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コリーニ事件

20/6/12(金)

ホテルの最上階で大物実業家ハンス・マイヤーが、ある老人に射殺される。犯人の名はコリーニ。マイヤーに恩義がある新米弁護士のライネンは、皮肉にもコリーニの国選弁護士に選ばれる。裁判が始まると驚くべき動機が、潜んでいたのだった。本作は2011年ベストセラー小説の映画化。主人公の生い立ち、被害者との深い関係、ナチスの蛮行、法の落とし穴が複雑に絡むが、裁判劇として簡潔明瞭で楽しめる。特に犯人役の名優フランコ・ネロは、全くしゃべらないが圧倒的な存在感で苦悩を演じる。また、真相の鍵となるワルサーP−38は、ナチスが使用していた銃という知識があれば関係性がわかる巧い扱いだ。それにしても法律の改悪は注視しないと後にとてつもない影響があると痛感し、正義と良心を考えさせられる。ちなみにドイツでは、原作がきっかけで法律が見直された。決して人ごとでない案件だ。

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