学園の銃乱射事件という衝撃的出来事をきっかけに姉と一緒に書いた曲の大ヒットで普通の女子高生セレステはスター歌手になった。やがて歳月が過ぎてスターとしては下り坂、神経ピリピリで起死回生のコンサートを目前にしたセレステを演じるのがナタリー・ポートマン。相変わらずきれい、と思いながら、つい最近見た『ジュディ』のレネー・ゼルウィガー演じるジュディ・ガーランドを思い出していた。同じ神経ピリピリでも、ジュディなら許せるという気がするのは彼女がひとたび歌えばそのステージが圧倒的に素晴らしいからだ。これぞ芸の力。そんな決定的魅力があればすべてはプラスに転じる。でも、ナタリーには無理。ゴメン、彼女は器が小さいの。