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置き去りにした5歳児が43歳の姿に…劇団た組の新作「ぽに」に松本穂香ら

ナタリー

劇団た組「ぽに」ビジュアル(撮影:山崎泰治)

劇団た組「ぽに」が、10月28日から11月7日まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオで上演される。

「ぽに」は、劇団た組の新作。加藤拓也が作・演出を手がけ、“仕事とお金の責任の範囲”をテーマとする物語が展開する。やりたいことが見つからない23歳の円佳は、意中の人である誠也の家で頻繁に寝泊まりしながら、時給1000円で子供を預かるアルバイトをしている。生意気な5歳の男児・れんの家からよく指名をもらっていた円佳はある日、業務中に起きた災害によってれんと避難することに。満員の避難所に入れず2人はさまようが、れんはいつも通り横暴で、限界に達した円佳は彼を置き去りにしてしまう。円佳が誠也の家に帰宅した翌朝、れんは43歳の姿になって訪ねてくる。彼は“ぽに”になっていて……。

出演者には円佳役の松本穂香、誠也役の藤原季節、れん役の平原テツのほか、津村知与支、豊田エリー、金子岳憲、秋元龍太朗、安川まりが名を連ねた。劇団た組のファンだったと言う松本は「舞台経験はほとんどないので、正直なところ不安もありますが、加藤さんの作り上げる世界を体験出来るということに、今からドキドキしています」と胸の内を語り、藤原は「僕としてはこの『ぽに』という得体の知れない恐ろしすぎる作品の中で、誠也という役を通して、円佳の“好き”を描くことに身を捧げたいと思っています」と意気込みを述べる。また平原は「加藤くんの作品はファンタジーでも、そこに生きてる人達のやりとりが凄く生々しいからファンタジー感ゼロになる面白味が堪らないです。そして、毎回、物語の急な展開に『えっ!?』って振り回されます。加藤くんの脳味噌はどうなってんでしょうね……不思議」と、加藤が手がける作品の魅力を語った。

加藤は本作について、「『ぽに』というものの始まりは近所の銭湯で鬼ごっこが最悪の永久機関ゲームなんだという秘密に気付いてしまったことからでした。つまり鬼ごっこの終わらなさからです」「銭湯で交互浴をしながら新しく書く物をぼんやり想像していた途中、そのことに気付いた僕は想像していた話の中に鬼ごっこを混ぜてみようと思い、混ぜてみると『ぽに』が出来上がったという訳なんですね」と語る。さらに座組の顔ぶれについて、「稽古が楽しみになるチームで挑みます。遊びすぎないよう気を付けなければ」とコメントした。チケットの一般販売は、9月11日にスタートする。

劇団た組「ぽに」

2021年10月28日(木)~11月7日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ

作・演出:加藤拓也
出演:松本穂香、藤原季節 / 平原テツ、津村知与支、豊田エリー、金子岳憲、秋元龍太朗、安川まり

※ビジュアルの撮影者・山崎泰治の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

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