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監督・佐藤二朗が山田孝之へ熱烈オファー「どうしようもないチンピラが見たかった」

ナタリー

21/4/28(水) 20:07

「はるヲうるひと」完成報告会見の様子。左から笹野鈴々音、今藤洋子、山田孝之、坂井真紀、佐藤二朗。

「はるヲうるひと」の完成報告会見が本日4月28日に東京・ホテル インターコンチネンタル 東京ベイで行われ、キャストの山田孝之、坂井真紀、今藤洋子、笹野鈴々音、監督の佐藤二朗が出席した。

佐藤が主宰する演劇ユニット・ちからわざの舞台をもとにした本作。至るところに“置屋”が点在する架空の島を舞台に、売春宿で働きながら死んだように生活する3兄妹の姿を描く。

自ら書いた脚本について「職業作家だったら二の足を踏むような題材」だと言われたという佐藤。「ものすごく魂が揺れるような状態を演じられなくて何が俳優よ、という思いがあって。好きな俳優たちのそういう芝居が見たい、あるいは自分が演じたいと思ってこれを書きました」と説明し、山田が演じた得太に関して「頭が悪くて気が小さく、泣き虫だけどよく吠える。そんなどうしようもないチンピラを山田孝之にやってもらいたかった」と語る。

山田は出演の決め手について、「得太がかわいそうで仕方がなかったので、誰かが寄り添ってあげなくちゃと思いました」と回想。また、当初は得太が関西弁を話す役どころだったことから、「関西弁を意識しながら演じるのでは、この役は無理だと思った」と一度オファーを断った経緯を明かす。すると佐藤は、共演作の「50回目のファーストキス」の撮影時を振り返りながら「ハワイから日本に帰るときに孝之から『これ標準語じゃダメですか?』と言われて。すぐプロデューサーに国際電話で相談しました」と裏話を披露した。

劇中でオリジナルの方言を話している坂井は、「脚本を読んだときに佐藤さんがこだわって書かれていると感じたので、絶対に覚えたいなって」と一言一句違わずに記憶したことを述懐。さらに、舞台版に続き同じ役を演じた今藤は「置屋の美術を見せていただいたときに、娼婦たちの寝床などが隅々まで再現されていて。クランクインまでは舞台を生かそうとしていたんですが、いったん忘れてただそこに入っていけばいいんだと思いました」と述べる。笹野もうなずきながら「本当に素敵なちょんの間で。ここで向井理さんといたしたんだな……と(笑)」と向井との共演シーンを振り返ると、佐藤は「鈴々音ちゃんは前々日くらいから緊張してて。そのシーンを撮ったら急に品のあるお嬢さんみたいな芝居をするから!」と続け、笑いを誘った。

「はるヲうるひと」は6月4日より東京・テアトル新宿ほか全国でロードショー。

※「はるヲうるひと」はR15+指定作品

(c)2020「はるヲうるひと」製作委員会

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