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島にて

20/6/5(金)

『島にて』 (C)『島にて』製作委員会

島と聞くと、南の島を思い浮かべてしまうのはなぜだろう。もちろん、島は東西南北、どこにもある。本作は、山形県唯一の有人離島、飛島(とびしま)で暮らす人々の1年を捉えたドキュメンタリー。監督は、文化庁映画賞受賞『ただいま それぞれの居場所』の大宮浩一氏と毎日映画コンクール受賞『桜の樹の下』の田中圭氏。 北前船の寄港地だった酒田から定期船で75分、周囲は約10キロという小さな島。海の幸に恵まれ、かつては1800人が暮らしていたそうだが、今は140人ほど。平均年齢70歳。病院もない。 かつての繁栄を知る老人たちは往時を懐かしみ、現在の侘しさを漏らすが、小さな変化が起こっている。飛島小中学校、唯一の在校生である中3の渋谷新君が来春に卒業してしまうのだ。一方、島にはUターン、Iターンでも来た若者もいる。彼らは合同会社を興して、コミュニティー作りに勤しむ……。 地にしっかり根ざして生きている人々の姿には姿勢を正される思い。過疎化する島で、伝統や信仰を守ろうとする人々。かつては島の中のものだけで生きていたそうだが、定期便の荷物には大手通販サイト、アマゾンの荷物もある(おそるべしアマゾン)。 テーマは、島での共生、社会、コミュニティーで生きること。ただ、そんなに難しく考えず、「どこかに旅したい」という人にオススメしたい。全域が国定公園という島は美しく、イカやタコといった海産物も魅力的。コロナが収まったら、ぜひ訪れたいと思うはずだ。 いろんな事情で劇場に出かけられないという人は、オンライン映画館「仮設の映画館」でも観ることができる。

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