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愛之助、松也との共演に喜び、芝翫と共演の『壽 初春大歌舞伎』は初役の久六を大阪弁で

ぴあ

20/12/16(水) 17:00

片岡愛之助 提供:松竹

東京・歌舞伎座で12月26日(日)まで上演中の『十二月大歌舞伎』の第一部で舞踊劇『弥生の花浅草祭』に出演し、尾上松也とふたりで早替りによる4つの場面の踊り分けを披露。2021年1月には『壽 初春大歌舞伎』第三部『らくだ』で、朴訥で正直者だが酒によって豹変する紙屑買い・久六に初役で挑む片岡愛之助が、都内で取材会を行った。

今月2日に幕が開いた『十二月大歌舞伎』について「歌舞伎座で四変化を勤められるのは本当にありがたいこと。このようなご時世の中、普段の窮屈さを忘れ、夢を持っていただければ嬉しいなと思います」と語る。さらに「元気いっぱいの(尾上)松也くんと勤められて嬉しいです。」と、話題を呼んだドラマ『半沢直樹』では一度も共演シーンのなかった松也との共演に喜びを滲ませる。

来年1月の『壽 初春大歌舞伎』で演じる『らくだ』の「紙屑買久六」の役どころについて「屑屋は、上方から流れてきた屑屋ということで、大阪弁で勤めさせていただきます。江戸の言葉と、上方の言葉が混ざり合う、珍しいものじゃないでしょうか。久六のような役は、あまり勤めたことがない珍しい役どころで、僕自身も楽しみです」と初役への意気込みを語る。久六と、いわば久六を振り回す役どころの遊び人、手斧目(ちょうなめ)の半次とのかけあいが見どころとなる『らくだ』だが、半次を演じる中村芝翫については「(中村)芝翫兄さんには、小学生のころから可愛がっていただいています。(中村)福助兄さんとおもちゃを買ってきてくださり、一緒に遊んでくださっていた大先輩と一緒に歌舞伎座でお芝居ができることはありがたく、楽しみです」と微笑ましいエピソードも披露。ふたりのコンビネーションに期待が高まる。

落語の人情噺を題材にした本作について、「歌舞伎を観たことのない方でも分かりやすい作品、マスクの中で楽しんでいただければ」と魅力をアピール。感染防止対策のため、8月から四部制で上演してきた歌舞伎座公演が、来月から再び三部制での上演となるが、「歌舞伎座は感染症対策をしっかりしていて、楽屋での挨拶回りはせず、終演後は速やかにお風呂に入って楽屋を出る」と歌舞伎座の徹底した対策ぶりを改めて強調しつつ、「舞台の早拵えよりも終演後の早拵えが大変だったのですが(笑)」とその苦労を笑みを交えつつこぼす。

映像での活躍が歌舞伎鑑賞のきっかけになれば

2020年を「当たり前のように舞台に立たせていただく、“普通”のことのありがたさを感じました。どのような職業の方もそうだと思いますが、当たり前の幸せを痛感した1年でした」と語り、年末恒例の「今年1年を漢字1文字で表すと」の質問には「命」と回答。「身の回りで亡くなられた方が多かった1年。命の儚さ、自分が生まれたことの意味や意義、命について考えさせられた1年でした」と振り返る。

また、2021年は「歌舞伎と映像を半分半分できれは理想」と抱負を語る。「『半沢直樹』を見て、“黒崎役の人、歌舞伎に出てるんだ”と初めて僕のことを知って、歌舞伎を観に行き、“すごく楽しかったです”というメッセージを、お手紙やブログのコメントでいただきました。それがすごく嬉しくて、やってきたことが間違いではなかったんだなと思いました。テレビや映画をきっかけに歌舞伎を観に来ていただけたら、絶対に“こんなにわかりやすかったんだ” “こんなに楽しかったんだ”と言っていただける自信があります。そして古典や新作など、自分に合う歌舞伎を見つけていただければ幸いです」。

愛之助出演の『十二月大歌舞伎』は12月26日(土)まで、『壽 初春大歌舞伎』は年明け1月2日(土)より27日(水)まで上演。

『十二月大歌舞伎』
第一部 11:00~
第二部 13:30~
第三部 16:00~
第四部 19:15~
2020年12月26日(土)まで

『壽 初春大歌舞伎』
第一部 11:00~
第二部 14:45~
第三部 18:45~
2021年1月2日(土)~27日(水)

会場:東京・歌舞伎座

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