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日向坂46 小坂菜緒と佐々木美玲、存在感を放つ表現力ーー“二人のエース”が全うする役割

リアルサウンド

19/10/24(木) 7:00

 9月26日にさいたまスーパーアリーナで行われた『日向坂46 3rdシングル発売記念ワンマンライブ』(以下、SSA公演)から早くも1カ月が過ぎようとしている。改めて振り返ると、小坂菜緒と佐々木美玲がそれぞれのセンター楽曲で存在感を放ち、素晴らしいパフォーマンスを見せていた。彼女たちの存在は、3rdシングル曲「こんなに好きになっちゃっていいの?」のパフォーマンスにも大きく影響を与えているといえるだろう。そこで本稿では、それぞれのセンターの魅力について考察してみたい。

(関連:【ライブ写真】切ない表情を浮かべる小坂菜緒

 SSA公演は、日向坂とけやき坂46時代の代表曲がバランス良く並んだセットリストだった。まず驚かされたのが佐々木美玲のパフォーマンスだ。けやき坂時代の多くの楽曲でセンターを務めていた佐々木美玲。特に「期待していない自分」での佇まいには、圧倒的な主人公感を感じた。たとえば、中央のステージでみんなが踊っている間に美玲はステージの真ん中で1人佇むという演出。ステージ映えするシルエットの美しさは、彼女の周りだけ静寂感が漂うような神々しさすら感じさせる。そして1人全速力で走り出し日向坂メンバーを引き連れる姿は、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」、もしくはジャンヌ・ダルクかのようだ。欅坂46の平手友梨奈とはまた違った憑依型ともいえるだろう。単なる新曲お披露目会で終わらないこうしたパフォーマンスは、観客をエモーショナルで深みのある世界へ誘った。

 そんな佐々木美玲が初めてグループのセンターに立ったのは、欅坂に代わり急遽決まった『けやき坂46日本武道館3Days公演』で披露された「イマニミテイロ」。その後、けやき坂46初の単独アルバム『走り出す瞬間』のリード曲「期待していない自分」など数多くの楽曲でセンターを務め、絶対的なエースに。結成当初は“長濱ねるの仲間たち”だったけやき坂メンバーが、一つのグループとして欅坂から独り立ちしていく。その一番大事なタイミングでの“けやき坂の象徴”として抜擢されたのが佐々木美玲だったのだ。

 日向坂46改名以降は一歩引いたような印象を受けるものの、決してエースという刀が錆びたわけではない。「センターを経験したからか、二期生が入ったからか分からないんですけど、今まであまり周りを意識できてなかったんですけど、ちょっとは意識できるようなったんじゃないかなと、大きく見れるようになりました。グループのことを考えたりとか、そこは変わったなって思いました」(日向坂46 『けやき坂46ストーリー~ひなたのほうへ~「佐々木美玲」』)と語っているように、彼女はグループにとって何がベストなのかを常に考えている。その結果、彼女の表現力はけやき時代に比べ格段に上がったように思う。SSA公演で、彼女のパフォーマンス能力に驚いた人も多かったはずだ。

 一方日向坂46では、小坂が3作連続でセンターを担当。彼女の良さは、クールビューティーなようで実は熱い部分もあるところだ。3rdシングル曲のセンターに決まった際には、「与えられたポジションを全うするのが、今の私にできること」「これから、様々な意見が出てくる事は私も承知しております。だけど、また頑張らせてください」「おひさまの皆様と一緒に最高の作品を作りたいです」(参照:https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/30734?ima=0000&cd=member)とコメントしており、責任感とプライドが感じられる。そして、それを有言実行するかのごとく、演技力と表情の力強さで楽曲の世界観を表現。SSA公演でのパフォーマンスでも、小坂は堂々とした佇まいを見せ、グループを背負って牽引していることがうかがえた。

 圧倒的な存在感を放つ佐々木美玲と、それに負けじと急成長を遂げた小坂。両者のセンター楽曲が披露された同ライブは、けやき坂のストーリーと日向坂のストーリーがクロスオーバーしたかのようでもあり感慨深いものがあった。

 「こんなに好きになっちゃっていいの?」では、センター・小坂の後方に、佐々木美玲が配置されておりセンターをしっかり支えている。このフォーメーションは、佐々木美玲のパフォーマンスに信頼を置いているからこそのものだろう。同曲における日向坂のパフォーマンスがとりわけ目を引くのは、二人のエースがそれぞれの役割を全うしていることも大きく影響しているはずだ。(本 手)

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