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山口茜が約2年の取材期間経た新作、トリコ・A「へそで、嗅ぐ」脳性まひの主人公描く

ナタリー

トリコ・A 演劇公演2021「へそで、嗅ぐ」チラシ表

トリコ・A「へそで、嗅ぐ」が、8月6日から8日まで大阪・茨木市市民総合センター クリエイトセンター センターホール、9月2日から6日まで東京・こまばアゴラ劇場で上演される。

本作は、山口茜が約2年の取材期間を経て書き上げた新作。劇中では、小さな町にある小さな寺で両親と暮らす、脳性まひを患う主人公の物語が描かれる。両親と共に何気ない日常を送っていた主人公だったが、ある日父が倒れ、彼女のもとに初めてヘルパーが来ることに。しかし主人公は、ヘルパーとどう接するべきか悩み……。主人公役を、実際に脳性まひを抱える福角幸子が務め、このほかの出演者には豊島由香、高杉征司、芦谷康介、達矢、佐々木ヤス子、中筋捺喜、温井茜が名を連ねた。

山口は創作のきっかけを、2018年に行った、障害を持つ人々との演劇ワークショップだと語る。福角と出会ったそのワークショップについて「不思議なのですがその経験をしたあとに初めて『これがずっとやりたかった』と気がつきました」と振り返った。なお、大阪公演の8月7日13:30開演回、東京公演の9月5日13:30開演回には、アフタートークが実施される。また、一部の公演は、字幕サービスや託児サービスに対応している。

山口茜コメント

障害者を主人公とした演劇を書くことにした理由

2018年にワークショップで障害を持つ人々と演劇を作った経験が大きいです。わたしの祖父が傷痍軍人で、わたしが物心ついた頃には寝たきりでほとんど意識がないままベッドに横たわっていました。それでも祖父は生きていて、わたしはそういうふうに、おじいちゃんが生きたままベッドから動けない状態ということを、特に疑問に思わないまま大人になりました。その奥に介護の大変さや本人の心境など様々なことがあったと思うのですが、子供のわたしには全てひっくるめて、日常の1コマでした。なのでなんとなく、障害を持つ人に対して「どう接して良いかわからない」と思ったことがなかったのかもしれません。ただ社会に出てから実際にがっつりと関わったのはそのワークショップが初めてで、不思議なのですがその経験をしたあとに初めて「これがずっとやりたかった」と気がつきました。

トリコ・A 演劇公演2021「へそで、嗅ぐ」

2021年8月6日(金)~8日(日・祝)
大阪府 茨木市市民総合センター クリエイトセンター センターホール

2021年9月2日(木)~6日(月)
東京都 こまばアゴラ劇場

作・演出・作曲:山口茜
出演:豊島由香、福角幸子、高杉征司、芦谷康介、達矢、佐々木ヤス子、中筋捺喜、温井茜

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