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欅坂46、Snow Man……独自のスタイル掲げるグループの注目作が到着! 新譜5作からピックアップ

リアルサウンド

20/10/6(火) 12:00

 5年の活動の集大成となるベストアルバム『永遠より長い一瞬 ~あの頃、確かに存在した私たち~』をリリースする欅坂46、K-POPのクリエイターによる楽曲を含むシングル『KISSIN’ MY LIPS/Stories』を発表するSnow Man。独自のスタイルを掲げるグループの刺激的な新作を紹介します!

 『永遠より長い一瞬 ~あの頃、確かに存在した私たち~』というタイトルにすべてが集約された、欅坂46名義の最初で最後のベストアルバム。「サイレントマジョリティー」から「誰がその鐘を鳴らすのか?」までの全シングルに加え、初回仕様限定盤TYPE-Aには3曲、TYPE-Bには2曲の未発表曲を収録。特に〈このまま向かうんだ/命は 神が与えたDeadline〉というラインを持つ「Deadline」は、活動休止→新たなグループ名での再始動という流れを端的に示した楽曲と言えるだろう。平手友梨奈を中心に、アイドルの概念を打ち破る活動を繰り広げてきた欅坂46。彼女たちが体現してきた“抑圧からの解放”というイメージは、アイドルという枠を超え、日本のカルチャー全体に影響を与え続けてきた。本作を聴けば、そのことを改めて実感できるはず。

欅坂46 『誰がその鐘を鳴らすのか?』 from KEYAKIZAKA46 Live Online,but with YOU!

 2020年1月にシングル『D.D. / Imitation Rain』(Snow Man vs SixTONES)でデビューしたSnow Manの両A面2ndシングル『KISSIN’ MY LIPS / Stories』が到着。K-POP楽曲でも活躍するクリエイター陣が作詞、作曲に関わった「KISSIN’ MY LIPS」はバウンシーなシンセベース、有機的なアコギのフレーズが絡み合い、心地よい高揚感へと誘うダンスチューン。セクシーな雰囲気を漂わせるボーカル、高い身体能力を活かしたパフォーマンスは、このグループ独自のスタイルにつながっている。「Stories」は90年代のデジタルロックを想起させるサウンドが印象的。〈未来は自分で切り拓くんだって〉というフレーズからは、先が見えない世界のなかで、ファンとともに自分達の夢を掴みたいという決意が伝わる。官能と情熱という2つの表情が堪能できるシングルだと思う。

Snow Man「KISSIN’ MY LIPS」MV(YouTube ver.)

 『水曜日のダウンタウン』内で行われたオーディションをきっかけに結成された、WACKプロデュースによるアイドルグループ・豆柴の大群のトリプルA面メジャーデビューシングル。ラテンロックと歌謡曲を融合させたサウンド(筆者は「勝手にシンドバッド」を思い出しました)のなかで“まめまめ! しばしば!”というコールが響き渡る「サマバリ」、〈おいしくなーれ あつあつ 私〉などのキャッチーな歌詞(作詞はクロちゃん)が楽しいポップナンバー「恋のかけ算 ABCDEFG」、さらにいつかは必ず終わるんだから、必死で“今”を生きるという覚悟を歌った「今」の3曲には、キワモノと王道の絶妙なバランスに支えられたこのグループのスタンスが示されている。

豆柴の大群「サマバリ」MUSiC ViDEO

 元Berryz工房・Buono!の夏焼雅、オーディションを勝ち抜いた小林ひかる、二瓶有加によるPINK CRES.のミニアルバム『Soleil』。エレクトロスウィング系のトラックとともにSNSがコミュニケーションの中心となった現代を映し出す「マイネームイズアイデンティティ」、EDM系のリズムとラテン、中国、日本などの伝統的な楽器の響きが混ざり合うダンスチューン「トウキョウ・コンフュージョン」、チャールストン的なリズムを現代的なエレクトロに昇華させた「ルーレット」、フューチャーベースと歌謡メロが混ざり合う「宇宙の女は甘くない」など、時代とジャンルを超越した楽曲が並ぶ。あらゆる価値観と美意識が混然一体となった現在の社会ともリンクした、ハイブリッド感覚に溢れたポップアルバムだ。

PINK CRES. mini album 「Soleil」全曲トレーラー

 関西発のアイドルユニット・つぼみ大革命の10周年記念シングル『逆襲のYEAH!』は、楽曲、ジャケット、MV、衣装、振付のすべてをつんく♂がプロデュース。表題曲「逆襲のYEAH!」は〈夢でも見なきゃやってらない!〉という切実なフレーズを叫びまくるアッパーチューン。カラフルに飛び跳ねるビート、キャッチーな効果音を交えたアレンジ、アップダウンを繰り返すメロディは、まさにつんく♂節。“逆襲”をテーマにした歌詞も、逆境を跳ね返しながら活動を継続してきたつぼみ大革命の軌跡にしっかりと重なっている。メンバーの濃いキャラを活かしたMVを含め、(10年目にして!)ブレイクの期待が高まる楽曲に仕上がっている。

つぼみ大革命「逆襲のYEAH!」LIVE ver.

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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