誰がハマーショルドを殺したか
20/7/16(木)
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何故か子供心に“ハマーショルド”という名前だけはぼんやりと記憶の中にあった。だから、なおのこと事件から59年もの時を経て明らかになった国連事務総長ダグ・ハマーショルド墜落事故死の謎を追いかけていくドキュメンタリー映画『誰がハマーショルドを殺したか』には強い衝撃を受けたのかも知れない。
監督はデンマークでジャーナリストやテレビ司会者、作家……として多岐に渡り活躍しているマッツ・ブリュガー。これまでも北朝鮮での撮影に成功した『ザ・レッド・チャペル』(2009年)、アフリカの政治汚職に切り込んだ『アンバサダー』(2011年)と、常に潜入捜査で政治的秘密を暴いてきた鬼才が、父の代からハマーショルド事件を追い続けている調査員ヨーラン・ビョークダールの調査に参加する形で撮影を開始し、驚くべき映画を作り上げた。
全世界78の映画祭で上映され昨年のサンダンス映画祭で監督賞を受賞したのをはじめ、9つの受賞を果たしているのも当然。ドキュメンタリーなのに劇映画よりも映画的なのが凄い。
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