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TOKIO 長瀬智也は木村拓哉から影響を受けていた? ラジオで語られた二人の熱い思い出トーク

リアルサウンド

19/2/27(水) 6:00

 木村拓哉がパーソナリティを務めるラジオ『木村拓哉 Flow supported by GYAO!』(TOKYO FM)。2月はマンスリーゲストにTOKIO長瀬智也を迎え、懐かしのジャニーズ合宿所での思い出や、俳優論、ラジオ論、そして音楽に対する熱い思いが語られた。

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 木村と長瀬は、デビュー年でいえば3年、年齢では6歳差の先輩後輩にあたる。しかし、長瀬にとって木村は「僕が、この世界に入る前から、ちょうど『SMAP学園』とかの時代だったんですよね。だから、本当に雲の上の先輩というか、話せるような立場関係じゃないっていう、一方的に憧れるような存在だった」という。

 そんなふたりが親交を深めたのは、当時原宿にあったというジャニーズの合宿所。木村が思い出話として「上下スウェットで必ず耳かきしながら現れる(城島)茂くんのイメージがすごく強い」「ブルーのボディの、なかなかチューニングが狂わないギターを常にチャカチャカチャカチャカ弾いてましたね」と持ち出すと、長瀬も思わず吹き出しながら「そうそうそう! 謎のメーカーのギター弾いてましたよね(笑)」と懐かしむ。

 「なかなか見ないブルーでしたね」(長瀬)、「ヘッドもないのよ」(木村)と徐々に鮮明になっていく風景がリスナーの脳内にも広がっていく。ヘッドのないギターと聞いて長瀬は「あー、スタインバーガーも使ってましたね! あのモト冬樹さんが使ってるやつ!!」というものだから、思い出の中の若き城島が一気に貫禄を増す形に。これには木村も「アハハハ」と大笑い。

 さらに「そのぐらいのときに僕も合宿所にいたんで、木村くんとかにGuns N’ Rosesとか、Skid Rowとか、カッコいいバンドをとにかく教えてもらうっていう。そういう思い出が僕はありますよ」と無邪気に語る長瀬に、木村は「カッコわりぃ~! エピソード的にカッコりぃ~! あの合宿所の中で、“智也。Guns、カッコいいよ”とか言ってる俺、ダッセぇ(笑)」と、思わずのけぞる。

 だが、長瀬にとっては「僕の数少ない、カッコいいことを教えてくれる先輩だった」と話し、「バンドを教えてもらって、どこか僕にとっても、TOKIOとしても、すごく力になったような気がするんで。ありがたいなって思います」と、木村の存在が、音楽活動そのものに影響を与えるものだったと振り返る。

 その後も、SMAPとTOKIOは積極的に共演することはなかったが、長瀬は毎年『NHK紅白歌合戦』で、必ずSMAPの楽屋に挨拶に行くという決まりをつくるなど、木村を慕い続けてきた。また、「プライベートで木村くんはすごく気にしてくださった」と話し、長瀬が釣りに目覚めたルーツも木村だったこと、逆に木村にとっては長瀬がバイクのアドバイザーでもあることなど、趣味の面でも共通するものが多かったことが明かされる。

 長瀬は木村の持つブレない軸に憧れ、木村は長瀬のまっすぐな好奇心とマニアックなほどに突き詰めていく探究心に惚れ込み、お互いの異なる個性にリスペクトしていることが伝わってくるふたりの会話。これまでテレビやラジオでも、なかなかじっくりと話す機会がなかったこともあり、トークは静かに熱を帯びていく。

 一時期、話題になった、木村が“何を演じてもキムタク”と評されることに言及したことも、長瀬は「木村くんは昔から木村拓哉というスタイルでやってきて、それを貫き通すことが、どれだけ大切かわからない人が、そういうふうに言うんだろうなって思ってて。なんでもその人になるのは当たり前じゃないですか、だってその人の脳みそのフィルターを通してるわけだから。当たり前のことをなんでみんな言うんだろうな、って心の中でずっと思ってた」と、ストレートに意見を述べる。

 さらに「やっぱり、いちばん最初に背中を見たのは木村くんだったので、どこか木村くんみたいなお芝居ができないかなって思ってた。そういう後輩たくさんいたと思います。でも、これは木村拓哉を追いかけても、木村拓哉を抜けないなってどこかで思うんですよ。だから、自分にしかできない道を見つけるっていう」と、木村がジャニーズに与えた影響の大きさを改めて強調していく。

 木村が教えてくれたカッコいいを吸収し、自分なりのスタイルを追求していった長瀬。そんな彼がたどりついたのは、「ちょっとダサいんだけど、そこにグッとくるものがある」というものだった。そして、音楽に対する美学をすべて注ぎ込めた“人生の1曲”に、TOKIOとしては最新曲となる2017年8月リリースの「クモ」を挙げた。

 長瀬が「大した音じゃないし、弾いてることもそんなに難しいものじゃないんですけど、ドラマとかけ合わせたりとか、ひとりになってきいたときにどこかグッととくるというか。自分の人生のなかで一番いいものが作れたといえる楽曲なんじゃないかなって」と話すと、木村は「職人さんが作ってきた、一番新しいものってことだね」と受け止める。

 常にいいものを生み出そうと取り組む職人にとって、最高傑作は最新作。長瀬の無骨なくらいまっすぐなものづくりへの姿勢を「職人」と称したのは、木村の中にあるブレない魂の部分と共鳴するところがあったからだろう。現在、TOKIOの音楽活動は休止状態だが、それでも木村は「たぶんこれは今後も続けていくことになるだろうし」と寄り添い、長瀬も「そうですね」と深くうなずく。もしかしたら、またいつの日か長瀬の最高傑作が更新されるかもしれない、と楽しみになってくる。

 さらに、「木村くんは木村くんの個性を貫いて、僕自身も個性を貫いてきて、そういうものが一緒になったときに、おもしろいケミストリーを起こしたりするじゃないですか。僕の勝手な願望ですが、お芝居での共演っていうのは、どこか勝手に思い描いている部分っていうのは正直ありましたね」という長瀬に、木村は「これは、これを機に、実現させましょう。僕、口だけっていうのは一番イヤな人間なので。有言実行させていただきたいと思います」と力強く約束した。ふたりの共演が叶う日も、そう遠くはないかもしれない。(文=佐藤結衣)

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