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『絶対零度』森永悠希の熱演に涙せずにはいられない ドラマ初出演の粗品も物語のキーパーソンに

リアルサウンド

20/2/11(火) 6:00

 沢村一樹が主演を務める『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)が、2月10日に第6話を迎えた。

参考:【場面写真】頼れる“兄”としての存在感を放つ横山裕

 第1話の井沢(沢村一樹)から、山内(横山裕)、小田切(本田翼)、香坂(水野美紀)、加賀美(柄本明)と順に巡ってきた主要キャストのメイン回は、第6話で吉岡(森永悠希)にスポットが当たる。

 吉岡は新人研修でミハンに配属されてきたキャリア警察官。しかし、ミハンの捜査から外れたいと吉岡は言い出す。「気持ちが続かないんですよ!」「僕は人の命を救うために人生懸けられません」。ミハンメンバーに理由を告げた吉岡は、潜入捜査の途中で本当にミハンを後にしてしまう。

 「とにかく休みが欲しいんです」とも話していた吉岡がミハンの捜査を外れたかった本当の理由は、神経芽腫の病気になり、下半身の神経が麻痺した弟(高村佳偉人)のそばに少しでも一緒にいるため。入退院の繰り返しでろくに学校も行けてない弟は、容体が悪化してもう長くないかもしれない。吉岡がしてやれることは、最期の瞬間まで大丈夫だと嘘をついてやること。天才子役だった過去を持つ吉岡が「演じるの得意なんで」と山内に強がるその言葉が切なく響く。

 吉岡が犬猿の仲である小田切と協力して懸命に捜査する姿も印象的だが、特筆すべきは弟の本音を吉岡が盗み聞きする場面。お見舞いに訪れた山内に弟は、『刑事コロンボ』が好きで刑事を夢見ていた自分の代わりに夢を叶えてくれたと話す。「警察官の仕事にやりがいを感じ始めてるんじゃないかな」「僕のこと『大丈夫だ、大丈夫だ』って言ってるけど、兄ちゃん嘘が下手なんだよな。僕はもう長くないと思うんです」。弟に吉岡の演技はまんまとバレてしまっていたのだ。山内は「あいつはすごいよ。俺たちのチームには欠かせない存在だよ」と兄をかっこいい“コロンボ警部補”として話す。

 病室の外で号泣する吉岡。その涙の真意は、自分がもう長くないことを悟りながらも、「兄ちゃんのことよろしくお願いします」と兄のことを思っていたから。互いに優しい嘘をついていた兄弟。山内に肩を抱かれる吉岡は、素の表情でいつまでも泣きじゃくっていた。

 また、メイン回となる人物は、未来軸でも登場するのが毎回のパターンとなってきている。右肩を怪我した門田(粗品)がトンネルを疾走し、その先に待っているのが吉岡。2人は同期でライバルであり、特に門田が吉岡を見下している。吉岡を見るや否や、門田は拳を振りかざし、殴りかかろうとするところで場面は真っ暗に。門田は“井沢潰し”による曽根崎(浜田学)からの圧力に酷く焦りを覚えており、結果、捜査途中に犯人に殴打されるという失態を犯している。暴走気味の門田もまた物語のキーパーソンとなった。

 さらに、恋仲であった篠田(高杉真宙)が小田切に思いを告げる。「僕と付き合ってくれませんか」という告白に満面の笑みを浮かべる小田切。しかし、2人の幸せは長くは続くことはなく、撮影した小田切の写真に必ず怪しい男の姿があることに気づいた篠田は、未来で腹部から大量の血を流し倒れているところを小田切に発見される。篠田が電話越しに小田切に伝えたかったこととは何だったのか。

 物語が折り返しを過ぎ、気になるのは未来と過去を行き来しながら、謎だけがひたすら増えていっているということ。“X DAY”とされる東京サミットへのカウントダウンも、第6話で「34日」となり、最終回は確実に近づいてきている。香坂の死、小田切の依願退職など、すでに明かされている未来に、今の時間軸がどのようにして重なっていくのか。その瞬間は刻一刻と迫っている。(渡辺彰浩)

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