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新星ジョディ・カマーに注目 『最後の決闘裁判』本ポスター&場面写真公開

ぴあ

『最後の決闘裁判』 (c)2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.

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マット・デイモンらが出演する映画『最後の決闘裁判』が10月15日(金)より日米同時公開となる。このこの度、本作より本ポスターと場面写真が公開された。

本作は史実としていまだに真相不明なフランス最後の決闘裁判を、事件を告発した被害者(ジョディ・カマー)、被害者マルグリットの夫(マット・デイモン)、訴えられた容疑者(アダム・ドライバー)の、登場人物3人の視点で描く人間ドラマ。日本が誇る黒澤明監督の『羅生門』から影響を受けたマット・デイモンとベン・アフレックの脚本が話題となっている。

解禁された本ポスターで注目すべきは中央、女性が声を上げることのできなかった時代に立ち上がり、裁判で闘うことを決断した勇気ある女性マルグリットを演じた、新星ジョディ・カマーだ。カルト的人気を獲得しているテレビシリーズ『キリング・イヴ / Killing Eve』でのヴィラネル役で、2019年のエミー賞主演女優賞(ドラマ部門)および英国アカデミー賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。現在公開中の『フリー・ガイ』では〈ゲームの世界〉と〈現実の世界〉で全く異なる1人2役を演じ、その魅力を炸裂させている。

また次回作もリドリー・スコット監督の『Kitbag(原題)』にホアキン・フェニックスとの共演が決定しており、かつて『エイリアン』シリーズでシガニー・ウィーバーがスターダムに押し上げられたように、リドリー・スコット監督の新ミューズとして目が離せない次世代の大注目女優だ。

そんな彼女が本作で演じるのは、14世紀フランスを生きる騎士ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)の妻マルグリット。カルージュの旧友ジャック・ル・グリ(アダム・ドライバー)に乱暴されたと訴えるが、彼は無実を主張し、目撃者もいない。真実の行方は、夫と被告による生死を賭けた“決闘裁判”に委ねられるも、もしも夫が負ければ、マルグリットまでもが偽証の罪で火あぶりの刑を受けるという役柄である。

しかしながら、ジョディはキャストとして演技しただけではない。史実としていまだに真相不明なこのフランス最後の決闘裁判には、歴史的には男性側の視点でしか記録や資料が残されておらず、これまで抜け落ちていたマルグリットの視点を描くために、マットとベンは女性の脚本家が必要だと考えた。



そこで『ある女流作家の罪と罰』で「第91回アカデミー賞」の脚色賞にノミネートされた脚本家ニコール・ホロフセナーをチームに参加。さらに「この3人の脚本家に会議に招待されて、意見を聞かれ、どうしたいのか、どう感じるかということを聞かれ、それをとても大事にしてもらった」と、ジョディも積極的に脚本会議に参加したことを、先日行われたヴェネチア国際映画祭で明かしている。

今年7月に開催された「第74回カンヌ国際映画祭」で最高賞のパルムドールを受賞したジュリア・デュクルノー監督と、続く9月開催の第78回ヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞したオドレイ・ディワン監督が、ともに女性というように、女性視点の重要性が増してきているといえるだろう。本作も現代的な視点のアプローチに加え、事件を告発した被害者マルグリット、被害者マルグリットの夫カルージュ、訴えられた被告ル・グリの、3人の視点で描く黒澤明監督の『羅生門』的な3幕構成となっていることでも話題だ。

さらにマット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレックという演技派豪華キャストのなかでベンは「自分のキャラクターを演じるだけでなくて、まずマットの視点の中にいる彼女を演じる。そして今度はアダムの役の視点の中にいる彼女を演じる。そして最後に自分自身をその全体性を理解しながら演じる。そしてそのどれも他があるということを悟られてはいけない。観客にそれが事前に知られてもいけない」、「それはものすごい才能を求められ、そうできたことがとてもすばらしく、力強い結果を生んでいる。この映画がうまくいくもいかないもすべてジョディの演技にかかっているということ。針の穴を通すような演技の力!」とジョディを称える。

ジョディ自身も「それぞれの視点において、観客がキャラクターの語っていることを本当に信じられるということがとても重要であり、そのように演じることがわたしたちにとっても楽しいことでした」、「時には頭が少しクラクラにもなりましたよ。3つの異なる視点を、すべて同じ日に撮影することもありましたから」と尋常ではない集中力を要する現場だったことをも明かした。リドリー・スコット監督が紡ぎ出す演技合戦にも注目したい。

『最後の決闘裁判』
10月15日(金)日米同時公開

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