押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が好き、ってそんなにおかしいですか?
月2回連載
第5回
Q.
一番好きな映画を尋ねられたときに『ダンサー・イン・ザ・ダーク』と答えると微妙な顔をされるんですけど、アレ何なんですかね?
── 今回はラース・フォン・トリアーの映画についてですね。ちょうど、彼の新作『ハウス・ジャック・ビルト』が公開されています。
押井 新作はもちろん観てないし、その『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)も観てない。でも、トリアーは大好きな監督のひとりですよ。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を観てないのはミュージカルで主演がビョークだから。僕にとってこれは二重苦なので敬遠しちゃった。この質問者が一番に挙げているくらいだから、かなり面白いんだ?
── 面白いですよ。トリアーらしいヘンなミュージカルです。ミュージカルシーンは基本、ヒロインのビョークの幻想という設定。現実世界のカメラは手持ちなので動き回る。反対に、幻想ミュージカルシーンのカメラはとても鮮明でフィックス。カットの切り替えしで構成しているという懲り方。カメラが印象的な映画でした。
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