和田唱「一人宇宙旅行 ~アイ ココロ 経由編~」
19/11/22(金)
トライセラトップスの和田唱は、昨年からソロ活動を本格化。アルバム『地球 東京 僕の部屋』を発表して、そのソングライターとしての才能の全貌を明らかにした。バンドとは趣きの異なる楽曲群は、ロックはもちろん、ダンス・ミュージックやスタンダードなど、和田が幼い頃から聴いてきた豊かな音楽が土壌となって、オリジナリティの高いポップスとして開花している。
またこのアルバムを掲げたライブは、ルーパー(自分の弾いたフレーズをループ再生する装置)を駆使してたったひとりで行なわれ、一人とは思えないサウンド・クオリティで衝撃を与えた。音楽番組『関ジャム完全燃SHOW』でその一部が紹介されたが、ここでも大きな反響を呼んだ。
そのスタイルでのライブが、今年も行なわれる。「一人宇宙旅行~アイ ココロ 経由編~」と題されたツアーは、さらにクオリティが増しているに違いない。ギタリストとしてはもちろん、ボーカリストとしても天才の呼び声をほしいままにしている和田だが、ルーパーによる“一人コーラス”は圧巻。さすがにビーチボーイズ・ファンを自認するだけのことはある。またギターのボディを叩いて繰り出す“ドラム”は、グルーヴ感が抜群だ。
天才が、自分の頭の中で鳴っている音楽を一人で再現するライブは、まさに“一人宇宙旅行”だ。最近はルーパーを使ってライブをするアーティストが増えているが、和田はその第一人者だと断言したい。
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