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地球の守護者なのに映画スター!? マーベル最新作『エターナルズ』のキャラクターは個性派揃い

ぴあ

『エターナルズ』 (C)Marvel Studios 2021

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マーベル・スタジオの最新作『エターナルズ』が全世界で公開をスタートし、各地で大ヒットを記録している。本作は7000年もの長きに渡って地球を見守り続けてきた10人の守護者“エターナルズ”が主人公の物語だが、メンバーが個性豊かで正統派のヒーローもいれば、アッと驚くような異色キャラも登場。マーベル映画の世界の新しい扉を開ける作品になっている。

アイアンマンやキャプテン・アメリカが数々の危機に立ち向かうのを我々は観てきたが、実はそのずっと前から地球で暮らし、人間を見守り、手助けてしてきた守護者がいた。それがエターナルズだ。彼らは大昔に人間を守るために戦い、その後は人間社会に入り込んで暮らしている。人間が文明を進化させ、時に協力し、時にみにくい争いを繰り広げている時もエターナルズは身分を明かすことなくじっと見守ってきた。しかし、ついに彼らが再集結しなければならないほどの重大な問題が発生する。

映画には長い年月を経ても老いることがなく、それぞれが特殊な能力を持つエターナルズが10人登場する。空を飛び、目から強烈な光線を放つイカリスは精悍なルックスが印象的な正統派のヒーローだ。一方、セルシは意思をもつものでなければ物質の性質を変えてしまう能力を持っているが、人間社会に完全に溶け込んでいて、現在は博物館で働いている。

メンバーそれぞれが穏やかに暮らしながら、目立たぬように人間たちを見守っている。もちろん、例外もいる。エターナルズのメンバーなのに“目立ちたくてしょうがない”男がいるのだ。インドの映画界“ボリウッド”で活躍するスター俳優のキンゴは毎日、きらびやかなスタジオで踊り、歌い、仲間と新作映画の撮影に励んでいるが、実は手から強烈なパワーを放つことができるエターナルズの一員だ。

彼は自分の素性は明かしていないが、人前に出るのが大好き。スター街道をまい進するだけでなく、監督業にまで進出しているらしい。しかし、そんな彼は誰よりも残りの9人のエターナルズのことを愛し、気にかけ、仲間を家族だと思っている愛すべき男でもある。

キンゴ役のクメイル・ナンジアニは「人生を心からエンジョイしていて、名声を心からエンジョイしていて、お金を心からエンジョイしていて、そして“エターナルズ”という家族を心から愛している。エターナルズの面々と会えずにとても寂しく思っているんだ。このミッションのために呼び戻されたとき、彼は映画スターとしての生活を諦めなければならないけど、それでも、この家族と一緒にまた戦うことができることに胸を躍らせている」と説明する。

コミカルで破天荒なキャラクターでありながら、実は仲間想い、家族想いのキンゴは観客が絶対に好きになる男だろう。緊迫感のあるシーンと熾烈なアクション満載の本作の中で、キンゴの明るいキャラクターは絶妙なバランスを映画にもたらしている。公開して間もないため多くは明かせないが、そんなキンゴも物語の後半では危機の中で悩み、迷い、自らの進むべき道を模索することになる。

マーベル作品は友情や仲間、チーム、実際の親子のドラマを数多く描いてきたが、本作は血のつながらない“家族的な”仲間の葛藤やつながりを壮大なスケールで描いている。約150分の上映時間の中で10人のドラマが丁寧に描かれ、映画を観終わる頃には全員の存在をしっかりと把握して、その個性や能力が記憶に残るつくりになっているのも驚きだ。

エターナルズは人間ではない。自作のスーツがなくても空を飛び、ハンマーがなくても巨大な岩を砕く。彼らの登場によってマーベル・スタジオ映画は新たな次元とスケールに突入した。しかし、この映画を観た人はおそらく壮大なスケールとは関係なく、10人のエターナルズに“親近感”を抱くことになるだろう。地球の守護者でインド映画のスター、ジャングルの奥地でひっそりと暮らす謎の男、料理上手で誰よりも心優しい怪力男……観れば観るほど驚きがある、観ると必ず好きなキャラクターに出会える。『エターナルズ』はそんな作品になっている。

『エターナルズ』
公開中
(C)Marvel Studios 2021

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