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映画監督の澤井信一郎が死去、「野菊の墓」「Wの悲劇」など手がける

ナタリー

映画監督の澤井信一郎が、9月3日19時5分に多臓器不全のため東京都内の病院で死去したと東映が発表した。83歳だった。

澤井は1938年8月16日生まれ、静岡県出身。1961年に東京外国語大学を卒業後、東映へ入社した。「昭和残侠伝 死んで貰います」「動乱」などの助監督を経て、1981年に「野菊の墓」で監督デビュー。主な監督作は第9回日本アカデミー賞で最優秀監督賞を受賞した「Wの悲劇」「早春物語」のほか、「めぞん一刻」「ラブ・ストーリーを君に」「福沢諭吉」「わが愛の譜 滝廉太郎物語」「時雨の記」などがある。

妻の郷子氏は「しばらく闘病生活を続けており、もう一度映画の現場に立つことを夢見ておりましたが、叶うことなく旅立ちました」「澤井の監督した作品をもう一度ご覧いただき、偲んでいただくのが何よりの供養になることと思います」とつづった。葬儀は近親者のみで執り行われる予定となっている。

なお関係者からのコメントも発表された。「Wの悲劇」に出演した三田佳子は「『澤井ちゃん』『三田ちゃん』と呼び合い、切磋琢磨した若い日々を思い出します」、「わが愛の譜 滝廉太郎物語」に出演した風間トオルは「ドイツロケの時、目を瞑ってピアノを聴いていた姿を思い出します。天国でも芸術的な作品を作って下さい」と述懐。松田聖子は初の主演映画「野菊の墓」の撮影を振り返り「山野を一日中駆け回って疲れた私を、いつも励ましてくださいました。あの時の監督の優しい笑顔が忘れられません。本当にありがとうございました」と記した。

三田佳子 コメント

ご逝去の報に接し、寂しい思いで一杯です。
「澤井ちゃん」「三田ちゃん」と呼び合い、切磋琢磨した若い日々を思い出します。澤井さんの代表作映画「Wの悲劇」でご一緒し、ともに戦うことが出来たことは、私にとっても大きな誇りです。
もう一度、お会いしたかった。ご冥福を心よりお祈りいたします。

風間トオル コメント

澤井監督とは映画「わが愛の譜 滝廉太郎物語」で
御一緒させて頂きました。
ピアノを弾いた事のない私に
吹替ではなく、実際に弾いて欲しいと、
一年近くレッスンをし、
いつも、にこやかに、ある時は厳しく見守って頂きました。
ドイツロケの時、目を瞑って
ピアノを聴いていた姿を思い出します。
天国でも芸術的な作品を作って下さい。
ご冥福をお祈りいたします。

松田聖子 コメント

澤井信一郎監督のご逝去を悼み、慎んでお悔やみを申しあげます。
私の初めての映画「野菊の墓」の撮影では、慣れない私にとてもあたたかくご指導いただきました。
撮影の時、山野を一日中駆け回って疲れた私を、いつも励ましてくださいました。
あの時の監督の優しい笑顔が忘れられません。
本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。

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