バーチャルYouTuber界の歌姫”富士葵、カバーアルバムで発揮した実力と歌声の可能性

 この作品は、YUC’e、La La Larks、kz、ヒゲドライバーといった気鋭クリエイターと制作した自身のオリジナル曲を集めた『clear』と、過去にアップしてきた「歌ってみた」動画の新録版を集めた『CoLoR』の2枚組。その2枚を通して、バーチャルシンガーとしてのこれまでの歩みと、現在の彼女の魅力とがひしひしと伝わってくるような作品になっている。アルバムの制作風景や、彼女が歌に感じている魅力などについて、たっぷりと語ってもらった。(杉山仁)

■YuNiのテーマは“儚さ”

ーーYuNiさんにとって初のアルバム『clear / CoLoR』がいよいよ完成しましたね。制作をはじめた時点では、どんなアルバムにしたいと思っていたんですか?

YuNi:今回の『clear / CoLoR』は、オリジナル曲を集めた『clear』と、カバー曲を集めた『CoLoR』の2枚組になっていて、『clear』の曲はオリジナル曲としてYuNi自身が作りあげていくものだったので、「YuNiらしさって何かなぁ?」ということを、作曲家さんたちと一緒にイチから考えていきました。それに対して、カバー曲を集めた『CoLoR』の方は、原曲の雰囲気を崩さないようにしながら、そこにYuNiらしさも加えていきたいな、と思っていて。今回のアルバムには、「そのどっちの要素も入れたい!」と考えていました。

ーーオリジナル曲もカバー曲も、YuNiさんのこれまでの活動にとって大切なものだったからこそですよね。まずは『clear』に収録されたオリジナル曲について聞きたいのですが、以前イベント(バーチャルシンガーYuNi、初のリアルライブイベントで伝えた“歌にかける思い”)でお話してもらった通り、初のオリジナル曲「透明声彩」は、自分らしさについて色々と考えながら完成させた曲だったそうですね。

YuNi:やっぱり、最初のオリジナル曲ってYuNiのテーマソングになるような曲だと思ったので、YUC’eさんと何回もやりとりして、キャッチボールを沢山して作っていきました。YUC’eさんは「ここをもうちょっとこうしたいです」とお願いするとすぐに対応してくださって、しかも、リクエスト以上のものを返してくれるんです。本当に「YUC’eさんあってのYuNiだなぁ」と思いました。

ーーもともと、YuNiさんからYUC’eさんにどんな曲のテーマを投げたんでしょう?

YuNi:「透明声彩」は本当に初のオリジナル曲で、最初は「どんなものにすればいいか」自体が、もう全然分からなくて(笑)。それで、まずはYuNiの「好きなもの」「嫌いなもの」も含めて色んなものをリストアップして、「そこに共通するものって何だろう?」って考えることにしたんです。「どういうゲームに感動するか」とか、「どういう映画に惹かれるか」とか、「一番涙する瞬間はどんなものか」とか、そういうことを全部出していったんですよ。

ーーそれは面白いですね。自分自身を改めて見つめ直してみた、と。

YuNi:そうすると、自分が一番心を揺さぶられるのは「ひとり/孤独であること」とか、「命の大切さ」のようなことだと分かってきて。そこから、YuNiがバーチャルな存在だということも含めて、「儚さ」というテーマが出てきました。このときは、レコーディングスタジオで録音するのも初めてで、立ち会ってくれたkzさんとYUC’eさんに色々と助けてもらいました。たとえば、序盤の〈ほんとは気づいてほしいだけ〉の部分は「こういう歌い方の方がいいかも?」と3人でこだわった部分なんですよ。声の高さやテンションを「もうちょっと上げていこう!」と考えたり、「感情を思いきり出すんじゃなくて、ちょっと心に秘めた感じでやってほしい」というアドバイスをもらったりもして、「これだ!!」という歌い方を3人で見つけました。一旦曲が落ち着く〈胸が痛いな〉のところも、感情を込めすぎるんじゃなくて、希望も表現できるようにちょっと明るい雰囲気で歌いました。

ーー細かいところまでみなさんで考えていったんですね。ちなみに、「透明声彩」の中で、歌詞で印象的だった部分はありますか? 以前お話を聞かせてもらったときは、「YUC’eさんの曲は最初から最後まで全部好き」と言ってくれていました。

YuNi:だって、ほんとにそうなんです!!(笑)。でも、そういえば、サビのはじまりの〈世界中が味方じゃないから〉というところは、最初はこの歌詞じゃなかったんです。むしろ、最初から「みんな味方だ」というニュアンスの歌詞で。でも、ここではもっと孤独感がほしかったので、「もっと個人的な曲にしたいので、孤独感を入れてもらえますか?」とお願いしました。それをYUC’eさんが「世界中が味方じゃないから」って表現してくれたんです。

ーーああ、なるほど。この部分は、人に媚びたりするわけではないYuNiさんっぽさがよく出ている歌詞だな、と思いました。2曲目のオリジナル曲「Winter Berry」はどうですか?

YuNi:「Winter Berry」は、YuNiの1stライブ(2018年12月24日にVARKで開催されたVRライブ『YuNi 1st VR LIVE!』)で披露する曲でもあったので、「冬の曲がほしい!」と思ってYUC’eさんに作っていただきました。この曲は「TikTokで話題になる曲を狙おう!」とも思っていて(笑)、みんなが踊りやすい、明るい曲にしてもらいました。でも、これも歌詞は、実はひとりの風景なんです。そういう部分も大切にしていました。

ーーなるほど。そういう意味では、次の「花は幻」も含めて歌詞の方向性が繋がっていたんですね。「花は幻」は、YuNiさんが好きなla la larksのみなさんが制作にかかわった曲です。

YuNi:最初に聞いたときは「えーっ、嘘だぁ?!」と思いました(笑)。YuNiはもともとla la larksの江口(亮)さんが書く曲がずっと好きで、でも、まさか曲を作っていただけるとは思っていなかったので。オリジナル曲を作ってもらうときはいつも、最初にYuNiから「こんな雰囲気がいいです」という参考曲を2~3曲挙げるんですけど、「花は幻」ではその中に江口さんの曲を入れていたら、実際に江口さんが作ってくれることになったんですよ……!

ーー驚きの展開ですね(笑)。

YuNi:本当にびっくりしました!

ーーでは、同じくla la larksのみなさんが手掛けた、アルバム用の新曲「ジレンマ」は、どんなイメージで制作していったんですか?

YuNi:もともと、YUC’eさんやkzさんの楽曲と、la la larksさんの曲が一緒にアルバムに入ると、二面性が感じられるんじゃないかと思っていました。「ジレンマ」自体も、まさにそういう二面性を表現した曲ですね。「愛されたいけど愛されない」というジレンマを歌った曲で、「孤独な雰囲気もあるけど、芯の通った強さもある」という感じを出したいと思っていました。

■『clear / CoLoR』は“今のYuNi”を見せるアルバム

ーー「透明声彩」や「Winter Berry」と比べると、「花は幻」や「ジレンマ」は、YuNiさんの声の表情も随分と違うものになっていますよね。

YuNi:YuNiが素で歌った雰囲気は、実は「花は幻」や「ジレンマ」の方の声に近いので、そういう部分が出ているのかなぁ、って思います。自分の内側から出てくる感情の曲ですね。特に「ジレンマ」は、今までのどの曲よりも音域が自分に合って、すごく歌いやすかったです。

ーー一方で、kzさんが楽曲を担当した「Write My Voice」はどんな風に作ったんですか? この曲は歌詞も印象的で、最初に聴いたときに思わず感動してしまいました。

YuNi:「Write My Voice」は、公表してはいないんですけど、実は「透明声彩」の続編のような曲を作りたいと思ってできた曲でした。

ーー歌詞からもその雰囲気が伝わってくるような曲になっていますね。〈はじまりの鐘がほら/透き通るように響いていた〉という部分は、まさに「透明声彩」を振り返っている部分のように感じました。

YuNi:そうですね。kzさんは、YUC’eさんと一緒に「透明声彩」のレコーディングに立ち会ってくださっていたので、「まさにあのときの続きを書いてくれたんだなぁ」と思いました。歌詞を最初にいただいたとき、「kzさんからはこんな風に見えているんだ」と思って、YuNi自身も感動してしまって。kzさんだからこその曲にしてくれたのが本当に嬉しかったです。

ーーこの曲の歌詞は、これまでのオリジナル曲とは随分雰囲気が違いますね?

YuNi:そうなんです。「透明声彩」の歌詞は自分だけの世界のことを歌っていましたけど、それからYuNi自身も色んなことを経験して、この曲では視野が少し広がっているというか。本当に「みんなあってのYuNiだよ」という、今までの変化を曲にしてくださいました。もともと、オリジナル曲を作りはじめる前はずっとひとりでカバー曲を上げてきたので、そこからどんどん色んな方と一緒に制作ができたり、色んなメディアに出させていただくようになったりしているのは、本当に周りの色んな方々あってこそだと思っていて。何かを作る際にも、「誰かの協力を得られる」こと自体が、本当にありがたいことだと思っているんです。

ーーYuNiさんはミックスまで自分で担当して「歌ってみた」動画を上げていたんですよね。

YuNi:そうなんです。しかも、ミックスをするのも初めての経験だったので、最初はやり方を調べるところからスタートしました(笑)。当時のYuNiは、それが普通だと思っていたんですけど、正直、その頃ってめちゃくちゃ辛かったんですよ。でも、あの時期に色んな経験や人と出会えたから、今のYuNiがあるのかなって思っています。この曲では、歌詞に「君」という言葉がたくさん出てくるんですよね。初めて誰かの存在を歌いはじめた、「曲の登場人物が自分だけじゃなくなった曲」で、〈もっともっと遠く知らない場所まで/この声で君と明日を描きたい〉とか、〈小さかった言葉たちが/目の前を照らしたんだ/今は未来も見えるくらい〉という歌詞に感動しました。

ーー一方、ラスト曲でもある「ウタオウヨ、ウタオウヨ」はヒゲドライバーさんの楽曲で、これまでのオリジナル曲の中でもかなりアッパーな雰囲気のサビが印象的でした。

YuNi:この曲は、ライブをするときに「もっとみんなで一緒に歌える曲がほしいなぁ」と思って出来た曲でした。曲を作ってくださったヒゲさんはピコピコが大好きですし、YuNiもゲームが大好きでピコピコ音が好きなので、その雰囲気を曲にしてもらおうと思ったんです。実は最初は、ちょっと違うテーマの曲だったんですよ。でも、ヒゲさんとやりとりをしているうちに、「ヒゲさんに書いていただくのなら、ヒゲさんらしい曲をお願いするべきなのでは……?」と思うようになって。それなら……「ピコピコやないかいっ!」って思ったんです(笑)。

ーーなるほど(笑)。それでヒゲドライバーさんらしい曲調になったんですね。

YuNi:みんなでコール&レスポンスできるような、楽しい曲にしてもらいました! ライブでやるのが、今から本当に楽しみな曲のひとつです。サビ前の「せーの!」のところもみんなでやりたいし、〈ウタオウヨ、ウタオウヨ〉のところもみんなに歌ってもらいたいですね。

ーー一方、「歌ってみた」動画で披露していたカバー曲を新録した2枚目『CoLoR』の選曲は、どんな風に考えていったんですか? YuNiさんのカバー曲は数もかなりありますよね。

YuNi:一番は、「これまでたくさん聴いてくれた人気のある曲をまとめよう」ということでしたけど、ただ人気の曲を集めるだけじゃなくて、『CoLoR』というタイトルとも繋がるように、YuNiの色んな面が見せられる曲調を選びたいなぁと思っていました。あと、「ハロ/ハワユ」は、YuNiがバーチャルシンガーとして活動をはじめるきっかけになった曲でもあるので、チームYuNiの思い出の曲として入れています。今回全曲を改めて新録した理由は、もともとの「歌ってみた」では自分でミックスしていたものをプロの方に録っていただきたかったというのもありますけど、そもそも今回の『clear / CoLoR』は今のYuNiを見せるアルバムなので、カバー曲も「今のYuNiのもの」として新録したいと思ったからです。

ーーでは、その2枚が合わさった『clear / CoLoR』というタイトルはどんな風に考えたんですか? 『clear』がすべて小文字で、『CoLoR』は大文字と小文字が混ざっています。

YuNi:『clear』の方は、何色にも染まっていない自分自身という意味ですね。YuNi自身は最初は全然気づいていなかったんですけど、曲を作ってくれる方や聴いてくださる方が、「YuNiちゃんの歌声には透明感がある」と言ってくれて、「それが自分の個性なんだ」って気づいたこともあって、このタイトルにしました。一方で『CoLoR』は、色んな種類の曲が集まっているので、タイトルを『CoLoR』にして、そのカラフルな雰囲気が伝わるように、YuNiの表記と同じように大文字と小文字を混ぜてみました(笑)。「曲ごとに色んな色があるよ!」というバラエティ感を出したいと思っていたんです。その2つが合わさって、『clear / CoLoR』というタイトルになりました。

■令和からは勝負の時代

ーーそもそも、YuNiさんは歌や音楽のどんなところに惹かれたんですか?

YuNi:もともと歌うことは好きでしたけど、実はクラシックのような、声がない音楽もすごく好きでした。今思うとビックリですけど、昔は「人の声はいらない!」って思っていた時期もあったぐらいなんです(笑)。でも、自分が歌をひとりで歌うときも、誰か友達と一緒に歌うときも、(曲や誰かの声と自分の声の)和音が一緒になった瞬間に、すごく楽しさを感じて。そうやって色んな音が集まったときの和音やコードの進行が気持ちよくて、「そのよさを表現したい」って思ったことが、歌を好きになったきっかけだったと思います。あと、YuNiは曲を聴いて、色んな想像を広げるのが好きなんですよ。歌の世界をトリップするのが好きなんです。

ーーYuNiさんは以前にも、「曲からイメージや風景を想像して歌う」と話してくれていました。それは「歌を通して色んなところに行けるのが楽しい」ということなんですね。

YuNi:そうなんです。なので、よく家を真っ暗にして、思いきり音量を上げて曲を聴くことも多いです。曲から色んなことを想像して、自分がその場所にいるような感覚になれたり、「この曲は夜の海で聴きたいな」って想像して、その場所にいることをイメージしたりするのがすごく楽しくて。それもすごく大きかったのかなぁと思います。

ーーとはいえ、さっきも少し話してもらいましたが、活動をはじめた頃は大変だったんじゃないですか?

YuNi:オリジナル曲もない状態で、自分で曲を作ったこともなかったので、カバーを歌っていても「自分らしさってなんだ?」という感じになって。実際に「YuNiの曲は自分がない」って言われることもありましたし、「自分らしい歌い方って、どんなものなのかな?」ということは、本当にずっと悩んだり、考えたりしていました。

ーー特にYuNiさんの場合、「歌ってみた」で披露していたカバー曲でも色々な歌い方をしていましたしね。ときにはイケボになることもありました(笑)。

YuNi:あはは(笑)。本当にそうで、色んな歌を歌わせてもらって、その中で色んなテクニックを盗ませてもらったり、「自分はこんな風に歌うクセがあるんだな」ということを理解していったりしたので、「最初から分かってなくてよかった」って、今となってはすごく思います。

ーーちなみに、歌で行き詰ったときは、どんな風に解決するんですか?

YuNi:前にちょっと行き詰ったときは……陶芸にいきました(笑)。

ーー陶芸ですか?(笑)。

YuNi:気持ちをリセットするのが大事なので、一度歌から離れて、全然違うことをするんですよ。たとえば、泣きながら録ったカバー曲って、やっぱり後で聴いてみても暗いんです(笑)。そういうときは、別のことをして、また違う日に挑戦します。最初、ロックはそうでした。

ーーロックはYuNiさんの苦手分野ですよね。

YuNi:そうなんです。「これは続けちゃダメだ」と思って、一回「ポーン!」ってしました(笑)。

ーーYuNiさんの場合は他のバーチャルタレントの人たちと比べても企画配信や雑談配信が極端に少ないのも特徴だと思います。これはどんな気持ちからなんでしょう?

YuNi:やっぱりYuNiはバーチャルシンガーなので。他の人と同じことをしてはいけないな、と思うんです。「こういうものが流行っているから、これをやろう」ということだけだと、誰かの真似でしかないと思うし、「バーチャルシンガーって名乗るなら、ちゃんとスジが通っていないとカッコ悪いよ?!」って思っていて。でも、実は最初はすごく迷いました(笑)。

ーー当時はYuNiさんのような活動をしている人はなかなかいなかったですしね。

YuNi:そうなんです。まだ歌しか上げていなかったときは、「ゲームはしないの?」とか、「企画配信をしないなら、VTuberじゃないじゃん」「いつになったら歌をやめて、普通の動画を観れるの?」ということもたくさん言われて。ちょっと揺らいだんですよ。でも、「ここでブレたらいけない!」と思って、歌を貫き通した結果“今”があるんだなって、すごく思います。踏ん張ってよかったです。

ーー活動していく中で、刺激を受けたシンガーやアーティストの人はいますか?

YuNi:昔からずっと好きだったのは、la la larksさんと、GARNiDELiAのMARiAさん、あとは坂本真綾さんもそうです。でも、それだけじゃなくて、これまでカバーさせていただいた方のことは全員リスペクトしているんです。歌って、聴いているだけだと簡単に見えるようでも、実際に歌ってみるとすごく難しかったりしますし、これまでカバーをさせてもらったすべての人のいいところをたくさん学ばせてもらったので、本当に感謝しかないです。

ーーある意味、これまでカバー動画を上げてきた人たちすべてに影響を受けている、と。これまでの活動の中で、特に嬉しかった/楽しかった思い出というと?

YuNi:たくさんありますけど、まずは音楽を通して色んな人に会えたことですね。ずっと好きで聴いてきたla la larksさんに曲を作ってもらえるなんて「音楽をやってきてよかった」って思いましたし、YUC’eさんもkzさんも、ヒゲドライバーさんも、いつも応援してくれるゆにチルのみんなも、仲よくしてくれるV(バーチャルYouTuber)のみんなとも会えて……。こうして活動できること自体が、YuNiにとってはすごく楽しいことなんですよ。あと、嬉しかったのは、これまでずっとひとりでしかゲームをしたことがなかったのに、Vのみんなと仲良くなって、(甲賀流忍者!)ぽんぽこちゃんたちと一緒にみんなでゲームができたこと(笑)。本当に楽しかったです(笑)。

ーーゲーム仲間も出来た、と(笑)。逆に苦労した思い出や失敗談も教えてください。

YuNi:大変だったのはやっぱり、半年間ほぼ毎日「歌ってみた動画」を上げ続ていた頃ですね。あと、失敗という意味では、マイクを逆にして録っていた時期もありました(笑)。全然機材に詳しくなかったので、ずっとマイクを逆にして録音していて、結局全部録り直したりして……。

ーー心が折れますね……。

YuNi:本当に色んなことがありました(笑)。

ーー本当にイチから色んなことを経験してここまできたという感じなんですね。アルバムを完成させた今の気持ちを教えてください。

YuNi:この『clear / CoLoR』は、関わってくださったみなさんのおかげで「本当にいいものができた」と思っているんです。今の等身大のYuNiが出せたアルバムになったと思っています。でも、これはあくまで今のYuNiなので。「次は今よりもっといいYuNiを出していきたい」と思っていますし、実際に、最近では歌い方自体もどんどん変わってきているんです。まだまだ成長している途中でもあるので、「これからも楽しみにしてほしい!」って思います。

ーー4月30日から5月1日には、新元号をまたいでのVRライブ『さよなら平成カウントダウンライブ UNiON WAVE – clear -』も開催されます。このライブに向けての意気込みも教えてもらえますか?

YuNi:このライブの間に元号が「平成」から「令和」に変わるわけですけど、こういう元号って、何十年も続いたりするものじゃないですか?

ーー確かに、3カ月で終わったりすることはなかなかないはずです(笑)。

YuNi:なので、YuNiは令和で世界に行きたいと思っているんです。令和でその夢を叶えたい! そのための最初のライブになるのかな、って思います。Vの時代って、まだまだこれからだと思うんですよ。平成というのは(キズナ)アイちゃんのおかげでバーチャルYouTuberが誕生した時代でしたけど、令和からは本当に、勝負の時代だと思うし、「生きるも死ぬも令和」だと思うんですよ……!(笑)。

ーー「生きるも死ぬも令和」(笑)。

YuNi:なので、また気持ちを入れ替えて頑張っていきたいです。そういえば先日、初めてVの人たちにあまり興味のないお客さんたちもいる中でライブをさせてもらったんですけど、そこで初めて現実を突きつけられたんですよ。「バーチャルな文化が盛り上がってる」と言われている中で、頭で分かってはいたけど、「まだまだ自分たちのことを受け入れてくれる人たちばかりじゃない」ということに、初めて直面したんです。でも、あそこに出させてもらって「本当によかったな」って思っていて。そこで現実をちゃんと目にしたことで、改めて頑張りたいと思ったし、「その状況を変えていきたい」って思いました。そんな風に、Vと現実の架け橋になって、偏見のようなものをどんどんなくしていきたい、と思うようになりました。

ーー『さよなら平成カウントダウンライブ UNiON WAVE – clear -』にも、それ以降の色んな機会にも、色んな人たちが来てくれたら、その魅力が伝わっていきそうですね。

YuNi:そうだと嬉しいです。ちゃんと曲を聴いてもらえれば、バーチャルな文化に触れていない人たちにも受け入れてもらえる曲になっていることは伝わるはずなので。あと……ひそかな目標としては、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出たい! そのうえで、バーチャルな存在として、人間には出来ないことをやっていきたいです。「人ができるライブの真似」をしたり、「キャラが動いているだけで可愛いからいいだろう」と思うんじゃなくて、人には出来ないことをしていきたい。「YuNiたちにしかできないことをしたい」って思っています!(杉山仁)

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