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「さがす」着想は誰も信じなかった父親の殺人犯目撃談、片山慎三が釜山の観客とQ&A

ナタリー

片山慎三

「岬の兄妹」で知られる片山慎三の商業デビュー作「さがす」が韓国の第26回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門に正式出品。本日10月11日にワールドプレミアが行われ、片山は日本からリモートQ&Aに応えた。

佐藤二朗が主演を務めた本作は「指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」という言葉を残して姿を消した父の行方を娘が探す物語。佐藤が父・原田智を演じたほか、智を懸命に探す娘・楓に「空白」の伊東蒼、連続殺人犯・山内照巳に「東京リベンジャーズ」の清水尋也、山内と関わりを持つ女性ムクドリに「全裸監督」の森田望智が扮した。

物語の着想になったのは、大阪に住む片山の父親が電車の中で指名手配中の殺人犯を目撃したというエピソード。片山は「その話を家族は誰も信じなかった。のちに捕まった犯人の足取りを調べてみると、父が目撃したのは本当に犯人だった。この体験を膨らませていきました」と明かす。そして智のキャラクターを「最初は気の抜けただらしのない父親に見える。彼が実は裏側で何かを考えていると面白いのでは?と展開から逆算して考えていきました」と紹介した。また楓について、MCは「恐れを知らない探偵。幼いけれど最後まで真実を追い求める勇敢なキャラクター」と説明。この人物造形に関して片山は、舞台が大阪であることに触れ「大阪にはちゃきちゃきした元気な女の子がいる。おばちゃんみたいにエネルギッシュな中学生。そういったイメージを頭に浮かべながら作りました」と続ける。

また佐藤に「コミカルな俳優のイメージを持っていた」という観客からはキャスティングについての質問が飛んだ。起用の理由を問われた片山は「コメディ俳優として出ていることが多く、お笑いのイメージも強い。そんな佐藤さんが何か裏のあるお父さんを演じたら怖いのでは?という意外性。普段やらない役柄だからこそ怖さ、二面性が強調されるんじゃないかと思ってお願いしました」と回答する。助監督として過ごした現場で親交もあったそうで、片山は佐藤に当て書きで脚本を執筆。手紙を書いて主演をオファーし、出演が決まった。

Q&Aを終えた片山は「温かく迎えていただいてうれしい。釜山国際映画祭で韓国の人たちに褒めてもらえたのが、僕自身にとって自信になる」と感想を吐露。国際映画祭で上映する意義については「釜山に限らず、するどい質問をされる方が多い。観た直後の方の顔を見て意見を聞けるのは作り手、特に新人監督にとっていい体験。映画を作ってるときには考えもしなかった質問をもらうこともある。それは次回作にもつながるし、成長の場にもなり得る」と語った。

「さがす」は2022年に東京・テアトル新宿ほか全国ロードショー。映画ナタリーでは、Q&A直後に行われた片山と「新感染」シリーズの監督ヨン・サンホによるオンライン対談の模様も追ってレポートする。

(c)2022『さがす』製作委員会

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