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映画『主戦場』アップリンク吉祥寺で再上映、映画祭での上映中止受け

CINRA.NET

19/11/1(金) 17:00

映画『主戦場』が11月8日から東京・アップリンク吉祥寺で再上映される。

日系アメリカ人のミキ・デザキ監督が脚本、撮影、編集、ナレーションを担当した同作は、「慰安婦問題」をめぐる論争を様々な角度から検証、分析したドキュメンタリー。アップリンク吉祥寺では5月から9月にかけて上映されていたが、『KAWASAKIしんゆり映画祭』での上映中止を受けて再上映するに至った。

再上映に際して、アップリンク代表の浅井隆によるコメントも発表された。

浅井隆(アップリンク)のコメント

ミキ・デザキ監督の映画『主戦場』を11月8日からアップリンク吉祥寺で再上映します。

この作品は、2019年5月24日から9月19日まで既にアップリンク吉祥寺で上映し、合計5,624人の方が鑑賞し、何の問題も起きることもなく上映を終えました。
今回、「KAWASAKIしんゆり映画祭」での上映が決まっていたのに、上映が中止になったということを受け、映画館として何ができるかを考えました。
その結果、『主戦場』を再上映することにしました。大きな話題になった作品ですが、観ていない人もまだまだ多いと思います。

「KAWASAKIしんゆり映画祭」の会場、川崎市アートセンターから直線で18キロ離れたアップリンク吉祥寺ですが、まず『主戦場』を観てもらい、映画祭主催者たちがどういう論点で上映を中止したのかを考えるきっかけを作りたいと思います。

今年は、表現に関してさまざまな出来事がありました。『あいちトリエンナーレ』での「表現の不自由展・その後」に抗議が殺到し、安全な運営ができないということで主催者が展示を中止しました(閉幕1週間前に再開)。またその『あいちトリエンナーレ』に対して、主催者が来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を申告しなかったため、実現可能な内容になっているか、そして事業の継続が見込まれるか、適正な審査ができなかったことを理由に、文化庁が助成金交付を取り消しました。
太田信吾監督の『解放区』は、西成の釜ヶ崎地区の描写で2014年に大阪市から助成金交付の条件として修正を指示されましたが、監督は修正を拒否し助成金を返還し、今年公開されました。
真利子哲也監督の『宮本から君へ』は、出演者のピエール瀧氏が麻薬取締法違反で有罪判決を受けたことで、文部科学省が所管する日本芸術文化振興会が「国が薬物使用を容認するようなメッセージを発信することになりかねない」と判断し、一度交付した助成金を取り消しました。
そして、『主戦場』は、上映差し止めを求める裁判中の映画を上映するのは難しいと「KAWASAKIしんゆり映画祭」を共催する川崎市が表明し、それを受けた映画祭運営委員会が上映中止を決めました。

私個人の考えは、あらゆる人から徴収した税金を使い、公的資金で運営する組織、イベントこそ、人権に配慮した上で、あらゆる人の意見を反映した表現や活動を制限することなく公的なサポートをすべきと考えています。

アップリンクの立場からは、まず議論されている映画を自分の目で確かめて、今、日本で起こっている表現の自由、検閲、公的助成金、自主規制、自粛、忖度などをキーワードとした問題を考えてほしく思います。

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