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坂ノ上茜が語る、地元・熊本への愛と25歳の決意 「これからは私が恩返ししていく番」

リアルサウンド

21/1/30(土) 12:00

 女優・坂ノ上茜の1st写真集『あかねいろ』が2月12日に発売される。本作は、映画やドラマに多数出演し『王様のブランチ』や『町中華で飲ろうぜ』でレポーターを務めるなど、マルチに活躍する彼女が、25歳の節目に自身の「ルーツを辿る」写真集となっている。

 本作は全編、坂ノ上茜の地元である熊本県で撮影されている。地震から復興に向かう2020年の熊本の今の姿を、彼女の足跡とともに歩む。穏やかな町並みはどこか懐かしく、生まれ育った場所で見せる柔らかな彼女の表情を眺めるだけで、心地いい安心感に包まれる。

 ほんのり訛った話し方で、家族への想い、仕事への意識、そして熊本への愛を語る坂ノ上茜。写真集を見ていても感じることだが、彼女の表情や言葉には温度がある。それは、穏やかで優しくて、力強い。きっとこのタイミングで写真集を出すことに、大きな縁や意味があるのではないだろうか。復興に向かう熊本で撮影されたことで、よりいっそう彼女のパワーが感じられる一冊となっている(とり)。

25歳、ルーツを辿る

――写真集の話を提案されたときの心境は?

坂ノ上:写真集は出したくてもなかなか出せるものではないと聞いていたので「まさか、私が」という気持ちでした。25歳の節目という意味ではいいタイミングですが、まだ自分には早いと思っていたので、お話をいただけてありがたかったです。

――25歳という年齢に実感はありますか?

坂ノ上:年々、気持ちが実年齢に追いつけなくなっている気がします(笑)。大学生の頃とあまり変わっていないですし、まったく25歳らしくないと思います。大学に通っている頃からお仕事はさせてもらっていましたが、学生ではなくなったことで今まで以上に仕事に対する意識は強くなりました。20代も折り返しなので、胸を張って「女優です」と言えるように、仕事も頑張って、気持ちも大人になっていけたらいいなと思います。

――地元の熊本県での撮影は、ご自身の要望ですか?

坂ノ上:写真集のテーマを考えたとき、一番ピンときたのが熊本での撮影でした。せっかく熊本に帰って撮影するなら、生まれ育った風景や愛着のある場所を取り入れたいなと思ったので、実家や通っていた高校で撮影したいと提案しました。

――実家で写真集の撮影をするって、すごく不思議な感じがしそうですね。

坂ノ上:不思議でしたし、普段の帰省とは違うので両親もビックリしていたと思います。撮影を許してくれて良かったです。両親も、すみっこで邪魔にならないよう撮影を見学してくれました。

――親の前で仕事をする機会もなかなかないですよね。

坂ノ上:熊本で仕事があるときは何度か現場に呼んだことがあります。スタッフさんも「呼んでいいよ」と言ってくださったので。以前、地元の特番で旅ロケがあって、ゲストに俳優の大谷良平さんが来てくださったんですけど、お母さんとおばあちゃん、「大谷さん、背ぇたっかねー」って、大谷さんに会えたことを喜んでたんですよ! 「え、私は?」ってちょっと複雑だったんですけど(笑)。仕事をしている姿を見てもらって、安心してもらえたらいいなと思います。

――それは複雑ですね(笑)。普段実家に帰省したときはどんなふうに過ごしてますか?

坂ノ上:実家に帰ったときは、基本グータラしています。上京して一人暮らしを始めてから、ご飯は作らないと出てこないんだ、お風呂は沸かさないと入れないんだ、洗濯物は最初から畳んであるわけじゃないんだ……と当たり前のことを実感させられて(笑)。何日間か帰省するとなったら1日くらいはお手伝いしますけど、実家に帰ったらほっとしますし、甘えてしまいますね。

――久々に行った高校はどうでしたか?

坂ノ上:成人式の日以来なので5年ぶりに高校に行ったんですけど、雰囲気は全然変わっていなかったです! 地震の影響で少し崩れている部分はありましたが、もともと昭和っぽさが残る古きよき学校なので。

――高校時代はどんな学生だったんですか?

坂ノ上:一応共学でしたが、私たちの学年は女子しかいなくて、ほぼ女子校みたいな感じでした。校則の厳しい学校で、髪の毛が肩より長かったら束髪、メインバックは黒カバンでリュックは禁止など、いろいろ決まりがありましたね。ですが入学したての頃は、スカートを短くしてみたり、おしゃれを楽しんでいたんですけど、二年生になると先生に怒られるのも面倒に感じてきて、スカートも短くせず、おしゃれもしなくなりました(笑)。私たちの学年は女子しかいませんでしたが、一つ下の学年は、男女共学推進活動があって男子生徒が40人ほど入ってきたためか、卒業するまでおしゃれでいようとしていたみたいで。やっぱり男子の目があると違うんだなって、先生も言ってましたね。

――撮影で熊本に帰ってみて、新たに発見などはありましたか?

坂ノ上:東京の物価を知ったからか、学生にも優しい値段でそれなりの量が食べられるご飯屋さんが多くて、破格だったんだなと(笑)。それに、海が綺麗な場所だとは思っていましたが、歳を重ねたからこそ感じられる美しさにも気づいて、改めて素敵な場所で育ったんだなと思いました。

――タイトル『あかねいろ』にちなんで、夕焼けをバッグに撮ったシーンもありますが、そのときのエピソードを教えてください。

坂ノ上:夕焼けは「茜」という名前の由来でもあるので、事前に撮りたいですとお伝えしていました。天気の関係上、夕焼けの写真が撮れる時間帯は限られているで、その日は絶対に夕焼けの写真を撮ろうと決めて、夕焼けファーストで行動していました。写真が撮れたので市内に戻ろうと移動を始めたタイミングで大雨が降ってきたんですが、撮影中は本当に天気に恵まれました。撮影全体を通して、雨予報の日もありましたし、熊本に着いたときも、空港から市内に向かうタイミングは大雨や落雷があって不安だったのですが、撮影を始めると見事に晴れてくれて「私、晴れ女だったのかな?」と。

――とても綺麗な写真が撮れましたよね。この一枚を撮るために写真集を作ったと言っても過言ではないくらい。

坂ノ上:本当にそうですね。最初は海に入る予定はなかったのですが、勢いで服のまま飛び込んだのも思い出です。寒くて、海から出たあと震えていたんですけどね(笑)。

熊本に活力を与えられる写真集になれたら

――お好み焼きにマヨネーズで「すきぴ」と書かれている写真や、写真に写り込むつり革広告など、2020年らしさが写っていますね。

坂ノ上:2019年に開業したばかりの熊本城ホールで撮影した写真もあります。熊本城も地震の影響で被災してしまったのですが、少しずつ修復されてきていて、地震の被害から立ち直ろうとしている今の熊本の様子を切り取った写真集でもあると感じました。熊本城ホールはとても綺麗な場所だったので、いつかここの舞台にも立ちたいですね。それに昔からある馴染み深い場所でも撮っているので、きっと熊本県民の方なら知っている風景が写っていると思います。熊本県民の方にはもちろん、熊本に行ったことがない方にも、私の写真集をきっかけにその魅力を伝えられたら嬉しいですね。

――では、熊本で一番お気に入りの場所はどこですか?

坂ノ上:実家です(笑)。特に玄関が好きで、吹き抜けがあって天井が高いので、そこでよく仰向けになってボーッとしていました。玄関の上に小窓があるんですよ。仰向けになってその小窓を覗いたら、ちょうど月が見えたりして、とても開放的なんです。学生の頃も、夏休みの暇なときは、そこで仰向けになって過ごしていました。あと、よく遊んだのは上通・下通。熊本県民にはお馴染みの場所だと思うんですけど、市電を挟んで大きな二つのアーケード街が並んでいる場所で、いわゆる熊本の「街」です。東京みたいに渋谷、新宿と「街」がたくさんあるわけではないので、ここに来れば誰かしらに会えるますし、便利なのでずっと往復していました。

――地元愛が強いですよね。ホームシックとかならないですか?

坂ノ上:熊本は大好きですが、ホームシックには意外とならないですね。もちろん、帰りたくなる瞬間はありますが、東京に出てきたのはお仕事を頑張りたいからなので、夢がある限り東京にいると思います。それに、撮影終わりに空港に直行して、一番早い飛行機のチケットを買って、手ぶらで帰省することもあります。ふとしたときにパッと帰って、グータラして、心と体をリセットしてまた東京に戻るみたいな。

――それすごくいいですね。写真集のテーマは「ルーツを辿る」ですが、実際に撮影を通してルーツを辿ってみて、どうでしたか?

坂ノ上:ひたすら人に恵まれた25年間でした。家族や友達、学校の先生、事務所の方、仕事の現場で出会った方々……。いい人たちがそばにいてくれたから、悩むことも少なく、ここまで生きてこられたんだと思います。だからこそ、これからは私が恩返ししていく番だと思いますし、20代後半は、今まで支えてくれた人たちに感謝の気持ちを返せる人になりたいですね。

――ご両親にも親孝行したいですよね。

坂ノ上:この写真集も、両親に対する恩返しの気持ちを込めた写真集にしたいと思っています。テレビや雑誌などを介してお仕事の様子を見せることはできますけど、現場を見てもらう機会ってなかなかないんですね。なので、写真集を通して頑張っている姿を見せることができたのは、一つ親孝行になったのではないかなと思います。これからも、できることから少しずつ感謝の気持ちを返していけたらいいな。

――では今年はさらに飛躍の一年になるといいですね。

坂ノ上:2020年は、ドラマや映画、CMもやらせていただきましたし、レギュラーで『王様のブランチ』や『町中華で飲ろうぜ』もあって、世間のみなさんに私の存在を知ってもらう機会がたくさんあった一年だったと思います。これを機に、これからは「あの役を演じてた子だよね」と、より印象に残るような仕事をやっていけるように頑張りたいです。

――最後に、写真集を見てくださる方にコメントをお願いします!

坂ノ上:ルーツを辿ることで、私のことを深く知ってもらえるような写真集になったと思います。熊本県の風景をたくさん詰め込んでいるので、「熊本いいところだな、行ってみたいな」と思っていただけると嬉しいです。ぜひ、手に取って見てください!

■とり
日々グラビアに勇気と希望をもらって生きており、 グラビアを熱くドラマチックに語るのが趣味。 読んだ後に心が豊かになるような文章を心がけています。 好物はカレーとサーモンです。Twitternote

■書籍情報
坂ノ上茜1st写真集『あかねいろ』
発行:光文社/週刊FLASH
撮影:矢西誠二
発売日:2月12日
定価:2700円+税

オンラインイベント開催情報

■2月14日坂ノ上茜ネットサイン会
15:00~ネットサイン会公式YouTubeチャンネルにて開催(詳細はhttps://muvus.jp/にて)URL: https://muvus.jp/muvus/cmdtyList.php?cat=IhWli4UzKGA9

■Audee「坂ノ上茜のぎゃんっ!ラジオ」
番組期間:21年2月5日、12日、19日、26日(計4回)AM10:00~配信
メディア:AuDee(アプリとWEB)

チェキプレゼント

坂ノ上茜さんのサイン入りチェキを2名様にプレゼント。応募要項は以下のとおり。

【応募方法】
リアルサウンドブックの公式Twitterフォロー&該当ツイート(後日ツイート予定)をRTまたはリアルサウンド公式Instagramをフォローいただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドブックの公式Twitter又はリアルサウンド公式InstagramアカウントよりDMをお送りいたします。
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<応募締切>
2021年2月14日(日)23:59まで

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