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欅坂46、2019年は集大成となる重要な1年に? めまぐるしく変化した激動の2018年を振り返る

リアルサウンド

19/1/3(木) 10:00

 2018年、欅坂46(以下、漢字欅)は、絶対的センターである平手友梨奈の戦線離脱から始まり、今泉佑唯、志田愛佳、米谷奈々未の卒業と原田葵の休業、そして9人の二期生の加入という、まさに激動の1年だった。そんなグループの状況がめまぐるしく変化していく中で、メンバー各々に漢字欅としての自覚が芽生え、大いなる成長を遂げた印象だ。そこで今回は、2018年の漢字欅を振り返りながら、2019年の展望を考察してみたい。

(関連:欅坂46、21人体制は何が特別だったのか “21人の未完成”だからこそ生まれたグループの魅力

 2017年大晦日の『第68回NHK紅白歌合戦』(以下、『紅白』)で、鬼気迫る圧巻のパフォーマンスで「不協和音」を披露するも、3人が倒れるという事態となった漢字欅。その余韻が残る中、『紅白』での平手の負傷により、1月30日から2月1日まで3日間予定されていた日本武道館公演を、けやき坂46(以下、ひらがなけやき)に託すという苦渋の決断を下すことに。2018年は波乱の幕開けとなった。

 絶対的センターとは言え、一人の欠場でライブ自体が中止になるという、常に懸念されてきた漢字欅の問題がついに爆発。小林由依はブログで「出来ることならやりたかったけど、私たちの力不足が招いた結果だとも思っています」と綴り、菅井友香も「色々なことが重なり合って物事は起きていて、様々なことを踏まえた上での苦渋の選択、決断です。メンバーにも21通りそれぞれの思いや考え方があるはず」とブログに書いている。ただこの出来事により、メンバー各々が改めて漢字欅のことを真剣に考え、グループを守っていくという意識改革へと繋がるターニングポイントとなった。

 3月7日に6thシングル『ガラスを割れ!』をリリースするも、平手はスケジュールの関係でグループ活動から距離を置く状態に。今泉佑唯と小林由依のゆいちゃんずがWセンターとなり、20人でのプロモーションがスタートした。そんな中、4月6日から8日の3日間に漢字欅単独での『欅坂46 2nd YEAR ANNIVERSARY LIVE』を決行。楽曲によりセンターが代わるシステムで、この難局を見事に乗り越えていく。

 各々が成長した7月に平手が復帰し、エースの凱旋で完全体となった漢字欅は、『欅共和国 2018』、7thシングル『アンビバレント』のリリースと順調に歩みを進めた。そんな中、『欅坂46 夏の全国アリーナツアー2018』ではグループの成長の証とも言える出来事が起こる。最終日に平手がステージから落下し一時不在となるも、「二人セゾン」で小池美波が平手に代わり、アドリブでセンターに立って踊り出したのだ。成長して強くなった姿を言葉ではなく、パフォーマンスで示した。この日の最後には、病院から戻ってきた平手がメンバーに笑顔で迎え入れられるという劇的なエンディングを迎えている。今まで平手に支えられてきたグループが、今度はみんなで平手を支えるという、本当の意味で漢字欅を守るためにメンバー全員が一致団結した瞬間だった。

 『B.L.T. 2018年2月号』のインタビューで、菅井はこの1年を振り返り「団結力が強まったと思います。『1人1人が欅坂46なんだ』って自覚を持って取り込めるようになった」と答えている。ただこの自覚が芽生えたことにより、結果的に自分は違うと思ったメンバーの卒業へと拍車をかけたのも事実だろう。

 そして最大の変化は、坂道合同オーディションによる二期生の加入。当初は戸惑いがあったものの、今年一年で変化を受け入れられるようになってきた漢字欅のメンバーなだけに、早くも良好な関係性を築いている。一期生と二期生が、考える間もなく合流したこともまた功を奏したのだろう。今のところ一期生の空いたポジションに二期生選抜がフォローに入るというシステムがうまく機能しているが、次のシングルで二期生の扱いが変わる可能性も少なくない。そこで鍵となるのが、昨年末に一気にブレイクした鈴本美愉だ。実力派揃いの二期生と切磋琢磨していく中で、鈴本がどう二期生を牽引していくかが、漢字欅にとって今年一年の大きなポイントになるように思う。そして昨年末は『紅白』と『第60回輝く!日本レコード大賞』(TBS系)という大舞台でセンターを務めた小林が、今年は漢字欅の顔となるのか、その動向も気になるところだ。

 昨年最後の『欅って、書けない?』(テレビ東京系)で齋藤冬優花が「(漢字欅メンバーが)いろんな方向に花咲いた。専属モデルになった子とか、漢字で舞台に初めて立った子とか、個人もいろんなところに行った年」と評したように、各々の特色を活かした個人での活動が活発になった年でもある。なかでも、『JJ』の専属モデルとなり、三坂道が初共演を果たした舞台『ザンビ』にも出演した土生瑞穂の急成長ぶりは目を見張るものがあった。一昨年、「風に吹かれても」で初めてフロントメンバーに抜擢されプレッシャーで涙を流していた土生が、今や堂々と音楽番組で「アンビバレント」のセンターを務めるまでに。今年はバラエティやドラマなどでの活躍にも期待したい。

 そして『B.L.T. 2018年2月号』で「この1年で大人になった人は?」という質問に一番名前が上ったのが上村莉菜だ。ネガティブな発言が多い印象だった彼女だが、今年はポジティブになったと菅井や守屋茜が言及している。それに対して上村は「いい意味で動じなくなった」とコメント。確実にアイドルとして強くなっていると言っていいだろう。昨年末の『けやかけ』で、「来年は頑張ったっていうモノが出てくるように、自分の中で“これだ!”って言えるモノが出来るといいな」と前向きな姿勢を見せていた上村。間違いなく、今年期待したいメンバーの一人だ。

 2018年の漢字欅は、デビューから守り通してきた21人の絆が終焉を迎え、一つの区切りとなった。21人の写真集が発表されたこともあり、漢字欅の第1章が幕を閉じた雰囲気も漂っているが、物語の起承転結で言えば“転”となる年だったように思う。2019年は本格的に二期生が活動に加わり、新生漢字欅となって、一つの物語が完“結”を迎える。漢字欅の本当の意味での集大成が見られる重要な年になるのではないだろうか。(文=本 手)

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