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いま、最高の一本に出会える

DracoVirgo、相反するテーマを融合した独自の世界観 笑顔という名の虹を架けたワンマン公演

リアルサウンド

19/9/26(木) 18:00

 インタビューで「お客さんと一緒に『笑顔という名の虹をつくっていきたいな』」(参照:DracoVirgoが語る、『FGO』テーマ曲以降に見出した“バンドの強み”と“ハイカラ時代からの変化”)と語ったmACKAzの言葉通り、この日は会場全体に虹がかかった。

 元HIGH and MIGHTY COLORのメンバー、MAAKIII (Vo)、mACKAz (Ba)、SASSY(Dr)の3名からなるバンドプロジェクト・DracoVirgoが、9月19日に渋谷WWWで『DracoVirgo “Opportunity 2019~Rainbow butterfly~”』を開催。デビューシングル『ハジメノウタ』の表題曲が、初のアニメタイアップ(『ありふれた職業で世界最強』のEDテーマ)となったことを受けてのライブだ。彼らはギターレスという風変わりな編成だが、それゆえの魅力を存分に解き放っていた。

 ステージ上の機材を繋ぐようにかけられた、長めの虹色の布。真ん中にある台の上に置かれた、水の入った丸い水槽ーーと、イリュージョニストが現れてもおかしくない摩訶不思議なステージのバックに、カラフルな影が投影される。最初にスタンバイしたのは、mACKAz、SASSY。続いて、MAAKIIIが手に持ったスティックに乗る蝶を見つめながら歩いてくると、最後は水槽に蝶を乗せ、4つ打ちビートを刻む「“KALMA”」でライブは幕を開けた。

 オーロラのドレスを纏ったMAAKIIIは、歌唱中は終始鷹揚に構えていたが、その歌声は力強く、客席の視線を一気に集める力を持っていた。この日を迎えることができた、抑えきれない喜びを飛び跳ねる身体と「こんばんは! 今日はありがとう! 会いたかったー!」と弾む声で伝え、グルーヴィーな「ココ二オイデヨ」へ。バックに映し出された万華鏡のような映像で視覚的にも観客を楽しませながら、笑顔を振り撒けば、虹がかかっていく。彼らの楽曲はオリエンタルやクラブミュージックを彷彿とさせるものが多く、体を揺らすのにぴったりだ。

 そんな緩やかな時間も束の間、不穏な空気を「阿弥陀の糸」で連れてくる。凄烈なドラム音は、バチバチと明滅するライトと共に、落雷の如く、激しくステージを叩きつけていった。ひとり一人の心臓に深く浸透していくような轟音を受けた観客は、新たなパワーを手にしたことを示すように、MAAKIIIがシャウトするや否や、全力で応答した。

 会場をダンスフロアへと導いた「DASH! 脱出!奪取!」、スマートフォンアプリ『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 亜種特異点Ⅳ 禁忌降臨庭園 セイレム 異端なるセイレム』のテーマ曲となった「清廉なるHeretics」と見事なまでの歌唱力を披露。ここからはMAAKIIIが捌け、mACKAz 、SASSYによる「Massatsu」へと繋いだ。これでもかというほどにまで叩きつけるようなドラムと、重低音を響かせるベースのプレイは、メタルがルーツにある彼らならではだ。

 再び登場したMAAKIIIは、チャイナドレス風のミニワンピース姿。キュートを押し出す「××××」、狂気的な「hanaichimonme」など、“夢と現実”、“陰と陽”といった対立する要素を含んだ楽曲は、まさに相反した世界をミックスするDracoVirgoそのものを表現しているようだ。MCを挟むことなく、ジェットコースター並みの勢いでライブが進んでいくなか、一際毒が強かったのは「KAIBUTSU」だった。MAAKIIIの歌声は、強烈なドラムやベースの音色をもってしても、掻き消されることはない。それどころか、さらに彩りを増していく。全力の音と声がシナジー効果を生み出していることが、彼らの世界に一瞬で引き込まれる、ひとつの要因なのだろう。

 この日、初めてのMCに入ると、「久しぶりにみんなの顔が見れて嬉しいです。会いたかったー!」と顔に喜色が溢れたMAAKIII。ミディアムバラード「ハジメノウタ」で会場を優しく包み込んだ後には、元HIGH and MIGHTY COLORのボーカリスト・ユウスケが、サプライズで登場。破壊力のある「Magma」、全員でタオルを振り回した「ABRACADABRA」まで、懐かしさを感じさせながら、4人で駆け抜けた。

 「皆の笑顔という名の虹を見れましたー!」と告げたMAAKIIIが、最後に「私達からも皆に虹を掛けたいと思います!」と宣言すると、4人で協力して機材にかかっていた長い虹色の布を手に取り、それを客席にいるひとり一人の頭上へ転がしていく展開に。そうして会場には虹がかかった。もともと音楽自体がジャンルレスであり、カラフルな作品を生み出している彼ら。これから先も、笑顔という名の虹をかけてくれることだろう。

■小町 碧音
1991年生まれ。歌い手、邦楽ロックを得意とする音楽メインのフリーライター。高校生の頃から気になったアーティストのライブにはよく足を運んでます。『Real Sound』『BASS ON TOP』『UtaTen』などに寄稿。
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<セットリスト>
1.“KALMA”
2.ココ二オイデヨ
3.阿弥陀の糸
4.DASH! 脱出!奪取!
5.清廉なる Heretics
6.Massatsu
7.××××
8.いーじゃんっ!
9.hanaichimonme
10.トリックスター
11.kIRA〇kIRA
12.KAIBUTSU
13.スノーボールアース
14.Oppotunity
15.超感覚的知覚
16.OH EH OH
17.SPAAAAAAAAAK!!
18.ハジメノウタ
19.Magma
20.ABRACADABRA

■リリース情報
シングル『ハジメノウタ』
2019年9月4日(水)発売

・初回限定「ありふれた職業で世界最強」盤
¥1,296(税込)
※初回生産限定スリーブケース仕様(初回「ありふれた職業で世界最強」盤終了次第、 スリーブケース無しの通常盤(UMCK-5680) に切り替わります)

・通常盤
¥1,296(税込)

<収録曲>
1.ハジメノウタ
2.ABRACADABRA
3.“KALMA”

DracoVirgo オフィシャルHP

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