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舞台「蟻地獄」板倉俊之&キャストが意気込み語る、主演の高橋祐理「理想像に近づきたい」

ナタリー

左から板倉俊之、山口大地、高橋祐理、向井葉月、天野浩成。

6月4日に初日を迎える舞台「蟻地獄」の製作発表記者会見が行われた。

会見には原作・脚本・演出を手がけるインパルス・板倉俊之と、出演者の高橋祐理、山口大地、天野浩成、向井葉月が登壇。キャストは役の扮装姿で登場した。

本作は板倉が2012年に発表した小説の舞台版。上演への意気込みを聞かれた板倉は、「今日はちょっと鼻の中に息をするとフラフラッと何かが揺れる感覚があるんですけど、その感覚に邪魔されつつもがんばっていきたいと思います」と挨拶をし、舞台化については「成功させたいと思っております。どういう演出家として接していこうか、まだちょっとスタンスが定まっていないんですよ。敵対関係を作っていくのか、それとも仲良くやろうよ、というパターンでいくのか、これは稽古始まる前に決めないといけないですけどね」と悩むような表情で語った。

また、主人公・二村孝次郎を演じる高橋は、本作が昨年に上演を予定されていたことに触れ、「1度中止になってしまってすごく悔しい思いをしたぶん、とても気合いが入っております。板倉さんの理想像に少しでも近づけるように日々の稽古に励みたい」と思いを述べた。一方、カシワギ役の山口は、「板倉さんから『カシワギが大好きなんですよ』と言われて、これはちょっと気合いを入れて、お客さんを納得させるのはもちろんなんですけど、最初に板倉さんを稽古で納得させないとな、と思っております」を背筋を伸ばした。

宮内役の天野は「中止になってしまってから1年以上僕の中にこの宮内という役があるので、今やっと皆様の前に宮内として立てているなという喜びと、このまま最後まで素敵な舞台を届けたいなという思いが強くあります」と言い、「小説もマンガもすごく面白くて、これが舞台になったら面白くなかったね、と言われるのは悔しいですし、舞台には舞台の面白さがあって楽しかったね、と言っていただけるようにやっていきたいと思います」と言葉に力を込める。

また、マフユ役の向井は「キャストの皆さんと仲良くできたらいいなと思っています」とコメント。司会者が本作での長ゼリフについて話題を振ると、「私も長ゼリフはあるんですけど、大丈夫だと思います」と自信をのぞかせる。それに対して板倉は「すごい心強い、すごいじゃん、さすが葉月」とかわいらしい口調で答え、にっこり。高橋と山口はその様子に困惑の表情を浮かべ、会場は笑いと不思議な空気に包まれた。

板倉は本作の見どころを「サスペンス、ミステリー、バイオレンス、いろんな要素が入っていて、頭から終わりまでぎゅうぎゅう詰め」と発言。加えて「ここが見どころ、という感じじゃないんですが、ただのバイオレンスものじゃなく、頭脳戦やどんでん返し的な要素も入っているところですかね。小説とかマンガにもなってますけど、役者さんたちの演技とか声とかで、舞台版ならではの良さが出てくれると思っています」と期待を述べた。劇中の“笑い”については「みんなでズコー!みたいな、コントみたいな笑いはないです。ほっこりというか、ちょっとクスッとできるようなシーンは原作にも入ってるんで、そこは生かすつもり」と演出プランを語った。

最後に高橋が「このような形で上演できるということで、素敵なキャストの皆さんと、そして板倉さんと一緒に最高のエンタテインメントを作れるようにがんばります。このご時世に劇場に直接来てくださるということは、かなり覚悟のいる決断だと思いますので、お客様1人ひとりに感謝の気持ちを込めて芝居をしたいなと思います。ぜひ応援のほどよろしくお願いします」とメッセージを送り、会見を締めくくった。公演は6月4日から10日まで、東京・よみうり大手町ホールにて。

「蟻地獄」

2021年6月4日(金)~10日(木)
東京都 よみうり大手町ホール

原作:板倉俊之「蟻地獄」(単行本:リトルモア / 文庫本:新潮社)
脚本・演出:板倉俊之
出演:高橋祐理、天野浩成、向井葉月(乃木坂46)、古賀瑠、向清太朗、佐藤恵一、安川里奈、中野裕斗、三木美加子 / 近藤廉、迫英雄 / 山口大地
アンサンブル:ヒラノショウダイ、富山バラハス、古家由依

※高橋祐理の「高」ははしご高、「祐」は旧字体が正式表記。

(c)板倉俊之 / SET

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