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BOYSぴあSelection 第44回 佐野勇斗

佐野勇斗 Part2「今は1番じゃなくてもいいのかなと思うようになりました」

全2回

第2回

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男の顔は、その人の生き様を表す。特に20代前半は、男性にとってどんどん顔つきが変わる時期。ほんの短い時間のあいだに、まるで別人のように大人っぽく成長していくケースも少なくない。

佐野勇斗もこの数年の間にどんどん男の顔になっている。あどけなさは消え、愛らしい少年の面影を残しつつ、男の翳りや色気が目元から漂うように。

きっとあと何年かしたら、また今とは違った顔つきになっているはず。そんな“今しか見られない佐野勇斗”をここに閉じ込めた──。

── 『ドラゴン桜』お疲れ様でした。PART2ではさらに佐野さんについて深掘りさせてください。まずは『ドラゴン桜』の桜木のように、恩師と言える先生との思い出はありますか?

結構、先生とのつながりが深くて。もちろん連絡が途絶えちゃった先生もちょこちょこいるんですけど、幼稚園から高校まで、ほぼ全員の先生と年賀状でつながっているんですよ。

── まめですね。

母親がまめで。お世話になっているんだからこっちから出しなさい、という人なんですね。それでつながっていたというのもあるし。僕がテレビに出ているのを観て、改めて連絡が来ることもあるし。舞台とか観に来てくれたり。ちょこちょこ携帯とかでメッセージをくれたり。国語の先生は、ブログを見て、ここの日本語はおかしいと指摘をくれたりします(笑)。

── まさかの添削が(笑)。

添削が入るんですよ(笑)。

高校が芸能学校じゃなかったんで、芸能の仕事をしている生徒は歴代でも僕が初めてだったんですね。だから、入学して1ヶ月ぐらいのときに下手したら転校しなきゃいけないかもしれないって話を担任の先生からされて。でも校長先生にお願いしに行ったら、すごいいい人で、応援したいって言ってくれて。あのとき校長先生がいいって言ってくれなかったら、もしかしたら僕は今とは違う道に進んでいたかもしれないので、すごく感謝しています。

── いい先生ですね。

今はもう変わっちゃったんですけど、卒業してからも図書室に僕のポスターを貼ってくれたりして、すごい応援してくれて。中学でも僕のポスターを貼ってくれているみたいなんですけど。そういうのを聞くと、ありがたいですよね。

── 先生から言ってもらったことで覚えていることはありますか?

小学1年生のときに、担任の先生が「すごい字が綺麗だね」って褒めてくれて。それで俺は字が綺麗なんだと思って、習字を頑張るようになったし。小学校6年間、学級委員長とか生徒会をやったりしたのも、1年のときにその先生から「佐野くんはしっかりしているから学級委員長とかやった方がいいよ」と言ってもらったのがきっかけだから。なんだかんだその先生からの言葉は大きかったのかもしれないですね。

── そう考えると、自分の可能性を見つけてくれるのが先生なんでしょうね。

ああ、なるほど。そうかもしれないですね。その先生はめっちゃ厳しかったんですけど、僕にだけ厳しくなかったんですよ。その先生とはすごい仲が良くて。その先生から言われたことは今でも結構覚えているし、先生には本当に恵まれたなと思います。

1番になれないことが、自分の悩みだった

── では、『ドラゴン桜』で演じた米山のように頑張ったけど報われなかった思い出というのはありますか?

う~ん。ないかもしれない。

── おお!

こう言うと、誤解されるかもしれない(笑)器用貧乏なタイプなんです。だから逆に悩みは1番になれないこと。足の速さは2番だったし、勉強も5番ぐらいだし。すべて平均以上はできるみたいな。よく言えばオールマイティーかもしれないけど、その分、とっちらかっちゃうんですよね。趣味とかもギターを始めてみたり、サーフィンをやりたいなと思ったり、海外旅行を好きになったり。ひとつのことだけに集中するのが難しいのかもしれない。

── そもそも悔しい気持ちをあんまり引っ張らないですか?

あんまり悔しがらないかもしれないですね。ずっと悔しくて泣く気持ちがわからなかったんですよ。テレビとかで悔し泣きしている人を見たら、なんで泣いているんだろうって。悲しくて泣くのはわかるけど、悔しくて泣く理由がわからない子どもでした。

初めて悔し泣きしたのは、部活の大会で負けたとき。小6の夏の大会で。あのときは僕もみんなもすごい泣いてて、そのシーンは今でも鮮明に思い出せますね。

── 部活は何をやってたんですか?

ソフトボールです。昔からサッカーをやってて、サッカーはうまかったんですけど、なぜか野球をやりたいと目覚めちゃって。そこからすでにとっちらかってるんですけど(笑)。それで、習いごとはサッカーをしながら、部活はソフトボールという感じで。でも、やっぱり周りの子は前からやってるからうまくて。どうしてもレギュラーがとれなくて。めちゃくちゃ頑張って、やっとレギュラーになれた試合で負けちゃったというのもあって、悔しかったんだと思うんですけど。

── 確か空手もされていましたよね。

そうなんです。ひとつのことに集中するのが難しい性格なんですよね。それがコンプレックスといえばコンプレックスだったけど、最近は逆にあきらめて。ひとつのことができなくてもいいやって。その分、いろんなことができる人になろうと思いはじめているところはありますね。

── そうやってオールマイティーな自分を受け入れられるようになったのはいつからですか?

最近です。めっちゃ悩んでいたというわけじゃないんですけどね。1番じゃなくても困ることはないけど、男として1番じゃないのがちょっと悔しいというか。何事も100%極めていることって何もないかもと思っちゃって。書道とかも師範に比べたら劣るし。完璧を求めすぎなのかもしれないけど、そういうふうに思う自分もいて。

だけど、僕、自己啓発本を読んだりビジネス系のことを学ぶのが好きで。YouTubeも観たりしてるんですけど。その中で浮気性なのもいいっていう話があって、それからは別に1番じゃなくてもいいのかって思えるようになりました。

自分が真ん中に立つことより、グループがよく見えることが大事

── じゃあ、俳優として1番になりたいという気持ちは?

ないですね。

── きっぱり言い切りましたね(笑)。

もちろん上を目指したいとは思いますけど、正直、俳優として1番とかよくわからないし。日本人の俳優で誰が1番だと思いますかって聞いたらみんな答えは違うと思うから。今でも僕を1番と言ってくれる方はいると思うので、その方たちを大事にしたいなって。

グループとしてはもっと上に行きたいなと思うんですけど、そこも1番にはこだわらずに。自分の今出せる全力を出していける人になりたいという感じですね。

── 恋人にしたいランキングで1番になりたいとか思うことはないですか?

あります(笑)。それは1番になったらうれしいですけど。まあ、1番じゃなかったとしても、別にいいしっていう。(と、チェッと口をとがせるような顔をする)。

── めっちゃ悔しがってる(笑)。

すみません、やっぱり1番がいいです(笑)。

── 主役がいいとか、センターがいいという気持ちはありますか?

そんなにないですね。高校生のときは、言わずとしてみんなセンターがいいと思っていたと思うし、真ん中がカッコいいかもという気持ちは僕も少しはあったけど、そこまででもなくて。グループがよく見えるのがいちばんだなっていうのが昔からあったから。僕が真ん中でいちばんよく見えるなら真ん中をやるし、はじっこでバランスがよく見えるなら、それでいいやって。

亮平さんを見て「俺、努力が足りないな」と思った

── 『ドラゴン桜』は終了しましたが、次は同じ日曜劇場の新ドラマ『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(TBS系毎週日曜よる9:00)が始まりましたね。

僕の演じる徳丸元一は臨床工学技士で。簡単に言うと、病院とか手術室にあるような医療機器の操作や管理をする役割なんです。僕もこのお話をいただくまで臨床工学技士という職業を知らなくて。てっきり看護師さんがやっているものだと思っていたんですけど、ちゃんと臨床工学技士という専門のスペシャリストがいるんだって。

ただ、この臨床工学技士という職業を知っているのは、高校生の中でも2〜3%くらいしかいないらしいんです。なので今回は宣伝隊長として臨床工学技士という名前を広めたいなと思っています。

── 『ドラゴン桜』同様、周りは実力のある俳優さんが揃っていますね。

今、現実を目の当たりにしています(笑)。これまで映画やドラマなど、いろいろな作品に出させていただいて、そこで得た経験から、カメラがこの位置ならこういうふうにした方がいいかなとか、なんとなく昔よりはわかることが増えた気がしたんですけど、やっぱりレベルが違いますね。もう次元が違う。(主演の)鈴木亮平さんが本当にすごくて。

── お芝居がうまいですもんね。

お芝居がうまいのはもちろんなんですけど、本当に努力というか、細かいところまで、撮影の合間でも常に役に向き合われているんです。現場でもずっとハサミの使い方の練習とかしてるんですよ。監修のお医者さんから「手術できますよ」って言われるぐらい使いこなしてて。誰よりも勉強も努力もされていて、本当にすごいです。

── ひとつの道を極めている人というのはこういう人なんだなと。

本当に思いました。俺、まだまだ努力足りないなって。

亮平さんは英語も堪能で。僕も今年から英語を勉強しはじめているので、亮平さんに聞いたりしてるんですけど。僕が今まで見た役者さんの中でも、努力量に関して言ったら亮平さんがナンバーワンじゃないかと思うぐらい、すごい人です。

器を大きくして、何でも受け入れられる大人になりたい

── 一方で、佐野さん自身もだいぶ男の顔になってきたなという印象があります。

僕も思います。顔の変化を撮りたいなと思って、たまに自分で撮ってるんですけど、全然違うんですよね。7年ぐらい前まで遡れるんですけど、さすがに7年前の自分の顔が子どもなのはもちろんですけど、1年前の写真とか見てても、顔が違うなって。

── シュッとしてきたというか。

してきましたよね。何が理由なのかあんまわからないんですけど。

── 内面の変化が顔つきに出てきたのかなと勝手に思っていますが。

なんだろう。特にプライベートは何の変化もないですけど(笑)。今の現場とかでも「23です」って言うと、落ち着いているねと言われることが増えてきたので。自分の中で落ち着いている感覚はないんですけど、ちょっと落ち着いたのかもしれないです。

── 23歳だと同級生も社会人になるじゃないですか。ちょっとした会話も大人になってきたりしません?

仲良い親友が東京にいるんで、たまに会うと、上司の愚痴も言ったりして、転職したいとか言ってるのを聞くと、なるほどなあってなりますね。

ただどっちかって言うと、僕が高校の頃はもう仕事をしていたので、周りの同級生がワイワイしているのを少し遠くから見ている気持ちもあって。そういう意味ではみんながようやく俺に追いついたかと(笑)。

── 上から(笑)。

あはは。まあそれは冗談としても。友達のもがいている話を聞いて、自分も昔こういうことあったなあって思うし。同級生と一緒にいるときは、どっちかと言うと、アドバイスする側に回ることの方が多いですね。

── じゃあ自分で自分のことを大人になったと思う瞬間は?

国語とか数学の勉強は嫌いなんですけど、人生の勉強は好きで。本を読んだり、YouTubeを使ったりして、何かについて学んでいるときは大人になったなと思いますね。

今でも全然修行中なんですけど、何でも受け入れられる大人になりたくて。自分の中で芯は持っていたいけれど、人は人だし、誰かのやっていることに違うよって口出しするんじゃなくて。そういう意見もあるよなって、この人はこの人でいろいろあったんだろうなって、いい感じに流せるようになりたいんですよ。

そのためにも小っちゃいことにイライラしないとか、器を大きくする心がけは最近意識しています。

── 大人ですね。

おかげ1年前よりは容量が増えたのかなと思っているんですけど。もっと柔軟な考え方を身につけて、お父さんのような優しさがあって、人の話を聞ける人間になりたいですね。

── 仕事面では何かやってみたいことはありますか。

役者としては今、英語の勉強をしているんで、海外との合同作品とかにも挑戦したいですね。

グループとしては、東京ドームでコンサートがしたいです。ちょっとずつやれるキャパも大きくなっているので、このまま順調に行って、東京ドームまで行けたらいいなって。

今までも東京ドームでやりたいですとか、いつか紅白の司会をやりたいですということは言ってたんですけど、ちょっと漠然としていたというか。もっと具体的にいつまでにとか考えた方がいいかなと思って、別にそれが叶えられなかったら終わりとかじゃないですけどね。まずはそこをひとつの目標にして頑張りたいです。

── M!LKにいるときの佐野さんはひとりのときとはまた違いますよね。年長だからというのもあるかもしれませんが、ちゃんと全体のバランスを見ている気がします。

本当ですか。自分ではそんなに気を遣っていないし、逆に甘えちゃっているなって思うところもあるんですけど、確かにバランスは大事だとは思います。

今はすごいバランスが良くて。でも逆にバランスが良すぎるのも良くないのかなとも思っているんですよ。今は五角形が綺麗に丸くなりすぎちゃっていると思うので、ここからみんなの個性を伸ばしていって、もうちょい五角形の角をひとつひとつ尖らせながら伸びていければいいなっていうのが今の課題。一人ひとりが画になるグループになることが、僕の理想ですね。

── やっぱりM!LKという存在は佐野さんにとって大事なんですね。

M!LKの存在も、M!LKとしての自分の存在も大きいですね。俳優のお仕事も全力で取り組んでいますが、どちらも大事にしていきたいと思っています。

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撮影/須田卓馬、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘア・メイク/中島愛貴、スタイリング/伊藤省吾

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