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さくらしめじ、好天にハーモニー響かせた2度目の野音「ずっとずっと続けていきます!」

ナタリー

19/5/4(土) 9:53

さくらしめじが昨日5月3日に東京・日比谷野外大音楽堂でワンマンライブ「木もれ陽の中の春風キャンプ in 日比谷野外大音楽堂」を開催した。

昨年7月に同会場での初めてのワンマンを実現させたさくらしめじ。しかしながらこのライブは台風12号(ジョンダリ)による悪天候に見舞われたこともあり、好天で野音ワンマンを実施することは2人にとっての念願となっていた。心配されたライブ当日の天気は気温20℃を超える晴天に。会場には満員のきのこりあん(さくらしめじファンの呼称)が集まり、カラフルなガーランドや植物の装飾で彩られたステージにさくらしめじの2人が登場する瞬間を今か今かと待ちわびていた。

雅功と彪我の2度目の野音は、2人がジョンダリへのリベンジを誓うVTRからスタートした。映像が終わった次の瞬間、バックバンドのメンバーが鳴らしたのは「てぃーけーじー」。にぎやかなイントロに乗って、2人はきのこりあんの前へと飛び出す。前回の野音では濡れた地面にスリップして登場早々尻もちをつくという、ファンにとっては忘れられない“伝説”を作った彪我だったが、今回はその心配もなし。彼はスタンドマイクにたどり着くなり「日比谷野音ー!」と叫んで天を仰ぐ。1曲目から“てぃーけーじーダンス”を踊って盛り上がる客席を見つめた雅功は「いいぞ!」と言って勢いよくギターをかき鳴らした。

「YON!」のコール&レスポンスで一層の声援を求めると、続く「ひだりむね」へ。彪我が叩くタンバリンの音色がオーディエンスの体を軽快に揺らし、雅功は手拍子を求めながら弾むような歌声を届けた。2曲を終え、2人は「皆さん、空を見上げてください!」とひと言。ハイテンションな雅功は「晴れたー!」と絶叫し「今日はゴールデンウィークで一番の晴れ模様なんですって! やったね!」と声を弾ませる。そして彪我は「前回はみんなレインコートを着てたけど、今日は皆さんの顔が見えます!」と言って、きのこりあんと笑顔を交わした。

2人が好天に喜びを爆発させたMCののちに届けられたのは「ふうせんはなび(野音ver.)」。「パッと晴れた野音 君の横で」と冒頭パートを歌った2人は、気になる女の子と花火大会に行く主人公の思いを歌うこの曲を“ゴールデンウィークにさくらしめじのライブに行く男女のストーリー”に歌い替えるこの日限りのスペシャルバージョンで披露してみせた。粋な演出に笑顔が広がると、息の合ったアルペジオから2人のデビュー曲「いくじなし」へ。きのこりあんはおなじみのコールで楽曲を彩り、雅功と彪我は気持ちよさそうに澄んだハーモニーを響かせる。

この日のライブに「音楽でつながる」というテーマを持って臨んだという雅功と彪我は、ここで「近い距離で歌いたい」と言い、客席の真ん中に設置されたサブステージへと歩みを進めた。360°をきのこりあんに囲まれた2人が用意したのは弾き語りのコーナーで、彼らは「菌カツ!」「ケセラセラララ」「届けそこねたラブソング」を丁寧に披露していく。簡素なステージセットの上から放たれるギターの音色とボーカルは、5年間共に歩み続けてきた2人の阿吽の呼吸を感じられるもの。「ケセラセラララ」では自然と合唱が湧き起こり、きのこりあんの声を聴いた雅功は「もっといけるでしょ?」と笑顔で呼びかけて会場の一体感を一層高めていった。

弾き語りパートを終えて2人がメインステージに戻った頃には、会場から見える空が淡い紫とオレンジ色のグラデーションに染まっていた。この空を見上げた彪我は「やっとできるね、夕陽の中で。夕陽にぴったりなこの曲を届けたいと思います」と「夕空小道」をタイトルコールする。ステージの上もオレンジ色の光に染まるノスタルジックなムードの中、メインでボーカルを取る彪我は穏やかながらも芯の通った歌声でこの曲を歌い上げてみせた。続いて披露された「My Sunshine」は、未来へ向けて力強く歩んでいく2人の決意を歌ったナンバー。お互いのほうを向き合ってギターをかき鳴らした雅功と彪我はまっすぐな歌声を重ね、この曲のメッセージをきのこりあんへと届けていた。

すっかり日が落ちて夕闇が会場を包み込むと、“反抗期ソング”「でぃすとーしょん」では彪我が新たな一面を見せる。ステージ横に置かれた大きなLEDモニタの上に立った彼はこの曲の冒頭でギターソロを披露。鮮やかなスラップ奏法で弦を弾きながら無心で楽器と向き合い、きのこりあんの視線を一身に集めた。そして逆サイドのLEDモニタの上に立つ雅功は「おいおいおい野音! そんなもんか? もっと行けんだろ!」と挑発的な言葉でオーディエンスを煽り、がなりを効かせたボーカルで客席を圧倒。それまでのムードを一変させるクールなパフォーマンスで、さくらしめじの表現の多彩さを力強く印象付けてみせた。

大きな熱狂を生み出した「でぃすとーしょん」を終えるとライブも佳境。彪我は「皆さん、ここからラストスパートですよ! もっともっと盛り上がるために一度声出ししませんか?」ときのこりあんに呼びかける。雅功と彪我、バンドのメンバーはここで「しめじ体操」なる脱力系のオリジナルダンスを踊り、会場を和やかなムードに。そのままさわやかな「スタートダッシュ」になだれ込むと、「Bun! Bun! BuuuN!」では2人がギターの代わりにタオルを手にしてステージ前方に置かれたステップへ飛び乗る。ミラーボールの光の粒が会場を照らし、彼らはタオル回しの波を発生させてこの日一番の盛り上がりをファンと共に楽しんだ。すると続く「先に言うね」ではきのこりあんがスマートフォンのバックライトを光らせ、ステージに向けてスマホを持つ手を高々と掲げた。雅功と彪我は思いがけぬ光景に目を丸くし、雅功は歌いながら「ありがとう」と小さくつぶやく。本編ラストにプレイされたのは「えそらごと」。テープキャノンが放たれる華やかなムードの中でこの曲を歌い上げた2人は、「本当にありがとうございました!」と言ってステージをあとにした。

アンコールを求めるきのこりあんは「おもいでくれよん」の一節を繰り返し歌いながら2人の再登場を待った。この歌声に導かれるようにして再びファンの前に姿を見せた雅功と彪我は「アンコールありがとうございます」と噛みしめるようにひと言伝え、力強く響かせるアカペラのハーモニーから始まる「お返しの約束」でライブを再開させる。曲を終えるなり、2人は「ビックリしました。スマホライト!」とコメント。そして雅功は「最近、『音楽でつながる』ってどういうことだろうって考えてたんです」と切り出すと「皆さん悩みの1つや2つあると思うんです。そういう悩みだったり心のモヤモヤが生まれたとき、僕たちが音楽を使って1人ひとりとつながって、『1人じゃない』と思ってほしいというか。心と心をつなげて、それが少しでも支えになってくれたらうれしいなと思います。僕ら6月でデビュー5周年を迎えるんです。5周年のその先に向かって、もっとたくさんの人たちに向けて……みんなと音楽でつながって寄り添っていけたらなって思います!」と力強い言葉できのこりあんに向けて語りかけた。

2人はこののちに新曲を初披露。そして、ラストナンバーとして「みちくさこうしんきょく」をプレイし、「ラララララララ」の大合唱を巻き起こす。ステージからの呼びかけに応えて大きな歌声を野音の空に響かせる約2000人の歌を聴いた雅功と彪我は、弾けるような笑顔を浮かべて客席との一体感を楽しんだ。最後には、5周年記念企画の第1弾として、全国18カ所を回るツアー「ドッ!菌!青春!18本ツアー」決定がサプライズで発表される一幕も。バックバンドのメンバーを見送った2人は改めてファンの前に立ち、彪我は「最初から最後まで、雨粒1つ落ちずにできました。お天道様に感謝! 最初に『音楽でつながる』というテーマを決めたとき、自分の中であいまいな部分もあったんですが、こうしてライブをすることができて、音楽の大事さ……たくさんのことを学べたと思います。やっぱり僕たちさくらしめじは音楽が大好きー! これからも音楽続けていきます! 皆さん、よろしくお願いしまーす!!」と力の限り絶叫。雅功は「音楽が大好きだし、きのこりあんの皆さんが大好きだなって思いました。あの、断言します。僕らずっとずっと2人で皆さんと音楽を続けていきますので、安心して付いて来てください! これからもさくらしめじをよろしくお願いします!」と2人の思いを伝える。そして彼らはオフマイクで何度も客席に「ありがとう」を伝え「また会おう!」と言ってステージをあとにした。

さくらしめじ「木もれ陽の中の春風キャンプ in 日比谷野外大音楽堂」2019年5月3日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. てぃーけーじー
02. ひだりむね
03. ふうせんはなび(野音ver.)
04. かぜだより
05. いくじなし
06. 菌カツ!
07. ケセラセラララ
08. 届けそこねたラブソング
09. 夕空小道
10. My Sunshine
11. でぃすとーしょん
12. あやまリズム
13. スタートダッシュ
14. Bun! Bun! BuuuN!
15. 先に言うね
16. えそらごと
<アンコール>
17. お返しの約束
18. 新曲(タイトル未定)
19. みちくさこうしんきょく

(撮影:鈴木友莉、東虎二)

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