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富司純子、シム・ウンギョン、鈴木京香が“家族”の日々を懐かしむ「椿の庭」初日

ナタリー

21/4/9(金) 16:54

「椿の庭」舞台挨拶にて、左から上田義彦、シム・ウンギョン、富司純子、鈴木京香。

「椿の庭」の舞台挨拶が本日4月9日、東京・シネスイッチ銀座で行われ、キャストの富司純子、シム・ウンギョン、鈴木京香、監督の上田義彦が登壇した。

椿が咲き誇る家に住む絹子と孫娘の渚、そして家を訪れる者たちの1年を映し出す本作。新型コロナウイルスの影響を受けて公開延期となり、本日封切りを迎えた。富司は「コロナ禍の中、こんなにたくさんの方に観ていただき感激です。本当に幸せです」と深く感謝する。「私にとってこれが最後の宝物になるんじゃないかと思うぐらい、うれしい映画でした」と続け、来場者から大きな拍手を受けた。

シムにとって「新聞記者」「ブルーアワーにぶっ飛ばす」より先に撮影が行われた本作は、初めて経験した日本映画の現場。「渚は私そのもの。彼女とともに今まで成長してきたんじゃないかなと思います」と語るシムは、「日本語のセリフもあり、どう演じればいいか悩みましたが、自分の中では珍しく演技プランがなく、ドキュメンタリーなのか芝居なのか、あいまいなところを見せられたらと意識しました。現場に入り、その日に撮るシーンを感じたままに演じました」と明かす。

渚の叔母・陶子を演じた鈴木は、昔から富司に憧れていたことを告白。「理想の女性像がますます高いイメージになってしまいました。富司さんのように時間を重ねていけたらいいなと思いますが、あまりに理想的すぎて……」と共演の感想を述べ、「憧れの女優ナンバーワンの座が塗り替えられました」と笑顔に。シムに対しても「ウンギョンちゃんは、新しい世界に1人飛び込んで来る渚と姿が重なり、切ないくらいにきれいでした」と声を掛ける。撮影の日々を懐かしむ鈴木とシムに、富司も「1年を通じて撮っていただいたのに、あっという間に終わってしまいました。本当の家族のようで楽しかったです。この作品に、そして監督に出会えたことを感謝いたします」と同調した。

写真家として活躍する上田は、初監督を務めた本作への思いを口にする。「いわゆる“日常”とは、見慣れたなんでもない時間というふうに捉えがちですが、そこにじっと目を凝らすと真実が見えてくる。そう信じて撮影しました。無常の時間をゆっくり1つひとつ紡ぎ出して、それを丁寧につないでいく。そんな映画がずっと撮りたいと思っていたので、やっと実現できました。このコロナ禍で観ていただけたことは一生忘れられないと思います」と真摯に語った。

「椿の庭」は全国で順次公開。

(c)2020 “The garden of Camellia” Film Partners

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