デッド・ドント・ダイ
20/6/2(火)
『デッド・ドント・ダイ』 Credit : Abbot Genser / Focus Features (C) 2019 Image Eleven Productions, Inc.
ジム・ジャームッシュ作品の中でも群を抜く面白さ!
ジャームッシュ作品4度目の登場、イギー・ポップなんかゾンビだし、たまたまドライブで町にやって来たセレーナ・ゴメスの悲劇なんか面白すぎるし、トム・ウェイツの汚らしさもたまらないっ。
そしてゾンビから町を救おうとする警官コンビに、スクリーンに登場するだけで面白いビル・マーレイと、『スター・ウォーズ』後期3作でカイロ・レンを演じ、ジャームッシュ監督とは『パターソン』以来となる、今年度アカデミー賞主演男優賞ノミネートのアダム・ドライバーなんだから、冒頭の会話から絶妙な笑いを生むんですもの。
極めつけは、中世的なミューズ、ティルダ・スウィントンの見事なまでの刀捌きと、そのクリーピーな存在感!
彼女に、アダム・ドライバーへ『スター・ウォーズ』ネタを言わせる脚本も遊び心あるわ、まぁとにかくチョイチョイ映画ネタが挟み込まれるので、映画ファンはニタニタしちゃうことでしょう。
しかも脇を固める俳優もクセモノだらけで楽しいし!
クロエ・セヴィニーやスティーヴ・ブシェミはおなじみだけど、ダニー・グローヴァーまでゾンビに襲われるんだから。
ゾンビ映画のレジェンド、ジョージ・A・ロメロを敬愛しながら、怖くない面白ゾンビを画面にはべらせ、今の時代、ネットに執着する人々を模写したようなゾンビや、コーヒーやら依存性系ゾンビが沢山登場するから笑わずにいられないしっ。
個人的にはジム・ジャームッシュ監督のバンド“スクワール”によるスコアが、ゴブリンやジョン・カーペンター他、ホラー映画の名曲を意識したものばかりで大、大、大満足でした!
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