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『呪術廻戦』クールな式神使い・伏黒恵、「不平等に人を助ける」という信念

リアルサウンド

20/4/16(木) 12:51

 『週刊少年ジャンプ』2020年20号の『呪術廻戦』第103話では、前回に引き続き、呪術師たちと呪霊・呪詛師たちとの総力戦となる“渋谷事変”が繰り広げられている。

参考:『呪術廻戦』心優しきヒーロー、虎杖悠仁の葛藤 「正しい死」の答えは見つかるのか?

 主人公の虎杖悠仁やその相棒的ポジションである伏黒恵の担任で最強の呪術師・五条悟が、夏油傑により特級呪具の獄門疆に封印されたため、呪術師たちにとって彼を解放することが急務となっている。そんな渋谷事変にて、カギとなるキャラクターの伏黒恵について解説したい。

 伏黒恵は、東京都立呪術高等専門学校(以下、高専)の1年生で虎杖悠仁や釘崎野薔薇の同級生。恵は呪術御三家で禪院家の血筋を継ぐ。1年生ながら2級呪術師であり、五条悟は実力もポテンシャルも宿儺を受肉した悠仁と遜色ないとしている。

 術式は、禪院家相伝「十種影法術」。両手で動物の影絵を作り、式神を呼び寄せる。式神には、呪いを嗅ぎつけたり標的に向けて攻撃したりする玉犬、空中からの攻撃に向いた鵺、重量を利用して踏みつけたり長い鼻からの水圧で押し切ったりする満象などがいる。それらの式神を戦況に応じて使い分けるのだ。

 恵は式神をもちいた遠距離戦を得意とするが、近接戦でも上手く立ち回れる。領域展開は「嵌合暗翳庭」。洞窟に囲われた沼に複数の式神を呼び寄せて、相手に確実に攻撃を当てる。領域全体に影が広がっているためか、両手を使わずして式神を使いつつ近接格闘も可能になる。

 性格はクールで無愛想かつ生真面目。だが、中学時代はヤンキーで喧嘩に明け暮れていた。しかし、父親の再婚相手の娘で姉の津美紀が呪われて寝たきりになった経緯から、恵は呪術師に専念する。恵は貧相な想像力と感受性で威張りくさる悪人を嫌っていたが、同時にそんな悪人さえ許す善人も嫌っていた。しかし、恵のその独善的とも言える考え方をも肯定する善人だった津美紀のことは信頼していた。

 津美紀が呪われて以降、「不平等な現実のみが平等に与えられている」「少しでも多くの善人が平等を享受できるように、善人を優先して不平等に人を助ける」という信念から、呪術師として任務を遂行する。「自分の知ってる人には正しく死んでほしい」との信念を持つ虎杖悠仁とは、また異なる線引きでの正義感を持った人物であるといえよう。その信念から、恵は呪霊・呪詛師の退治で今後どのような決断を下していくのか。また、「正しい死」にこだわる悠仁と対立する時が来るのだろうか。

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