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土屋太鳳はなぜ“頑張り屋”の演技がハマる? 『チア☆ダン』わかば役に宿る“まっすぐな輝き”

リアルサウンド

18/9/14(金) 6:00

 金曜ドラマ『チア☆ダン』(TBS系)に、主人公・藤谷わかば役で出演中の土屋太鳳。正義感が強くて頑張り屋のわかばは、女優として情熱的に進化を続ける土屋の魅力を、最大限に引き出すハマリ役といえるだろう。

 2005年に「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」で審査員特別賞を受賞して芸能界入りした土屋は、映画『るろうに剣心』『人狼ゲーム ビーストサイド』(ともに2014年)などに出演し、2015年に放送されたNHK連続テレビ小説『まれ』を機に大ブレイク。そして、その後も土屋の快進撃は止まらない。

 2017年には『PとJK』(ヒロイン)、『兄に愛されすぎて困ってます』『トリガール!』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(すべて主演)が公開。今年も勢いは衰えず、『となりの怪物くん』では、真面目でぶっきらぼうな女子高生の心の移り変わりを繊細な表情で魅せ、また公開中の『累-かさね-』では、劣等感や嫉妬心をむき出しにした狂気の怪演で、観る者を驚かせている。

 日本女子体育大学出身ということもあり、“運動神経抜群でストイック”という印象が強い土屋。2016年『オールスター感謝祭2016秋』の「赤坂5丁目ミニマラソン」では、すべてを出し切る “全力疾走”を見せ、スタジオとお茶の間に感動の涙をもたらした。以降、出演するCMでも西武鉄道の「ちちんぶいぶい秩父」「ダイハツBOON」などでキレのあるダンスを披露するなど、身体能力の高い若手女優として圧倒的な地位を築いてきたことは、もはや周知の事実だろう。

 そんな土屋のダンス能力を全面に押し出すこととなったのが、現在放送中の『チア☆ダン』。土屋演じる藤谷わかばは、強豪チアダンス部「JETS」に憧れを抱き、福井商業高校の受験に挑むも失敗。いつしかチアダンスへの情熱も失っていたある日、東京からきた転校生・汐里(石井杏奈)に誘われ、チアダンス部「Rockets」を結成したところから物語が走り出す。

 受験失敗という挫折に始まり、仲間との亀裂や廃部の危機を乗り越え、「全米制覇」というありえない夢に向かって邁進してきたわかば。だが第9話では、全国大会を直前に控えながらケガに襲われてしまう。それまでいい子で居続けたわかばだが、努力ではどうにもならない現実や、自分を突き放すような言動をする「Rockets」メンバーに反発。そして、自分が本当に楽しいと思えること(=踊ること)に気づき、再び仲間と足並みをそろえて歩み始めた彼女の瞳は、力強く光るのだった。

 過去の土屋の発言やインタビュー記事、どれに触れても伝わってくるのは、土屋の実直さ。ブログやInstagramで綴る文章が長いことも有名で、先日放送された『A-Studio』(TBS系)では笑福亭鶴瓶に「エッセイ」だとツッコまれるほど。驚くことに、それはデビュー当時、つまりは小学生時代から変わっておらず、自分のコンプレックスや演技に対する思いなどを包み隠さずファンに伝え続けてきた。

 そんな土屋の文章を追うと、彼女の素直な人柄とともに、ひとつひとつの課題を着実にクリアしてきたこともよくわかる。悔しいと感じることもある、壁にぶつかることもある、それでも女優として、一歩ずつ歩みを進め、今の“土屋太鳳”が作り上げられたことがヒシヒシと伝わってくるのだ。

【メイキング映像】土屋太鳳が涙!『チア☆ダン』大会撮影までの10か月~彼女たちの全記録~

 日本舞踊の経験があり、ダンスを得意とする土屋でさえも、今年1月から始めたチアダンスの練習は苦労の連続だったという(参考:「土屋太鳳が涙!『チア☆ダン』大会撮影までの10か月~彼女たちの全記録~」)。それでも良い作品を作るべく、誠実にダンス技術や共演者とのチームワークを高めてきた土屋の姿は、劇中のわかばにも通じるところ。そして、“土屋らしい”まっすぐな輝きを目にした私たちは「やっぱり、土屋太鳳が好きだ」と、改めて彼女の強さや美しさに、心が奪われてしまう。

 どこまでもストイックな女優・土屋が本気で挑んだ『チア☆ダン』は、今夜いよいよ最終回。女優魂が宿る白熱の演技と光る汗に、感涙必至のラストとなるに違いない。

(nakamura omame)

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