ラストレター
20/1/13(月)
『ラストレター』 (C)2020「ラストレター」製作委員会
傑作『Love Letter』から四半世紀余りを経て、すっかりパピルスの手紙など書かなくなった今、あることがきっかけで新旧のティーンエージャーたちの間に文通が始まる。このいささか少女マンガのような物語も、映像も音楽も、まさに岩井俊二の箱庭を形づくり、よく考えるとかなり特殊な設定であっても、岩井の映画語りのなかではまるで気にならないところが凄い。『Love Letter』の中山美穂、豊川悦司が、かつてのティーンエージャーのダメ過ぎる「なれの果て」を演じており、対する未だ夢見る人として軸となる福山雅治とてどこか侘しい。そして希望を託された次世代の広瀬すず、森七菜の天真爛漫さが眩しい。飄々とスポイルされていないオトナに扮する庵野秀明には笑った。
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