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いま、最高の一本に出会える

青年団「東京ノート・インターナショナルバージョン」より。(撮影:井垣真紀)

7カ国語が飛び交う「東京ノート」開幕、平田オリザ「大きな成果収められた」

ナタリー

19/9/8(日) 11:30

9月6日に、青年団「東京ノート・インターナショナルバージョン」が兵庫・城崎国際アートセンター ホールにて開幕した。

「東京ノート」は1995年に岸田國士戯曲賞を受賞した平田オリザの代表作の1つ。近未来の東京を舞台に、ヨーロッパの戦禍を逃れて多くの美術品が避難してきた、ある美術館のロビーでのやり取りが描かれる。なお今回上演される「インターナショナルバージョン」には、これまでに翻案上演が行われている韓国、台湾、タイ、フィリピンの俳優のほか、日本、アメリカ、ウズベキスタンの俳優が参加。7カ国語が飛び交う、同時多発演劇が展開する。

舞台の中央には緩やかなカーブを描いた木の階段が据えられ、その背後には四角い大きな鏡のようなオブジェ、天井からは半透明の円をつないだ柱やモビールが吊されている。隣に添えられた白いプレートから、それらは美術館の作品であること、また複数のベンチが置かれていることからそこが美術館のロビーだということがわかる。そこへ女性二人が話をしながら姿を現し……。

久々に再会した家族、故国を離れて日本で働く若者、元家庭教師と教え子など、さまざまな関係にある人たちがそれぞれの言語で話すシーンでは、美術館のロビーが社会の縮図となり、彼らが同一空間にいながらも、異なるコミュニティに属した人間であることが浮き彫りになる。と同時に、同じ言語を使いながらも分かり合えない人、言語は違っても同じ問題に苦しんでいる人が同じ絵の前に集い、絵によって心が癒される様に、美術やアートが持つ可能性を感じた。

上演に際し平田は、「『東京ノート』は、これまでの各国での上演の集大成として、大きな成果を収められたかと思います」と手応えを述べ、「来年2月には、日本人バージョンと合わせて吉祥寺シアターでの上演も控えています。ぜひ、そちらにも足をお運びください」と語っている。「東京ノート・インターナショナルバージョン」豊岡公演は本日9月8日まで。

平田オリザ コメント

「思い出せない夢のいくつか」「転校生」そして「東京ノート」と、今年は、25年前に書いた戯曲が、それぞれ再演される幸せな年になりました。
特に「東京ノート」は、これまでの各国での上演の集大成として、大きな成果を収められたかと思います。
第0回と銘打った豊岡演劇祭も、すべての公演のチケットが完売するほどの上々のスタートが切れました。「進化する演劇祭」として、来年以降、地道に発展させていきたいと考えています。
このあと、富山県南砺市利賀村でのシアターオリンピックスの上演もすでに完売のようですが、来年2月には、日本人バージョンと合わせて吉祥寺シアターでの上演も控えています。ぜひ、そちらにも足をお運びください。

「第0回豊岡演劇祭 Toyooka Theater Festival」

2019年9月6日(金)~8日(日)

メインプログラム

青年団「東京ノート・インターナショナルバージョン」

2019年9月6日(金)~8日(日)
兵庫県 城崎国際アートセンター ホール

作・演出:平田オリザ
台本翻訳協力:ソン・ギウン、サーウィター・ディティヨン、ロディ・ベラ、コディ・ポールトン、陳彦君、ブライアリー・ロング
出演:山内健司、松田弘子、能島瑞穂、長野海、鄭亜美、中村真生、ブライアリー・ロング、佐藤滋、前原瑞樹、藤谷みき、淺村カミーラ、木村トモアキ、多田直人 / 陳忻、趙欣怡、パッチャラワン・クルアパン、カモンワス・ジュティサムット、アントネット・ゴー、メイエン・エスタネロ、マンジン・ファルダス、ペク・ジョンスン、チョン・スジ、井垣ゆう(豊岡公演のみ)

柿喰う客「御披楽喜」

2019年9月7日(土)・8日(日)
兵庫県 出石永楽館

作・演出:中屋敷法仁
出演:玉置玲央、永島敬三、大村わたる、加藤ひろたか、田中穂先、長尾友里花、福井夏、淺場万矢、とよだ恭兵、北村まりこ、村松洸希、永田紗茅 / 中屋敷法仁

スタジオ公演

ホエイ「或るめぐらの話」

2019年9月7日(土)・8日(日)
兵庫県 城崎国際アートセンター スタジオ1

テキスト:高木恭造(方言詩集まるめろ「方言による三つの物語」より)
演出・出演:山田百次

うさぎストライプ「ゴールデンバット」

2019年9月7日(土)・8日(日)
兵庫県 城崎国際アートセンター スタジオ1

作・演出:大池容子
出演:菊池佳南

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