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KinKi Kids、嵐、King & Prince、NEWS…『Mステ スーパーライブ』ラブソング&応援歌の魅力

リアルサウンド

18/12/21(金) 7:00

 今夜7時よりオンエアされる『MUSIC STATION SUPERLIVE 2018』(テレビ朝日系)。今回も多くのジャニーズアーティストたちが出演し、華やかなステージを披露する。なかでも思わず胸をときめかせるラブソング、そして勇気を貰える応援ソングを歌うグループ&楽曲の魅力に注目したい。

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■ファンとの関係性も重ねられるラブソングたち
 今夜、ラブソングを歌うのはKinKi Kids、嵐、ジャニーズWEST、King & Princeの4組。アイドルにとってのラブソングは、恋愛の喜びや悲しみを歌いながらも、どこかファンと彼らの間にある愛を歌っているようにも感じられる。付き合いの長さによって、変化していく愛のかたち。そんなことを感じながら、ラブソングを聴くと、また違った楽しみ方ができるのではないか。

 今年デビューしたKing & Princeのデビュー曲「シンデレラガール」は、王道のアイドルソング。“笑顔をずっと守り続けたい”という内容は、アイドルとして多くの人を幸せにしたいという初心表明そのもの。だが、2018年のアイドルは少し現実的だ。歌詞の中でも〈だれもがみんな嘆いてる/“恋の魔法には期限がある”〉と歌うのだ。そして、何度でも恋する間柄でいようと、未来を見据える。夢も恋も永遠に続かないものだと知っているからこそ、今この瞬間の気持ちを大切に、というメッセージにも感じられる。先日、メンバーの岩橋玄樹がパニック障害を告白し、治療に向き合うという厳しい現実も発表された。〈いつになっても いつになっても/となりでその笑顔見せて〉と歌うこの曲は、“病めるときも健やかなるときも一緒に歩んでいこう”という、デビュー曲にしてプロポーズソングのようだ。

 2014年にデビューしたジャニーズWESTが歌うのは、「プリンシパルの君へ」だ。〈旅は続く傷ついても/遠回りは近道になる〉とは、デビューまで紆余曲折を経た彼らだからこそ、ずしりと心に響くフレーズ。しかし、その遠回りがあるからこそ、心の距離が近づくこともあると彼らは知っている。いつだって彼らの根底には、長い間関西ジャニーズJr.時代を支え、ついてきてくれたファンへの感謝がある。そして、デビュー後に彼らを好きになった人たちも含めて、ファンがいるからこそ自分たちの夢が叶っているのだということを忘れない。ファンがいなければ、この旅はない。そんな思いが、〈最愛を探す旅息を切らして/世界を楽しめ君は主役〉という歌詞につながっているように感じる。応援してくれるファンこそ主役(プリンシパル)なのだ。

 1999年デビューの嵐が歌うのは、相葉雅紀主演のドラマ『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)の主題歌としても親しまれた「君のうた」。ペットを通じて大切なものや、人と人とのつながりを、改めて考えさせられるドラマの内容にぴったりな、やさしい世界の歌だ。長い間、共に歩み続ければ、避けられない別れや、変わっていってしまうものもある。そんなときに寄り添ってくれるのが歌の力。ペットを看取った人たちならばハッとするような“虹の橋”というフレーズには、愛はずっと生き続けるのだと励まされ、温かい気持ちに包まれる。〈歩き出す 明日は僕らで描こう 涙に暮れたとしても塗り変えてゆく〉。涙が流れるほど悲しいということは、それほど愛しい出会いだったということ。忘れられないぬくもりが強さになることを伝えてくれる。それはファンにとって、嵐がくれた多くの喜びにそのまま置き換えられるかもしれない。

 そして1992年より、ふたりで活動を始めたKinKi Kidsは、今年堂本剛の体調不良により20年以上続けてきた年末年始のコンサートをやむなく中止するという決断をした。歌いたいのに、歌えない。聴きたいのに、聴けない。そんなやるせない気持ちを、そのままメロディにのせたかのような楽曲「会いたい、会いたい、会えない。」は、これまでも彼らに名曲を提供してきた久保田利伸によるもの。〈たとえ遠く離れてても/切れる事のないもの/信じてるよ〉。待つのも愛。信じるのが愛。静かに沸々と燃え続ける大人ならではの愛情だ。また、時としてKinKi Kidsのラブソングは、相方を大事に想う歌にも聞こえてくる。それぞれが自立しているからこそ相手を信じ続けられる関係性は、どんな間柄にも通じる“愛”そのものだからかもしれない。

■グループの“今”を切り取った応援ソング
 応援ソングを歌うのは、NEWS、関ジャニ∞、Hey! Say! JUMPの3組。今年のジャニーズは、休業や卒業など大きな岐路に立つメンバーが多かった。だからこそ彼らが歌う応援ソングは、聴き手はもちろんのこと、メンバー自らを奮い立たせるような気迫がみなぎる。人生は山あり谷あり。仲間との絆が試されている“今”だからこそ聴くことができる熱唱姿に、きっと胸が熱くなることだろう。

 9人という人数を活かした複雑なフォーメーション、そして息の合った美しい群舞が、高い評価を得ているHey! Say! JUMPは、今年8月末をもって岡本圭人が休業に入るという大きな変化があった。今夜披露するのは、その岡本も含めて歌い踊ってきた「マエヲムケ」。ジャケットを翻す腕の角度まで揃ったダンスが見どころであることから、ファンとしてはそのフォーメーションが気になるところ。岡本のポジション不在の形で踊るのか、それとも新たなバージョンをお披露目するのか。いずれにしても〈突破していきたい/出口のない期待大のプレッシャー〉と歌うとおり、次なる飛躍に向けて自ら重圧をかけていくHey! Say! JUMPの決意を感じられるステージになるはずだ。

 今年、メインボーカルの渋谷すばるが卒業するという、ターニングポイントを迎えた関ジャニ∞。披露するのは、もちろん〈始まるんじゃない 始めるんだぜ!!〉と力強く一歩を踏み出す歌「ここに」だ。“関ジャニ∞は、こうであってほしい”という願いが、ストレートに表現されたこの曲は、WANIMAが初めて他アーティストに楽曲提供したもの。〈グッとグッと涙こらえて/進むんじゃない 進めるんだぜ!!〉と高らかに歌う彼らは、また一つ強くなったという一人ひとりのたくましさ、そしてグループとしての結束力の高まりを感じさせる。世の中いろいろあるけれど、湿っぽいことも難しいことも後にして、今はただ前へ。顔で笑って、心で泣いて、まずはエイッと動き始めようぜ! と、メンバー同士、エイター同士、背中をバシッと叩いて気合を入れてくれる、そんな楽曲だ。

 そして、15周年というタイミングに、もう一度足元を固めることが求められたNEWS。リスタートの年となった彼らが歌うのは「生きろ」だ。手がけたのはもちろん、これまでも「フルスイング」「BLUE」など、数々の応援ソングを提供してきたヒロイズム。彼が紡ぐ歌詞は、NEWSの何度だって立ち上がってみせるという不屈の精神、そして4人の絆を信じてやまないもの。その期待は、そのままNEWSを見守り続けるファンの思いとリンクする。才能がありながらどこか器用になりきれない感じや、クールそうに見えて実は感情的なところなど、スタッフもファンも応援せずにはいられない人間味が、NEWSの魅力なのだろう。だからこそ〈生きろ!〉と歌い叫ぶ彼らに、「一緒に生きよう」と応えたくなるのかもしれない。

 『MUSIC STATION SUPERLIVE 2018』では、ほかにもKAT-TUNが「Ask Yourself」、Kis-My-Ft2が「君、僕。」、Sexy Zoneが「カラクリだらけのテンダネス」と、ダンスパフォーマンスも見どころとなっている。さらに、嵐は「夏疾風」と「WISH」のメドレーも披露する予定だ。いよいよ2018年も残りわずかとなってきた。今年の活動を振り返り、2019年が彼らにとってより良い年になることを祈りながら見届けたい。(文=佐藤結衣)

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