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峯田和伸×橋本マナミ、“地元”公開の喜びを語る 『越年 Lovers』先行公開記念舞台挨拶

ぴあ

20/12/21(月) 11:55

橋本マナミ、峯田和伸 (c)2020映画「越年」パートナーズ

映画『越年 Lovers』先行公開記念舞台挨拶が仙台と山形で行われ、峯田和伸と橋本マナミが登壇した。

本作は、岡本かの子の同名小説を映画化した人間ドラマ。雪に包まれた日本の山形、台湾の首都・台北と彰化県の海辺の町、マレーシア・クアラルンプールの3つの地を舞台に、登場人物たちの恋模様が紡がれる。台湾の女性映画監督グオ・チェンディ(郭珍弟)が脚本・監督を務めた。

監督が山形の雪と桜にインスパイアされ撮影が決まったという日本パートでは、久しぶりに帰郷する主人公・寛一を同県山辺町出身の峯田が演じる。寛一の幼なじみで初恋相手の碧を演じるのは、山形市出身の橋本マナミ。美しい山形の雪景色の中で数10年ぶりに再会する寛一と碧の物語のほか、本作では台湾とマレーシアも舞台となり、それぞれの街で素直になれない恋心たちが描かれる。なお、台湾パートには、“ピピ”の愛称で日本でも活躍するヤオ・アイニンが出演する。

山形と仙台での先行公開の初日を迎えたことについて、峯田は、「撮り終わっていたこの映画が、いつ公開されるのかなというのはありましたが、ようやく公開にこぎつけられて、日の目を見ることができてうれしいです。そしてお客さんの前に立てて、うれしく思っています」と駆け付けた観客に声をかけた。また、橋本は「生まれ育った東北を皮切りに、公開できたというのがうれしいです。これから全国に公開していくので、盛り上げていってもらいたいです」とコメント。

地元山形で撮影された本作について、出演オファーが届いた際の感想とお互いの印象ついて聞かれると、橋本は「峯田さんが出るかもしれないという段階でお話をいただいて、峯田さんは俳優さんとしても魅力的な方なので、ご一緒できたらうれしいなという気持ちと、いつもすごく自然な感じで演じられるので、自分がなじめるかどうか、最初は怖さも感じました。撮影現場で初対面だったんですが、同じ故郷だからか、いとこみたいな感じで、空気感がよかったですよね」と峯田の演技の印象と、現場での出会いを振り返った。一方、峯田は、「マネージャーから、山形が舞台の作品で外国の監督の作品ですと言われて企画書を見たら、橋本マナミさんが出る予定と書いてありました。その瞬間、やるでしょ、やりたいですね、とマネージャーとがっちり握手しました」と語り、笑いを誘った。また「山形が舞台で、山形の人の役は演じたことがなくて、橋本さんも山形出身だし、小さい頃からしゃべっている山形言葉で演技ができたらおもしろいだろうなと思いました」と振り返った。

この作品について峯田は「アトラクションのような勢いのある作品ではないですが、身近な人たちが出てくるホッとできるような作品です」と紹介。「生まれ育った山形の街の中で演技ができることが、自然な感じで演じられそうで嬉しかったです。これが25才でのオファーだったら、照れくささがあったかもしれませんが、今はそれが幸せで楽しみでした。完成した作品でも山形が綺麗だし、参加できてよかったです」と振り返った。本作には峯田、橋本をはじめとするプロの俳優陣のほかに、地元から演技経験のない方たちもセリフのある役どころで出演しており、ドキュメンタリー出身のグオ・チェンディ監督ならではのリアリティのあるテイストも。地元キャストとの共演について聞かれると「監督がドキュメンタリー畑の人だからというのもあると思いますが、子供たちとか、犬とか、風景と一緒で素朴な感じが作品の色味と合っていて、いいなと思いました」と語った。

年末から年始にかけての恋愛模様が描かれる本作にちなみ、クリスマスの恋愛の思い出について問われると、峯田は「クリスマスは毎年ライブをやっていて、恋人と過ごすことはなく、ライブで毎年裸でケーキに飛び込むので、家に帰ってケーキの匂いを落としてから、またケーキを食べる」というエピソードを語ると「恋人と過ごすことないんですか!?寂しいですね……」と橋本が突っ込みを入れた。一方、橋本はクリスマスの恋愛エピソードについて、「今の夫と会ったのが2017年のクリスマスなんです」と明かし、今年の出産に繋がるハッピーエピソードを披露した。

峯田演じる寛一と橋本演じる碧が久しぶりに再会を果たしてこたつで雑煮を食べるシーンも見どころだと語る橋本は、「20回ぐらいリテイクをやって、最後の頃にはお餅も小さくなって、最後はなにもないお湯みたいになってしまって。でも完成版で採用されていたのは最初のころのシーンでした」と笑いを誘った。また「峯田さんが演じる寛一がかわいいです。小動物みたいにお雑煮を食べていたんですよ。その表情が面白くて、笑いそうになりました。リスみたいで。目がきょろきょろ動いて、もぐもぐ、もぐもぐみたいな」と撮影を振り返る橋本の言葉に、峯田が照れて身もだえる一幕も。さらに 「一晩車の中で過ごした寛一を車から引きずりだすシーンで、ほぼアドリブに近いシーンだったんですが峯田さんがすごく重たくて、笑いをこらえながらやっていて、必死でした」と語り、会場の笑いを誘った。

最後に峯田は「山形しか知らなかった自分が洋画を観て、主人公たちの後ろに映っている街並みを見てロンドンってこんな感じなんだと感じたり、こういう街に行ってみたいなと思ったり感動してきたのが、映画を好きになる理由でもありました。この映画は、台北の街並みから始まって、山形の雪景色が出てきて、風が強い街やマレーシアの街並みも綺麗です。今は実際に外国への旅行は難しいけれど、この映画でそういう気分になってくれたらいいなと思います。楽しんで帰ってください」と呼びかけた。

『越年 Lovers』
山形・仙台で先行公開中
2021年1月15日(金)より新宿バルト9ほか全国公開

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