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神谷浩史が作品愛を語る「胸を張って兼人さんが作ったキャラクターを引き継いでいきたい」

ぴあ

20/9/11(金) 7:00

神谷浩史(撮影:高橋那月)

国民的人気アニメシリーズ『クレヨンしんちゃん』、劇場版の第28弾『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』が、9月11日に待望の全国公開を迎える。子どもたちのラクガキをエネルギーにする王国「ラクガキングダム」の危機に巻き込まれてしまった春日部。「勇者」に選ばれたしんちゃんは、ラクガキングダムの王族と勇者だけが使うことのできる、ミラクルクレヨンで生み出した2日目のブリーフ、ニセななこ、ぶりぶりざえもんの3人のラクガキたちとともに、春日部を救うための冒険が始まった。

劇場版にぶりぶりざえもんが登場するのは、16年ぶりになる。ぶりぶりざえもんの声をつとめる神谷浩史は、「ついに来たな」と思ったそうだ。

「2016年からTVシリーズのぶりぶりざえもんの声を任せていただいてから、いつか劇場版でもお声がかかるのかなという期待もありました。どんな役だろうと思ったら、ポスターヴィジュアルには大きく描いてあって、これはストーリーに大きく関わってくる役なんだなと」

ぶりぶりざえもんは、しんちゃんのラクガキから生まれたキャラクター。本作のテーマにピッタリの存在だ。

「ぶりぶりざえもんは、本来なら現実世界に出てきてしまうと、おかしなことになってしまうけれど、今回は意味のある形で現実世界を舞台に様々なキャラクターとも遭遇する、これまでにない展開だと思いますね。」

また、神谷はこれまでにも『クレヨンしんちゃん バカうまっ! B級グルメサバイバル!!』(2013年)のトリュフ役で劇場版に参加したことがあった。本作ではゲスト枠ではなく、レギュラーとしてアフレコ収録を行ったことも、楽しい経験だったと語ってくれた。(※収録は2月に行われた)

「劇場版では2日にわけて録るのですが、前回はゲストの役だったので、1日のみの収録でした。今回は2日間とも参加させていただいて、スタジオに新人からベテランまでが30人くらい集まって、すごく楽しかったですね。初日の収録が終わって“また明日もここへ来れるんだ”と思ったことを覚えています」

先代のぶりぶりざえもん役の塩沢兼人氏が2000年に他界。その後16年間、ぶりぶりざえもんに声が与えられることはなかった。そして、神谷が引き継いで、4年経つ。

「最初に任せていただいた時は、プレッシャーが大きかったですね。16年間ひとことも喋らなかったキャラクターを、どう演じたらいいんだろう? 弊社(青二プロダクション)の大先輩である塩沢兼人さんが担っていた役を、僕に任せていただけたのはありがたいけれど、どうアプローチしたらいいんだろう? と悩んでいた時期もありました。

ただ、TVシリーズのムトウユージ監督が“君の好きにやればいいよ”と、背中を押してくれたんです。それに僕が卑屈になっているよりは、先代のぶりぶりざえもんを大切にしながらも、今の『しんちゃん』を観ている子供たちに向けて、楽しいものを全力で提供しなきゃなって思うようになりました。そういうこともあって、今は演じていて楽しくてしょうがないですね。」

ぶりぶりざえもんは、彼のキャリアにとって、どんな存在なのだろうか?

「ぶりぶりざえもんの役をいただいたのは約4年前です。20年くらい声優を続けてきた結果というか。この役の前に『よんでますよ、アザゼルさん。』のベルゼブブ優一(※2011年・2013年放送のTVアニメ。魔界では美青年だが、現実世界ではペンギンのような姿の悪魔)というキャラクターをやっていたんですけど、その現場で水島努監督から“ベルゼブブ優一は、僕の中でぶりぶりざえもんなんです”と言われたことがありました。見た目通りのコミカルな芝居ではなく、まったく違う演技をする。それもある意味では、今のぶりぶりざえもんにつながっているように思います。

そんなふうにこの仕事を続けてきたからこそ、巡り会えたキャラクターなんですよね。今後、しんちゃんという作品が続いていった場合、兼人さんのキャリアを超えることになる。これは自分にとってはすごいことなんです。なので、胸を張って兼人さんが作ったキャラクターを引き継いで、“今でもやってますよ”と伝えていきたいな。そんな、いろんな想いが詰まってますね」

『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』は9月11日(金)から全国公開。

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撮影/高橋那月、取材・文/藤谷千明

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